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笑い茸 ２０１５年８月　No.54

主語もなくよく反省の言える口
お隣に詫びの証につくる基地
消火するたとえ話にけむり立ち

やじってもボクの国会まぁいいじゃん
敷居ない無法地帯と立法府
カタログを持たせ外遊して援助

見ましたか人の命の新基準
南でも狼煙を上げる桜島
再稼動祝って配るヨウ素剤

若者に政治タブーの堰切られ
戦争がいやで震えて叫んでる
美しい国に無用の避難口

石の上三年置いて入れ替える
骨太のオレオレ俺のスネかじる
敬老の日によく売れるランドセル

神様にされた遺影のある仏間
置き去りの遺骨の上の七十年
アベノミクス大本営のように聞き

笑歌

　　可愛いカーチャン

１お国の為とは言いながら
　人の嫌がる原発に
　分かっているけどおれの町
　可愛いカーチャン泣かないで

２怖いところは赤い服
　特攻みたいに死も覚悟
　偉いお方はゴルフ場
　悔しい思いを鳴き殺す

３除染除染と果てしなく
　流した水はどこへやら
　消えた瓦礫はどこへやら
　移染移染でゼネコンは

４今日も聞こえる救急車
　だれか倒れた怪我をした
　危険も知らない素人が
　声も出せないマスクして

５あぶない作業と知らないで
　白い服着た黒い肌
　燃料プールに潜らされ
　あれからどうした見ていない

６海に漏れでる汚染水
　地獄の炉心も近寄れず
　地震はかならずまたおきる
　それでも動かす馬鹿がいる

７明るい未来のエネルギー
　宮殿のような町役場
　安全神話の夢の跡
　虫の鳴いてる草も生え

８出稼ぎなくした言うけれど
　ニッポン南北西東
　定検のたびに行かされて
　可愛いカーチャンは夢の中