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入学式「不起立」で再発防止研修〜田中聡史さん動ぜず


   *研修後、報告する田中さん

「この研修をすぐにやめて下さい。田中さんを学校に戻してください」の声がひびきわたった。5月13日、水道橋の東京都教職員研修センターの前には約50名の市民や元教員が集まり、今春の入学式で10回目の「君が代」不起立をした田中聡史さん(都立石神井特別支援学校教員)に対する再発防止研修に抗議した。


澤藤・東京「君が代」裁判副弁護団長は、「東京都は、400年前のキリシタン弾圧や特高警察がやっていたと同じ思想・良心に対する弾圧をやっている。都知事や教育長は変わっているのに、10・23(2003年「君が代」強制の通達が出された日)体制を続けることは非常に不自然だ」と都教委に抗議した。


田中さんを支援する三団体から再発防止研修への抗議や即時中止を求める要請があった。参加者の一人は「田中さんの受けた減給処分は、他の裁判ですでに撤回され、再発防止研修も否定されている。それなのに研修を続けることは許されない」と、司法判断を無視する都教委の姿勢を厳しく批判した。

田中さんは9時にセンターに入り12時半まで、3時間半の研修を受けさせられた。研修を終えた田中さんは「研修内容は、地公法や適正な教育課程の実施についてで、いつも変わらなかった。教育行政は、処分をもって『日の丸・君が代』を強制するべきではない。侵略戦争で『日の丸・君が代』が果たした役割を考えると起立はできない」ときっぱり語った。

東京の公立学校で、卒業式に続き入学式でもただ一人の不起立となった田中さん。度重なる研修にもかかわらず、たんたんと不起立を貫く姿勢は変らない。(佐々木有美)

※( )内は、筆者注


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