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守大助さんは無実だ!〜「北陵クリニック事件」の真相描く『つくられた恐怖の点滴殺人事件』

     山口正紀

 約16年前、「恐怖の筋弛緩剤点滴連続殺人」「病院内で前代未聞の大量殺人」と大報道された「事件」を覚えておられるでしょうか。2001年、仙台市の北陵クリニック准看護師・守大助さんが「患者の点滴に筋弛緩剤を混入した」として5件の殺人・殺人未遂罪で逮捕・起訴され、無実を訴えながら無期懲役刑が確定した「北陵クリニック事件」について、その真相を伝え、早期再審開始を求める『つくられた恐怖の点滴殺人事件 守大助さんは無実だ』(阿部泰雄・山口正紀編、現代人文社)がこのほど出版されました。

 第1部「捜査・報道の合作冤罪」では、弁護団長の阿部泰雄弁護士が「幻の連続殺人事件 筋弛緩剤点滴はなかった」と題して事件と裁判の全体像をわかりやすく解説。また、初期からこの事件と裁判に関わってきたジャーナリストの山口正紀が冤罪を助長した報道の問題点を『朝日新聞』を中心に分析しています。

 第2部「無実を明らかにした再審請求の新証拠」では、ヾ擬圓侶豈佞覆匹ら筋弛緩剤を検出したという科捜研鑑定の誤りを暴いた志田保夫・元東京薬科大学教授 ∩楮困糧端となった「女児の急変」原因は、筋弛緩剤ではなく「ミトコンドリア病メラス」であったことを解明した池田正行・元長崎大学教授 「守自白」はむしろ無実を証明しているとする浜田寿美男・立命館大学特別招聘教授の3人が再審請求で提出した「意見書」をわかりやすく説明しています。

 第3部は「守大助さんの無実の訴えと支援者の呼びかけ」です。本書に寄せた手記で守さんは次のように訴えています。

 《裁判所は私を塀の中に閉じ込めて人生をメチャクチャにしているのです。それが15年です。人生の3分の1です。(中略) 仙台高裁の即時抗告審は、始まってからもう2年以上月日が流れていますが、現時点で、まだ2回目の三者協議期日も決まっていません。協議を引き延ばす検察の対応は、ただの時間稼ぎとしか思えません》

 2008年2月に有罪判決が確定した後、守さんは2012年2月、仙台地裁に再審を請求しましたが、地裁は2014年3月に請求棄却。守さんは即時抗告したのですが、仙台高裁での審理は約3年間に裁判所・検察・弁護側の三者協議が1回開かれただけでした。

 弁護団は2015年1月、「有罪認定の根拠とされた科捜研鑑定の誤りを実証した志田鑑定意見書を踏まえてもなお検察は『土橋鑑定は正しい』と主張するのか」など計3点について釈明を求めました。しかし検察は「専門家の意見を聴いたうえで」などと求釈明を引き延ばし続け、2016年11月、ようやく出してきたのはA4判1枚の回答書、それもたった9行の「回答」でした。

 検察の引き延ばしを許している裁判所にも責任があります。弁護団は仙台高裁に対し、「新証拠の鑑定人の証人調べと証拠開示」を求め、早期再審開始に向けて働きかけを強めています。

 再審開始決定に向けた支援の輪を広げるために、ぜひ本書をよんでいただき、多くの方に広めてください。よろしくお願いします。

*『つくられた恐怖の点滴殺人事件 守大助さんは無実だ』(阿部泰雄・山口正紀編、現代人文社) 1700円+税 申込み→現代人文社HP


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