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全国一般東京東部労組の須田です。

非正規差別を認める不当判決徹底弾劾!裁判官は恥を知れ! 東部労組メトロコマース支部非正規差別なくせ裁判判決報告

東京メトロ駅売店の非正規労働者でつくる全国一般東京東部労組メトロコマース 支部が正社員との賃金差別をなくすために起こした裁判で3月23日、東京地裁が 非正規労働者への差別を認める不当判決を言い渡しました。 判決は、一部(残業代の割増率に差をつけていた部分の是正)をのぞいて組合側 の請求をほぼ全面的に棄却しました。毎月の基本給の差も、賞与の差も、退職金 の有無も、住宅手当の有無も、褒賞(ほうしょう)金の有無もすべて労働契約法 20条違反には該当しないと結論づけました。 労働契約法20条が求める職務(業務・責任)の同一性については、売店業務にもっ ぱら従事している正社員と比較すべきところを、売店とは関係のない部署まで含 めた正社員全般を比較するという誤った解釈のうえで「大きな相違がある」とし ました。職務の変更の範囲についても、定年まで売店業務にずっと従事している 正社員がいる実態を無視して「相違がある」としました。 判決後、メトロコマース支部は司法記者クラブで記者会見を行うとともに、日比 谷図書館地下ホールで判決報告集会を開きました。報告集会で、支部組合員の原 告4人は裁判所への怒りを爆発させ、ただちに控訴する決意を表明しました。集 会後には支援者ら150人とともに東京地裁正門前で「非正規差別を認める不当判 決弾劾!」「東京地裁民事36部 吉田徹裁判長は恥を知れ!」の横断幕を掲げ、 怒りのシュプレヒコールをくり返しました。 以下、東部労組とメトロコマース支部の弾劾声明です。 =============================================== メトロコマース支部非正規差別なくせ裁判の不当判決についての弾劾声明 2017年3月23日 全国一般東京東部労働組合執行委員会 全国一般東京東部労働組合メトロコマース支部 東京メトロ駅売店の非正規労働者でつくる全国一般東京東部労組メトロコマース 支部が正社員との賃金差別をなくすために起こした労働契約法20条裁判で本日、 東京地裁民事36部(裁判長・吉田徹、裁判官・川淵健司、裁判官・石田明彦)は 組合員の請求の大半を棄却し、非正規労働者への差別を容認する不当判決を言い 渡した。東部労組とメトロコマース支部は満身の怒りをもって徹底的に弾劾する。 判決は、「企業が長期雇用を前提とした正社員に対する福利厚生を手厚くし、有 為な人材の確保・定着を図る」ことは合理性があると判断した。いったい正社員 が有為(能力があること、役に立つこと)で、非正規労働者が有為ではないとだ れが決めたのか。会社による差別を追認しただけではなく、裁判官諸君の非正規 労働者に対する根深い差別と偏見があると言うほかない。 つまりは正社員と非正規労働者はどれだけ長年にわたり同じ仕事をしていたとし ても、そもそも制度が違うのだから非正規労働者は劣悪な処遇を甘んじて引き受 けろということを言いたいのである。フルタイムで月の手取りが13万円台でも、 賞与が正社員の5分の1でも、10年以上働いても1円も退職金が出ないことも、 同じように家賃を払っているのに住宅手当が出ないことも、すべてが仕方ないこ とだと言いたいのである。結局、正社員になれなかった労働者なのだから仕方な いことだと言いたいのである。 裁判所の威信は地に落ちた。この判決からは少しでも差別をなくして非正規労働 者の尊厳を守っていこうという理想や、低賃金による生活苦を放置してはならな いという使命をみじんも感じない。自分が利益をあげるためには非正規労働者の 生活など知ったことではないという経営者と身も心も同じレベルに堕している。 「およそ人はその労働に対し等しく報われなければならない」として、非正規労 働者への賃金差別を公序良俗違反で一定是正した丸子警報器事件の判決(1996年 長野地裁上田支部)から20年以上になるが、本日の判決は歴史の針を大きく逆回 転させるものだ。有期雇用であることによる不合理な労働条件を禁止した労働契 約法20条ができたことも、同一労働同一賃金を求める声が社会的に高まっている ことも無視している。 この判決でもっとも許しがたい点は、永年勤続や定年退職時に3〜15万円の金銭、 感謝状、記念品などが褒賞(ほうしょう)制度として正社員に与えられているこ とについても非正規労働者には与えなくても構わないと判断したことだ。同じ売 店で同じように働いていた労働者を、非正規労働者というだけで感謝状すら贈ら なくても良いというのだ。非正規労働者を馬鹿にするのもいい加減にしろ! 徹頭徹尾、経営者の意向に寄り添った恥知らずな判決であり、全国2000万人の非 正規労働者を奈落に落とす冷酷な判決であり、事実を事実として認識できていな い欠陥判決である。 それにもかかわらず、非正規労働者への差別は廃止されるだろう。 東部労組とメトロコマース支部はただちに控訴し、非正規労働者への差別をなく すための運動をいっそう拡大していく考えだ。そして、この運動に全国の非正規 労働者が加わり、すべての労働者と団結し、自らの生活と権利を守るために立ち 上がることは間違いない。抑圧や差別があるところ反抗があるからだ。それは世 界の歴史が証明している。 正義を求める声を押しとどめることはできない。本日の判決を書いた裁判官諸君 が後悔する時が必ず来る。東部労組とメトロコマース支部は一日も早くその時が 来るよう全力で闘う決意である。ともに闘おう! 以 上 以下、メトロコマース事件原告団・弁護団の抗議声明です。 =============================================== メトロコマース事件東京地方裁判所判決にあたっての抗議声明 1 株式会社メトロコマースの契約社員Bの女性4名が、同社に対して、賃金格 差の是正と差額賃金相当額などの支払を求めた損害賠償事件(平成26年(ワ) 第10806号)の裁判において、2017年(平成29年)3月23日、東京 地方裁判所民事第36部(裁判長吉田徹、裁判官川淵健司、裁判官石田明彦)は、 原告らに対して、請求をほぼ棄却する判決を言い渡した。 2 判決は、「売店業務に従事する正社員のみならず、広く被告の正社員一般の 労働条件を比較の対象とするのが相当である」として、職務(業務・責任)につ いて「大きな相違がある」とし、職務の変更の範囲についても、「明らかな相違 がある」とした。  原告らが請求している基本給、住宅手当、賞与、褒賞及び退職金の差額賃金の いずれにおいても、長期雇用関係を前提とした配置転換のある正社員への福利厚 生等を手厚くすることによって、有為な人材の獲得・定着を図ることは、「人事 施策上相応の合理性を有する」と判断し、いずれも棄却した。 3 本判決は、売店業務のみに従事する正社員が多数存在し、都内のみに事業所 を置く被告において正社員の異動の実態がないにもかかわらず、原告らの主張立 証した著しい格差の実態を無視し、被告が立証していない事実を認定し、根拠と している。  本判決は、政府をはじめ、非正規労働者の労働条件を是正し、公正な処遇を実 現させようとする現在の社会情勢に逆行するきわめて不当な判決である。  非正規労働者に対する差別的取り扱いに司法が手を貸すと言っても過言ではな い。  原告らは本判決について、速やかに控訴し、本判決を取り消させる決意である。 2017年(平成29年)3月23日                労働契約法20条メトロコマース事件原告団・弁護団

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