本文の先頭へ
LNJ Logo たんぽぽ舎メルマガ NO.3022〜福島第一原発事故から6年拡大する被害
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1489150438899st...
Status: published
View


たんぽぽ舎です。【TMM:No3022】
2017年3月10日(金)地震と原発事故情報−
                3つの情報をお知らせします
                         転送歓迎
━━━━━━━
★1.福島第一原発事故から6年拡大する被害
   今こそ 住宅支援の継続、コミュニティ丸ごとの避難、
   収束作業員の権利保証を    (その1)
     小出裕章さん(元京都大学原子炉実験所助教)インタビュー
★2.東日本大震災から6年・火山活動も活発化
   「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」その189
                 島村英紀(地球物理学者)
★3.新聞より3つ
  ◆「レベル7」から6年学ばぬ電力会社 東電 続く安全後回し
   重要免震棟耐震不足3年未報告 柏崎刈羽原発
   「隠蔽変わらぬ」あきれる地元
   備え「後退」九電でも 緊急時対策所 免震撤回し耐震に
   「コストや工期優先」 規制委も追認「意識に緩み」
     (3月10日東京新聞朝刊26-27面「こちら特報部」より抜粋)
  ◆黒川創さんが長編小説『岩場の上から』原発、戦争を直視
   過去を通じて捉える30年後
          (3月9日東京新聞夕刊6面より抜粋)
  ◆<あなたにも…原発からの請求書>(9)最終回
   Q 消費者負担は 情報不足深刻
   A 今後も上乗せの恐れ
           (3月10日東京新聞朝刊2面より見出し)
━━━━━━━
・脱原発川柳【フレコンバッグもうこの国にあきれはて】
                    乱 鬼龍 (転載自由)
━━━━━━━
※《事故情報編集部》よりお知らせ
 2月から3月にかけて、メールマガジンの発信途中でエラー(タイム
アウトと表示される)になり、送信が途中で中断するという事態が何回か
発生しております。ただいま原因究明の努力を続けています。
 当面は、1回発信して中断した場合、その日の送信はあきらめて翌日
(翌日が休日の場合は直近の平日)の昼間に送信致します。(昼間の時間帯
はエラーが発生しないようなので)
  メールマガジン読者の皆様にはご不便をおかけ致しますがご了承のほど
 お願い致します。
━━━━━━━
※福島第一原発惨事を起こした東京電力へ言いたい!
 「レベル7」の大事故から6年・学んだか?
 明日です!3月11日(土)東電本店合同抗議行動にご参加を!

 発言者
  鴨下祐也(福島原発被害東京訴訟・原告団長)、
  松本徳子(避難の協同センター・代表世話人)、
  亀屋幸子 (福島避難者)、落合恵子(作家)、
  鎌田 慧(ルポライター)、神田香織(講談師)、
  木村 結(東電株主代表訴訟)、山崎久隆(たんぽぽ舎)、
  そして参加者(あなた!)
 音楽など:日本音楽協議会、豊岡マッシー(沖縄三線)、
      多摩川太鼓の演奏、他
 日 程:3月11日(土)(第1部)14:00より16:00
             (第2部)16:15より16:45
     (第1部)場所:東京電力本店前(東京都千代田区内幸町)
     (第2部)場所:JR新橋駅前SL広場(街頭アピールなど)
 呼びかけ:「経産省前テントひろば」(070-6473-1947) 、
           「たんぽぽ舎」(03-3238-9035)
 賛 同:東電株主代表訴訟、ピースボートなど126団体
━━━━━━━

┏┓
┗■1.福島第一原発事故から6年拡大する被害
 |  今こそ 住宅支援の継続、コミュニティ丸ごとの避難、
 |  収束作業員の権利保証を      (その1)
 |  小出裕章さん(元京都大学原子炉実験所助教)インタビュー
 └──── (3月5日発行「人民新聞 通巻1608号」より
                    許可を得て転載)

 2月9日、東電が「福島第一原発2号機の格納容器内で過去最高の毎時
650シーベルトを計測」と発表した。人間が即死する数値だ。
 だが、事故から丸6年を迎え、廃炉準備作業が進む中で明らかになる
作業現場の過酷さと、国・東電の相変わらずの無責任・ずさんな体質に、
「またか」と多くの人が慣らされている現状がある。その中で収束作業
員が無権利状態に置かれ、東日本全体に健康被害が広がり、住宅支援が
打ち切られる。
 今の状況は?そして必要なことは何か?
─元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんに電話インタビューした。
(編集部)

◎被曝はあらゆる病気を起こす

―東日本全体で放射能汚染による健康被害が拡大していると思います。
小出…2011年の3月から、膨大な放射性物質がまき散らされ、東日本全体
が広範囲に汚染されました。事故の収束も全くしていません。現時点で
福島原発から出ている空気中の放射性物質は、2011年3月後半に比べれば
かなり少ないです。ですから、事故直後の半月にまき散らされ、大地を
汚染している汚染物質とどう向き合うかが大きな課題です。

