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「殺せ」という叫びは昔の話ではない〜演劇『九月、東京の路上で』


 *「燐光群」HPより

 燐光群公演『九月、東京の路上で』(原作・加藤直樹 作・演出・井出洋二)を観た。意欲的な作劇・演出は、観る者を共時的体験に導く。

 俳優たちは、まず原作本『九月、東京の路上で』を手に登場し、関東大震災時に起きた朝鮮人虐殺の現場をたずねる。そのストーリーに別のストーリーが加わり2018年の東京に1923年の東京が浮かび上がる。「殺せ」という叫びはむかしむかしのはなしではない。2度目の東京オリンピックをまえに「競争と生産性」を掛け声に憎悪をかき立てる政治家までいる。95年前といまは地続きなのだ。そう体験させる衝撃的な結末まで、短いとはいえない上演時間なのにあっという間に進む。ぜひ足をはこぶことをおすすめする。8月5日まで東京「下北沢ザ・スズナリ」で公演中。公演の前日まで予約を受け付けていて、かつ当日券も毎ステージ相当数、用意されている。

 去年4月、レイバーネットTV「本の発見No.2 流言飛語の時代を見つめる」で、この本『9月、東京の路上で』(ころから刊)を特集した。その時、加藤直樹さんとともに亀戸警察署跡、旧四つ木橋などを歩き、ビデオ(依草太・金塚荒夫製作)にまとめ放映した。その場所に足を運ぶことで「感じる」ことができる。この本『九月、東京の路上で』もぜひこの機会に一読を。(志真秀弘)

詳細情報(燐光群HP)


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