本文の先頭へ
LNJ Logo 石川源嗣のコラム :過労死の根絶のために何が必要か
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1484056202694st...
Status: published
View


東部労組の石川です。

ジャパンユニオン組合ニュース2017年1月号コラム<Focus of News>に下記をアッ
プしました。

■Focus of News■
過労死の根絶のために何が必要か

 広告代理店最大手の電通社員・高橋まつりさんが2015年12月25日に自殺して、1年を
越えた。
 その死について、昨年9月、労基署は労災認定し、厚生労働省東京労働局は12月、労働
時間を過少申告させた疑いで電通と同社幹部を書類送検。さらに石井直社長はこの1月での
辞任表明に追い込まれた。
 労働問題で大企業のトップが責任を問われ辞任することは極めて異例のことである。
 確かに、電通はかつて何度も過労死、過労自殺の社員を出し、労基署の是正勧告を無視し
てきた名うてのブラック企業である。また「取り組んだら放すな、殺されても放すな」など
の「電通鬼十則」を最近まで掲げてきた企業である。
 こういう企業を厳罰に処し、社長を辞任させるのは当然といえる。
 しかしこれで、過労死がなくなる方向に日本社会が進むのか、はなはだ疑問である。
 私たちジャパンユニオン関係でも、すかいらーくやワタミそのほかで過労死や過労自殺の
被害者支援を担ってきた。
 過労死、過労自殺を引き起こさないために、私たちに必要なことはなんだろうか。
 第1に、闇に埋もれかねない過労死、過労自殺、過労障害を摘発し、家族とともに、企業
に対ししっかり責任をとらせることである。
 第2に、過労死を生み出す社会的要因である長時間労働を根絶することである。そのため
には、まず「残業代ゼロ」法案を撤回させ、労働時間の上限規制やインターバル規制(休息
時間保障)を行うべきである。
 第3に、職場で過労死・長時間労働を許さない労働組合を作り、強くすることである。
今回の過労自殺事件での電通の企業内労組の責任は大きい。過労死遺族の協力要請に「中立
を守る」と拒否しつつ、会社とは残業100時間の特別協定を締結する会社組合の蛮行を許
してはならない。労働者のための労働組合が必要だ。(石)

Created by staff01. Last modified on 2017-01-10 22:50:03 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について