 そして放射性物質はどんなに微量でも人体に病気を引き起こします。
日本政府は事故直後から「年間100ミリシーベルトまでは健康に影響がな
い」という政策を行っていますが、まったく違います。

 現在福島では、子どもの甲状腺がんが従来の知見からすれば異常な割合
で増えています。それが被曝の影響なのかを明確にするためには国がき
ちんと調査することが必要ですが、隠すことしか頭にないから調査をし
ない。おそらく、甲状腺がんの増加は認めると思いますが、他の病気の
増加や影響は一切認めないでしょう。

 被曝はあらゆる病気を引き起こします。東日本で現在出ている多くの
病気に、被曝が影響しているはずです。被曝を減らすことが不可欠です。
日本が法治国家なら、やるべきことは人々をコミュニティ丸ごと移住させ
る政策です。
 しかし、政府はやろうとしません。ですからすでに保養キャンプを全国
の市民が頑張ってきましたが、まず子どもだけでも移住させることが必要
です。

―昨年6月のインタビューで、「政府は『原子力緊急事態宣言』により、
人々を避難させるのではなく、汚染地帯に放置した」と批判されました
が、今や浪江や富岡など避難指示が次々と解除され、区域外避難者の住宅
支援が打ち切られようとしています。
小出…とんでもない政策です。2011年3月から、福島県や東北地方、関東
地方の広範囲が「放射線管理区域」並みの汚染になっています。
 そこは一般の人の立ち入りが禁じられ、かつての私のような「放射線業
務従事者」だけが立ち入りでき、しかしトイレもなければ飲食も禁じられ
た場所です。
 そこに普通の市民や赤ん坊も捨て置いている。大変なことです。
 しかも、政府は「福島に戻ってこい」と住宅支援を止め始めた。
 これでは人々は汚染地に戻るしかなくなります。
 避難をした人、したい人への住宅支援は、必須の政策です。
       (その2・「地上と地下に3基分の石棺を」に続く)


┏┓
┗■2.東日本大震災から6年・火山活動も活発化
 |  「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」その189
 └──── 島村英紀(地球物理学者)

 東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)から6年がたった。この大地震
は火山にも影響した。
 地震はマグニチュード(M)は9.0という近年の日本を襲った最大のもの
だった。
 M9を超える地震は、それまで世界でも6つしか知られていなかった。
もっとも古いものは1960年のチリ地震(M9.5)、東北地方太平洋沖地震の
一つ前は2004年のスマトラ沖地震(M9.3)だった。
 この6つの地震は津波など、それぞれ大きな震災を起こしたが、そのほ
かに、近くの火山の大噴火も引き起こした。

 たとえば1952年のカムチャッカ地震(M9.0)では地震から3ヶ月以内に
カルピンスキー火山など3つの火山が、そして3〜4年後にはベズイミ
アニ火山が噴火した。ベズイミアニ火山は1000年も休止していた後の噴
火だった。
 2004年のスマトラ沖地震でも、4ヶ月〜3年後にタラン、メラピ、
ケルートの3つの火山が噴火した。その後もマラピ山(2011〜2014年)、
クリンチ山(2013年)、シナブン山(2013年〜2017年)の噴火が続いて
いる。

 これらの先例では「近く」というのは震源から600キロ以内だった。
つまり「近く」といっても日本の多くの場所を覆うような距離のものも
ある。つまり先例を信じれば、日本のどこでも噴火が誘発されても不思議
ではない。
 御嶽山は2014年に噴火して、戦後最大の犠牲者を生んだが、噴火として
の規模は大きなものではなかった。世界のM9の地震のあとでは、もっと大
きな噴火が起きてきているのだ。

 M9.0という大地震は広い範囲に地殻変動をもたらす。東北地方太平洋
沖地震の場合でも、宮城県牡鹿半島の先端で東南東に5.4メートル動いた
のをはじめ、そこから遠くに行くにしたがって徐々に小さくなっていった
が、それでも関東地方で30〜40センチ、もっと遠くても10〜20センチ
だった。この急激な地殻変動が火山に影響しないわけはない。

 じつは九州以南の火山にまで影響が及んだのである。大分県の鶴見岳と
九重山、鹿児島県の諏訪之瀬島などでも、地震直後から火山性地震が増え
たり噴気が増えるなど、火山活動が活発になった。
 もっと近くの秋田駒ヶ岳、秋田焼山、焼岳(長野岐阜県境)、乗鞍岳、
白山(岐阜石川県境)も活発化したし、伊豆の大室山、伊豆大島、伊豆
新島でも火山活動が活発化した。

 この活発化は、それぞれの火山の下にあるマグマ溜まりが地震で揺すぶ
られたためかもしれない。幸い、そのときには噴火前の「臨界」状態では
なかったから噴火はしなかったものの、長期的には、噴火に至るステージ
が上がったと考えられている。

 東北地方太平洋沖地震のように大きな地震は余震も百年以上続き、地震
の影響は数年から数十年かかって浸透していく。余震だけではなく、これ
から火山の活動がどう推移していくのか、地球物理学者は注目しているの
である。

