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LNJ Logo 韓国の「市民放送RTV」が公益チャンネルに選ばれる
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 財団法人市民放送RTVです。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。韓国国内のニュースではありますが、私共にとって大変嬉しくまた今後の責任や役割を改めて認識する出来事がありましたので、ニューズレター特別版の翻訳にてご報告させていただければと存じます。(韓国 市民放送RTV)

市民放送RTVが2018年度公益チャンネルに選ばれる

 財団法人市民放送が運営しているRTVが、2018年「公益チャンネル」に選定されました。放送通信委員会は11月2日「第39回放送通信委員会会議」を開き、「2018年公益チャンネルの選定と障がい者福祉チャンネル認定に関する件」を議決し、公益チャンネルの選定と障害者福祉のチャンネルの認定結果を発表しました。

 「公益チャンネル」とは、過度な放送の商業化を防ぎ、放送の多様性と公益性を確保するために、放送通信委員会(旧放送委員会)が2005年から実施している制度です。

 公益チャンネルは、「社会福祉」、「科学・文化振興」、「教育支援」の3分野に分かれており、この度RTVは「社会福祉分野」に応募いたしました。RTVは「社会福祉分野」において、得点順の上位3位以内で選定され「2018年度公益チャンネル選定及び障がい者福祉チャンネル認定基本計画」の規定により、「韓国職業放送」、「商工人放送」と共に上記分野の公益チャンネルに選定されました。

 社会福祉分野にて選定された「育児放送」は、「審査委員会委員の過半数以上の同意で追加選定することができる」という今年から始まった新しい制度を通じて、審査員満場一致で選ばれました。

●2008年から10年、市民の‘話す権利’が再び認められた!

 2001年に開局したRTVは、韓国デジタル衛星放送の視聴者参加チャンネルであった「市民のチャンネル」委託事業者としてスタートし、2006年から2008年まで全3年間公益チャンネルとして選定されてきました。その間、パブリックアクセス専門チャンネルの価値と責任が認められてきたと言っても過言ではありません。

 しかし、2008年に保守政権が発足して以来、納得できない政界とマスコミの攻勢に苦しみました。制度的に保障を受けていた公的支援は全て中断され、存廃の危機に立たされました。また、RTVを通して実現されていた市民の「話す権利」が脅かされました。

 そして今、10年の時を経て、RTVが再び公益チャンネルに選ばれました。これは、国内で唯一の「市民参加プログラム」専門チャンネルであるRTVの価値が、10年経った今、再び政策枠組みの中で認められたということです。同時に不合理な弾圧により、これまで弱体化されてしまった放送における市民の「話す権利」を再び実現し強化するという、重大な公的責任と使命がRTVに与えられたものと受け止めております。

●ロウソクを持った市民の願いと歩むRTV


*2016年11月 鍾路YMCA前で行った「RTV市民発言台」の様子

 今回の「公益チャンネル選定」は、RTVのメンバーたちの努力だけで叶ったものではありません。1年前、ろうそくを持って広場を埋めた数千万人もの人々の声が「話す権利」の重要性を、改めて呼び起こしたものだと思っております。

 ちょうど1年前、朴槿恵大統領弾劾を求めたろうそく集会では、我々市民放送も、ほぼ毎週広場にてブースを設置し、「市民発言台」を運営しました。それは、市民放送の対外的活動範囲を広げた出来事でした。回を重ねるごとに、老若男女を問わず積極的に参加してくださる市民のみなさんの姿を見て、これが市民放送の役割であると悟りました。また、開局15周年になった今、RTVの必要性を再認識した出来事でした。市民が心を一つにしたことで社会に大きな変化をもたらしましたが、市民放送のメンバーが心を引き締めて、再び自分の役割と責任を果たすように促したのも市民のみなさんでした。

 そのため、市民放送のメンバーは皆、この度の「2018年公益チャンネル選定」を喜びながらも、その役割と責任について非常に重く受けとめております。私たちは、市民のキャンドルを今もしっかりと覚えています。私たちは、キャンドルに込められた市民たちの願いを、RTVを通じて実現できるように最善を尽くします。

●市民放送は、みなさんの「参加」が必要です!

 公益チャンネルRTVの成功のカギは、市民の皆さんの参加にかかっています。RTVは、私たちRTVメンバーのものではなく、市民の皆さんのものだからです。市民放送は、あなたの積極的な参加が必要です。市民放送は、今後あなたの参加を引き出すため、積極的な活動を行っていきます。市民の皆さん、市民社会団体、そしてビデオ活動家のみなさま、多くの支持と参加をお願いいたします。

 また、財団法人市民放送は政府の基金や企業の後援金による運営ではありません。市民の皆さんの自発的な寄付により運営されています。市民放送には、やるべきことが沢山あります。RTVが「2018公益チャンネル」として、しっかりとした役割を果たせるよう、市民の皆さんの定期的な後援を切実にお願い申し上げます。

 2013年存続の危機に見舞われたRTVを守るために、募金運動に参加していただいた多くの方々を覚えています。市民放送RTVは、スポンサーの方々が守ってくださったおかげで、十分でない部分はありますが、権力と資本に振り回されない放送を継続することができました。また、そのおかげで、今回の公益チャンネル選定を成し遂げることができました。

 2013年に行われたRTVを守る運動に引き続き、2017年にはRTVに参加する運動へ積極的な支持をお願いいたします。みなさまのご後援に真の「市民放送」でお応えします。

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 このニューズレターは、韓国の後援者の方々に向けたものでございますが、今年度から指導しました「東アジア市民メディアネットワークプロジェクト」参加者の皆様にも、改めてお礼を申し上げると共に今後の応援と更なる参加のお願いを申し上げます。

 東アジア市民メディアネットワークは、異なる地域及び社会であるが、根の部分ではつながっている社会において、互いの問題を共有し合い、互いに更なる発展をしていこうという趣旨のもと始動したプログラムです。今後の具体的な取り組みに向けて、私たちは12月5日から7日まで、日本東京へ訪問する予定でございます。詳細につきましては、後日改めてご連絡いたしますが、今度とも何卒よろしくお願いいたします。

財団法人 市民放送RTV

◎住所:〒03371 1-412 Seoul Innovation Park 5, Nokbeon-dong,Eunpyeong-gu,Seoul Korea
◎ホームページ:http://rtv.or.kr/
◎Facebook:https://www.facebook.com/RTV183/?fref=ts


Created by staff01. Last modified on 2017-11-14 16:19:39 Copyright: Default

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