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電話越しに聞こえる悲痛な叫び〜「雇止めホットライン」に100件
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電話越しに聞こえる悲痛な叫び〜「雇止めホットライン」に100件

 1月27日(土)28日(日)の二日間、午前10時から午後8時まで、東京・西新宿のユニオン運動センター会議室で「雇止めホットライン」が開設された。

 派遣ユニオンの関根秀一郎さんによると、28日午後3時頃の時点で、二日間合わせて約100件ほど相談の電話が来たそうだ。相談のほとんどが「雇止めされた」、または「雇止めになりそう」というもの。

 28日には自身も去年の12月に、約17年間働いてきた派遣先を雇止めとなった派遣労働者の渡辺照子さんが、電話対応を行っていた(写真下)。電話では、まずは派遣なのか契約なのか、雇用形態を聞き、本人の意思・要望を聞いて、自宅や勤務先の近くにあるユニオンを紹介し、次のアクションを具体的にとれるようにアドバイスしていた。年齢は40、50、あるいは60代がとても多いという。また、今回の労働契約法の無期雇用転換は5年以上勤めた方が対象ということもあって、5年以上勤めている人からの相談が多かった。

 電話相談を受けて渡辺さんは、「私も当事者だから、電話の相手が感じている雇止めにあった不安な思いや怒りが身をもってわかる」「一人一人が孤立しているなかで誰にも相談できず、あるいは相談してもなかなか納得のいく回答を得られないという方や、情報を集められない方が相談に来ている。今回の相談を一つのきっかけにして、自分の問題を解決できる環境が整えられればいいと思う」と語っていた。

 2013年4月1日施行の改正労働契約法18条により、5年以上勤続の「有期契約労働者」が企業に「無期雇用」への転換を申し込むことができるようになる2018年4月。派遣社員の派遣期間の上限を3年までと定めた、2015年に改正された労働者派遣法の適用者が出てくる2018年10月。これらの前に多くの有期労働者が雇止めに遭っている。続発する2018年問題。「働き方改革」ときれいごとを並べる安倍首相にも、電話越しに聞こえる労働者の悲痛な叫びを聞いてもらいたいものだ。(依 草太)


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