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都教委、高校定時制4校の廃止決定!〜教育委員はいいなり 反対の声は無視

     湯本雅典

動画(2分半)

 2月12日、東京都教育委員会は第3回定例会を開催、その場で「都立高校改革推進計画・新実施計画」として都立高校定時制4校(小山台、立川、江北、雪谷高校)の廃止を決定した。教育委員からは、反対意見は全くなかった。

 都教委が昨年11月、計画案への意見を募集したところ、廃止に関する意見が177件寄せられた。その多くは、就学機会を奪うことに対する懸念の意見であった。また、存続を求める請願署名(8378人分)も提出されている。このような声があることも定例会では報告されたが、問題にはされなかった。その理由は、あげられた都立高校定時制の受験倍率が低いことであった。その分、倍率の高いチャレンジスクールや他の定時制高校への生徒の移動が望ましいというのが都教委の考えだ。

 傍聴した元夜間中学校教員で「都立小山台高校定時制の存続を求める会」の近藤順一さんは、「それは、まったく逆」と自身の経験をもとに語った。「定時制高校がなくなることで、夜間中学校の生徒の行き場がなくなります。倍率が高ければ、行きにくくなるのです。八王子市には定時制高校はなくなりました。むしろ、増やす方向を考えてほしい」


 *都教委提案文書

 同じく委員会定例会を傍聴した都立立川高校定時制同窓会「芙蓉会」会員の椎野彰夫さんは、「これほどの大事な教育の問題が、全会一致です。唖然としました」と語った。椎野さんは、55年前に立川高校定時制を卒業した。昨年暮れに定時制廃止問題が都教委から提案されたとき、椎野さんより年上の90歳代の卒業生がこの問題に心配の声を寄せてきたという。

 今後は、都教委の決定が都議会文教委員会(2月16日)に報告される。「都立小山台高校定時制の存続を求める会」は、都議会議員への要請など都への働きかけを粘り強く続けていく方針だ。


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