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「これからまた闘いが始まる」〜大阪全労協・沖縄派遣団レポート

     大椿裕子(大阪教育合同労働組合)

 大阪全労協は、沖縄県・高江でヘリパッド建設に反対する市民に対し、大阪府警が差別発言を行なったことを受け、12月18日〜21日にかけ現地に5名の派遣団を送りました。

 連日、朝6時半に東村の宿を出発し、高江N1ゲート表の座り込みに参加しました。この時期の沖縄の6時半は、まだ真っ暗です。7時頃から人々が集まり始め、7時半頃から集会が始まります。初日は大雨。雨具を着ていても、体に冷たい雨が染み込んで来る中でも、集会は続けられました。

 1週間前は1日100台の工事車両が行き交ったこの現場も、私達が参加した日は大きな動きがありませんでした。12月22日の北部訓練場返還式典を前に工事は完了したと言うことになっていますが、柵の向こうからは重機の音も聞こえてきます。入り口は2台の警察車両(県外ナンバー)で封鎖され、その周りをアルソックの警備員たちが取り囲んでいます。かなりの突貫工事のため、式典後も工事車両が行き交うことになるだろうというのが現場の見立てでした。「高江は水が綺麗な場所なので、虫がわくことはなかったのだが、工事が進むにつれ、小さな虫がわき、既に生態系の変化が生じている」と話されていました。

 集会は、まず歌から始まります。みんなで、「今こそ立ち上がろう」「座りこめ」等を歌い、各地から来た人たちからのアピールが行なわれました。大阪全労協の上瀬豊組合員は、アルソックや機動隊に、「労働組合がないから、あなたたちは上に言われたまま不本意な仕事をしなければいけない。労働組合を作ろう」と呼びかけた。JR北海道、JR東の労働組合や各地の市民運動、個人で来られた方、多くの人々が全国から集まり座り込みに参加していました。

 辺野古の現場にも訪れました。見守りを続けている漁港のテント村やキャンプシュワブ前のテントに立ち寄りました。キャンプシュワブ前のテントにはほとんど座り込みの人はいませんでしたが、12月20日辺野古訴訟の最高裁判決が出、沖縄県の敗訴確定、最高裁が上告を棄却したこともあり、「これからまた闘いが始まる」と話されていました。

 1月の辺野古ゲート前ブロック積みの件で、10ヶ月も経ってから不当逮捕された山城博治さんと稲葉さんの激励のため、名護署にも訪れました。12月20日には、ようやく山城さんへの靴下の差し入れも認められ、宜野湾署、浦添署からそれぞれ1人ずつが釈放された。しかし、山城さん、稲葉さんは起訴されました。その日、社民党の福島みずほ参議院議員が名護署を訪れ、弁護士として二人と接見しました。山城さんは逮捕された10月17日以来、弁護士以外の接見を認められていません。接見中に、山城さんと、稲葉さん、接見室の窓際に立ち、格子の窓ガラス越しに何度も手を振ってくれる姿を確認することができ、声援が上がりました。島袋文子さんも車椅子に乗って名護署を訪れ、「私が中に入るから、2人を釈放しなさい」と訴えました。

 オスプレイが落ちた名護市安部地区にも訪れました。米軍がオレンジの規制線をはり、改修作業をしている様子が見えました。墜落した場所から波に流されたようですが、浜からでも破壊したプロペラ部分が確認出来ました。集落と墜落した場所の距離の近さに、驚きと怒りを禁じえませんでした。

 最終日12月21日は、高江のジャングルトレーニングセンター前で座り込みをしました(写真トップ)。なにわナンバーの警察車両が現れた時、一斉に関西から来た人々が道をふさぎ、「大阪府警は大阪に帰れ」「これ以上、沖縄に迷惑をかけるな」と訴えました。

 12時から那覇地裁前にて、20日の辺野古承認取り消し訴訟を受け、抗議集会が開催されました。名護市の稲嶺市長は、「満身創痍傷だらけ もう流す血もないくらい 国に裏切られ 司法に裏切られ」と嘆き、オスプレイ飛行再開について、「(事故は)機体が原因ではなく空中給油訓練中の事故であるという点については一般的に理解が得られるのではないか」という稲田朋美防衛相の発言について、「一般的の中に、わったーウチナンチューは入ってないんですか」と訴えました。1時間の短い集会でしたが、700人の人が集まりました。

 沖縄の闘いは、これからもさらに厳しくなるでしょう。出来るだけ多くの方々が、日米政府から徹底して虐げられている沖縄の現実を自分の目で見、勝つまで諦めない沖縄の人々と共に立ち上がることを望みます。


Created by staff01. Last modified on 2016-12-31 12:26:58 Copyright: Default

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