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新動画<1933年 吹き荒れる暴虐の嵐!果敢に闘う先輩労働者>
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東部労組の長崎広です。
新動画<1933年 吹き荒れる暴虐の嵐!果敢に闘う先輩労働者>をアップしました。

今、私たちは、月1回土曜日に有志で大原社研「日本労働年鑑」の学習会をしています。
毎回互いに教師役となり、生徒となります。今回の教師役は、長崎です。テーマは「1933
年」です。

つい先日8月12日の東京新聞で、国際政治学者・三浦瑠麗が、「大日本帝国が本当の意味
で変調を来し、人権を極端に抑圧した総動員体制だったのは、一九四三(昭和十八)〜四
五年のせいぜい二年間ほどでした。それ以前は、経済的に比較的恵まれ、今よりも世界的
な広い視野を持った人を生み出せる、ある種の豊かな国家だったと考えています。それを
全て否定するのは一面的で、過去を見誤っています。」ととんでもない嘘を平然と述べて
いて、びっくりしました。

戦前日本の琉球・朝鮮・中国・台湾・・・への残酷な侵略と国内での労働運動・民衆への
弾圧の数々は、文字通り「白色テロ」の連続の歴史でした。治安維持法違反で何十万人も
検挙し拷問で多くの人々を獄死させました。朝鮮では、国内で一件も無かった治安維持法
違反での死刑判決と執行も多くありました。

1931年満州事変で中国東北地方全域への侵略を開始し、朝鮮では抗日ゲリラ軍への激しい
弾圧戦争を繰り広げ、32年には「満州国」でっちあげ、5.15事件で犬養首相らを暗殺し、
特高は岩田義道共産党幹部を虐殺します。

1933年、ドイツでナチスが政権を盗ったこの年、治安維持法違反の検挙数は、なんと14,6
22名にのぼります。戦前で最高の数です。一年間だけでこれだけの人々が検挙されていま
す。全協の労組員、合法左翼労働組合の組合員、長野の何百人もの教員や職員、学生、左
翼弁護士、裁判官すら検挙されています。プロレタリア作家小林多喜二が虐殺されたのも
この年です。当時の朝鮮・中国で繰り広げた残酷な侵略戦争と国内での悪逆非道の民衆へ
の弾圧は表裏一体のものでした。何が「せいぜい二年間ほど」でしょうか。本当に腹がた
ちます。

1933年は、「転向」の年でもありました。佐野・鍋山の共産党最高幹部の転向声明に続き
、大量の共産党員・労組員・知識人が転向しました。「非常時」が叫ばれ、階級闘争の放
棄を迫られた労働組合の右傾化は一層激しくなります。

しかし、先輩労働者民衆は果敢に闘いを繰り広げます。「ファッショ反対ナチス粉砕民衆
大会」が本所公会堂で1千名もの参加で闘われます。三河島の「千軒長屋」では、婦人・
子どももいれた1500名が、赤旗をかかげ戦争反対の大がかりなデモをします。大阪堺筋・
心斎橋・京都、横浜、秋田でも反戦デモが行われます。

この年のストライキは610件も起き、参加者は49,423名にのぼります。軍需工場で「請負
制度」「日雇い制度」に反対して見事に勝利したストライキもあります。

松竹歌劇団員120名は19歳の水の江瀧子委員長を先頭に湯河原温泉で籠城闘争を行い、警
察は水の江委員長以下46名を検挙しますが、世論は籠城側を断乎支援し続け、ついに過酷
な仕打ちの改善を勝ち取りました。

翌年には、多くの映画館労働者も一斉ストライキに決起・籠城します。

京大法学部滝川幸辰教授罷免に抗議した全国各地の大学が大ストライキに入ります。都内
だけでも検挙された大学生は300名もいます。

水平社は、高松地方裁判所の差別糾弾闘争を19日間もの、のべ10万人で福岡から東京への
大行軍闘争を闘い、ついに勝利します。

あれほどの暴虐の嵐の中で、これほど果敢に闘う先輩労働者を無条件で尊敬します。
労働者階級には、敢然と闘う勇気も知恵も力もあること、倒れても倒れても不屈に立ち上
がる労働者。100回潰されたら100回たちあがる姿。「日本には労運運動が無かった」「革
命運動が無かった」等がいかに思い上がったデマゴギーであるか思い知らされています。
先輩労働者の威容の名誉回復を心から願います。

現在との類似性も多くあります。戦前の先輩労働者の闘い、その時代を身近に感じて頂け
れば幸いです。よろしければ、ご覧ください。

新動画<1933年 吹き荒れる暴虐の嵐!果敢に闘う先輩労働者>
https://youtu.be/Y6n48-7S81Y

東部労組関連動画一覧
https://www.youtube.com/user/The19681226002/videos


Created by staff01. Last modified on 2017-08-21 23:17:43 Copyright: Default

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