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車両1500台!関西でセメント・生コン労働者がゼネスト〜輸送運賃の引上げ要求

 12月12日から、全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部が、近畿一円で、セメントや生コン運送の運賃引き上げを要求してゼネストに入り、厳冬の1週間をたたかった。ストは大きな成果をあげて、18日始業時で解除した。

●生コン価格は大幅に改善されたが・・・

 今回の輸送ゼネストの対象となったのはセメント運送のバラ車500台、生コン運送のミキサー車1000台。大阪を中心に近畿一円に広がる規模。要求はバラ車やミキサー車の運賃引き上げだ。

 背景には、ここ数年のうちに近畿一円で生コン工場の販売価格が著しく改善されたにもかかわらず、原料となるセメントや製品の生コンクリートを運搬する輸送業者の運賃はまったく改善されていないという事情がある。

 大阪・兵庫の場合、生コン価格は1m3(立方メートル)当たり標準品で1万7000円台にまで上がった。原価割れの値崩れに苦しんだ4年前と比べて5000円以上も上がった計算になる。年間出荷量はおよそ550万m3だから、工場が手にする利益は300億円にものぼる。労働組合の協力と政策活動によって、足を引っ張り合っていた業者の大同団結が実現し、過当競争にブレーキがかかって値戻し活動が前進した成果だ。

●値戻しの利益を輸送業者と労働者に還元せよ

 しかし、バラセメント輸送業者や、生コン輸送業者の運賃はまったく上がらず、労働者の賃上げもごくわずか。大阪・兵庫地域の場合、工場側の大阪兵庫生コン広域協組は17春闘で輸送運賃の引き上げを約束したものの、あれこれ理由をつけて実施を先送り。他方では、一部の執行部が協同組合の非民主的運営を行うなどの問題も生じている。

 今回のゼネストは、輸送業者や労働者に利益を還元せず、約束そのものを踏み倒そう業界に約束履行を迫り、併せて協同組合の運営の改革も要求するたたかいだった。

●各地で大きな成果

 たたかいの結果、滋賀、京都、奈良、和歌山の各協組、大阪兵庫生コン経営者会、バラセメント輸送協組が、生コンミキサー車の日額運賃5万5000円、バラセメント車運賃トン当たり510円を受け入れた。大阪広域生コン協組は未解決だが、組合は、協同組合の組織運営の改革をふくめてひきつづき要求実現を求めていく方針だ。

 情報提供 : 全日本建設運輸連帯労働組合 書記長 小谷野毅


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