(島村英紀さんのHP「 http://shima3.fc2web.com/ 」
「島村英紀が書いた『夕刊フジ』のコラム」より2017年3月10日の記事)


┏┓
┗■3.新聞より3つ
 └──── 

 ◆「レベル7」から6年学ばぬ電力会社 東電 続く安全後回し
  免震重要棟耐震不足3年未報告 柏崎刈羽原発
  「隠蔽変わらぬ」あきれる地元
  備え「後退」九電でも 緊急時対策所 免震撤回し耐震に
  「コストや工期優先」 規制委も追認「意識に緩み」

 東京電力の「安全文化」は大丈夫か。そう疑わせる問題がまたしても噴
出した。先月、柏崎刈羽原発(新潟県)の免震重要棟の耐震性不足を3年
近くも報告していなかったことが発覚。原子力規制委員会から、再稼働を
目指す6、7号機の審査申請書の出し直しを求められた。前代未聞の事態
に、新潟県や地元自治体も反発を強めている。この6年、レベル7事故か
ら何を学んだのか。(佐藤大、沢田千秋) (後略)
     (3月10日東京新聞朝刊26-27面「こちら特報部」より抜粋)


 ◆黒川創さんが長編小説『岩場の上から』原発、戦争を直視
  過去を通じて捉える30年後

 2045年、「戦後100年」の日本はどうなっているだろう。例えば作家
黒川創さん(55)が、最新の長編小説『岩場の上から』(新潮社)の中で描
いた社会はこうだ。
 原発事故のあった福島は廃炉作業が難航している。全国の原発は使用
済み核燃料であふれ、最終処分場の用地も決まらない。自衛隊は軍隊と
なり、「積極的平和維持活動」という名の戦争に加わっている−。
「未来と過去はシンメトリー(対称)。過去から演繹(えんえき)して30年
後を描いた」という物語を、読者は「フィクション」と言い切ることが
できるだろうか。(樋口薫) (後略)
            (3月9日東京新聞夕刊6面より抜粋)


 ◆<あなたにも…原発からの請求書>(9)最終回
  Q 消費者負担は 情報不足深刻
  A 今後も上乗せの恐れ
         (3月10日東京新聞朝刊2面より見出し)

   詳しくはこちらを
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201703/CK2017031002000125.html

──────────
☆ひきつづき、たんぽぽ舎の活動・日刊メルマガ=「地震と原発事
 故情報」へのカンパを受け付けていますので、よろしくお願い致
 します。
  郵便振込 加入者名 たんぽぽ舎 口座番号 00180-1-403856

【編集部より】
 メルマガ読者からの集会・デモ・講演会のお知らせ、その他投稿歓迎。
  ※「川柳・俳句・」短歌」などについても投稿歓迎です。
   掲載については編集部の判断とさせて下さい。
1.「集会・デモ・講演会等のお知らせ」に関しては、平等に掲載する
 ため日時、会場、タイトル及び内容、主催者、主催者の連絡先などを
 400文字以内でお送り下さい。
  件名に「イベント案内掲載希望」と明記して下さい。
 メールマガジンには1回だけの掲載とさせていただきます。
 日程が直前にならないよう余裕を持っていただけると幸いです。
2.集会や行動の参加報告等に関しては600文字以内で、タイトル(見出
 し)及び本文をお送り下さい。件名に「メルマガ掲載希望」と明記して
 下さい。送付先は「 nonukes@tanpoposya.net 」です。
 なお、お送り頂いた投稿は集会・デモ・講演会のお知らせを含めて紙
 面の都合上すべてを掲載できない場合があります。
  たんぽぽ舎の会員からの掲載希望を優先させていただく場合もあり
 ます。予めご了承ください。
──────────
 ◆このメールマガジンのバックナンバーは、ホームページの「メルマ
  ガ:地震と原発事故情報」をご参照下さい。
 ◆メールマガジンをお送りします
  たんぽぽ舎では、「地震と原発事故情報」(メールマガジン)を
  発信しています。
   ご希望の方は、件名を「アドレス登録希望」として、ご自身の
  Eメールアドレスからご氏名とともにたんぽぽ舎あてにメールを
  送ってください。
  違うアドレスから「このアドレスに送って」ということは間違いの
  元となりますのでやめて下さい。登録できしだい発信致します。
  ・配信の削除につきましても以下のアドレスにメールを下さい。
  たんぽぽ舎のメールアドレス: nonukes@tanpoposya.net
 ◆携帯電話への送信は、容量が多いためか全文表示できない例があ
  ります。
──────────
たんぽぽ舎は、月曜〜土曜13:00〜20:00オープン、
       日曜・休日はお休みです。
   〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町2-6-2
              ダイナミックビル5F
       TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
       新HP http://www.tanpoposya.com/
       郵便振込 加入者名 たんぽぽ舎
           口座番号 00180-1-403856

Created by staff01. Last modified on 2017-03-10 21:53:59 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について