本文の先頭へ
LNJ Logo 【緊急声明】南スーダン武器輸出禁止決議案否決 ― 日本政府の妨害 に抗議
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1482632109754st...
Status: published
View



東京の杉原浩司(武器輸出反対ネットワーク:NAJAT)です。
[転送・転載歓迎/重複失礼]

12月23日(日本時間24日)、国連安保理で南スーダンに対する武器禁輸を
柱とする制裁決議案の採決が行われ、賛成少数で否決されました。日本政
府は、信じ難いことに棄権しました。ジェノサイドを防ぐために重要な武
器禁輸決議の採択を公然と妨害した責任は、極めて重いものがあります。

南スーダン制裁決議採択されず=陸自派遣の日本棄権
−米「歴史は厳しい判断」と批判(12月24日、時事)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016122400004&g=pol

南スーダンへの武器禁輸決議案、安保理で否決 日本など棄権
(12月24日、日経)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDE23H03_T21C16A2PE8000/?dg=1

私たち武器輸出反対ネットワーク(NAJAT)は、本日12月24日夕方、以下
の緊急声明を、外務省、首相官邸、e-Govの外務省・防衛省・内閣官房・
内閣府あてにメールで、また、岸田外相の国会事務所・広島事務所、安倍
首相と稲田防衛相の国会事務所、防衛省あてにファックスでそれぞれ送付
しました。ぜひご一読ください。

また、大至急、岸田外相と外務省に「南スーダン武器禁輸決議への妨害に
抗議します」「自衛隊はただちに撤退を」の声を集中してください。短い
ものでも構いません。お知り合いにも広めてください。

<岸田外相>
国会事務所(FAX)03−3591−3118
メール f-kishida@kishida.gr.jp
広島後援会事務所
(TEL)082−228−0159  
(FAX)082−223−7161

<外務省>
御意見フォーム https://www3.mofa.go.jp/mofaj/mail/qa.html
国連政策課 ※電話は平日に
(代表)03−3580−3311 から(内線)2917 国連政策課へ

----------------------------------------

【緊急声明】

国連安保理の南スーダン武器輸出禁止決議案否決――日本政府の妨害に抗議

 悪化の一途をたどる南スーダンの内戦について、国連安全保障理事会は
12月23日(日本時間24日)、武器禁輸を柱とするアメリカ提出決議案を、
賛成少数で否決しました。安保理に議席をもつ日本は、この決議案に棄権
しました。その理由は、(1)南スーダン政府が決議案に反対(2)日本が
決議案に賛成すれば、両国の関係が悪化(3)その結果、南スーダンPKOに
参加している自衛隊への危険性が増す――からだというのです。

 武器禁輸に背を向けた、このような日本政府の対応は、根本的に間違っ
ています。ジェノサイド=諸民族間の大虐殺に発展する恐れのある内戦激
化を防ぐためには、南スーダン国内に出回っている武器・弾薬を最小限に
することが必要です。

 南スーダンは、2011年7月に分離独立、国際社会の支援で新しい国づく
りに取りかかったものの、2013年末から内戦状態となりました。2016年4
月に和平合意が成立したのも束の間、7月には、首都ジュマで、キール大
統領派とマシャル副大統領派の部隊が激突し、一般市民を含む多数の死傷
者が出ました。首都駐留の国連PKO部隊も手が出せないほどの激戦でした。

 以後、内戦は各地に拡大、副大統領派だけでなく、多くの反政府武装勢
力が国内に割拠する混乱が続いています。内戦が収束する見通しはなく、
8月以降、アメリカの国連代表は、南スーダンへの武器禁輸案を安全保障
理事会に提示、国連の潘基文事務総長も「ジェノサイドを防止するため、
早急な武器禁輸を」と呼びかけました。

 今回提示されたアメリカによる決議案の要点は、(1)南スーダン政府
と反政府派双方に対する1年間の武器禁輸(2)政府側と反政府側それぞれ
の幹部に対する、渡航禁止や資産凍結などの制裁――です。決議案は、賛
成7−棄権8(日本、中国、ロシアなど)で否決されました。

 現地の自衛隊PKO部隊が、いわば「人質に取られている」ことを理由に、
武器禁輸そのものに反対したのは、本末転倒です。いったい何のための
「平和維持活動」なのでしょう。本来なら、もっと早い時期に、日本政府
こそが武器禁輸措置を実現する旗振り役を務めるべきでした。今回の事態
によって、改めて、自衛隊派遣が南スーダンの人々の平和と安全のためで
はなく、自己満足に過ぎないことが明らかになりました。

 わたしたちは、日本政府の間違った政策に強く抗議します。日本政府は
方針を改め、南スーダンへの武器禁輸賛成を表明し、実現のための国際的
な協力に加わるべきです。そして、ジェノサイド防止の障害にすらなって
いる、憲法違反の自衛隊派遣を中止し、全部隊をただちに撤退させること
を求めます。

2016年12月24日

武器輸出反対ネットワーク(NAJAT)

メール anti.arms.export@gmail.com
東京都新宿区下宮比町3-12明成ビル302 3・11市民プラザ気付
FAX 03-5225-7214 

Created by staff01. Last modified on 2016-12-25 11:26:56 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について