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「日本政府は踏み込んだ交渉をすべきだ」〜拉致被害者・蓮池薫さん講演会

    金子通

 新潟では、横田めぐみさんの拉致事件が発生してから40年が経ち、地元紙である新潟日報は「拉致問題の解決を願う一週間」として、さまざまな取組を行っている。11月17日、新潟日報メディアシップにおいて、帰国から15年を迎える拉致被害者・蓮池薫さんを招いた講演会「帰国15年〜いま、拉致問題について考えること」が開催された。

 蓮池さんは、講演会冒頭「拉致問題については少し光明が見えたのではないかと思っている。拉致問題は3年前、ストックホルム合意で今度こそ解決するのではないかという期待があった。しかし、結局何の進展もないままになっている。しかし、私が聞いているところでは、水面下ではかなり熾烈な駆け引きが行われている。私は北朝鮮の再調査という段階は終わりにすべきだと思う。日本政府はかなりの生存者情報を手に入れていると聞いている。だから、今は再調査なんていう、まどろっこしいことは言わずに、生きている人を返せと伝え、その上であなたたちは何を求めているかと踏み込んだ交渉をすべきだ」と述べた。

 講演会では、拉致された当時の状況や朝鮮における日常生活、帰国後の思いについて語った上で、日朝交渉について、日本政府の対応について理解を示しつつ「日本は北朝鮮に対して、拉致問題に対する見返りも考えないといけない」と述べ、講演会の終わりに「残された拉致被害者は15年間待たされている。精神的にどれだけつらいか。時間はまったなしだ。やはり拉致問題は動きます。それは日本政府が何か決断した時だ。犯罪者に見返りなどとんでもないということになるかもしれないが、拉致被害者を救うためにはやむを得ない。外交交渉とはそういうものだ。その点を理解した上で、今後も拉致問題に声援を送ってほしい」と訴え、終了した。

 日本国内では、朝鮮の脅威ばかりが強調されるが、圧力一辺倒の外交政策で拉致問題は進展していない。日朝両国政府の思わくや立場はさておき、日朝交渉を再開させ、拉致問題の一刻も早い解決をすべきだ。

*なお、当日は写真撮影と録音が制限されていたので、蓮池さんの写真はありません。以下は、著書の写真です。


Created by staff01. Last modified on 2017-11-22 14:56:10 Copyright: Default

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