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LNJ Logo アジア記者クラブ通信7月号発行〜沖縄シンポジウムの記録
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********(転送・転載はここから)********


★「アジア記者クラブ通信」7月号の目次とリード
(本文は、通信本体でお読みください)

■沖縄シンポジウムの記録(2014年5月24日)
沖縄県紙への権力の圧力と本土メディア
島 洋子(琉球新報東京報道部長)
宮城栄作(沖縄タイムス東京編集部長)

 沖縄県知事選挙が11月16日投開票と決まった。2014年の沖縄は自治体首長選
挙や議会選が相次ぎ、中央政界の要人らの現地入りも少なくない。知事選でも争点とな
る米軍普天間飛行場の辺野古移設をめぐり、基地に反対する「オール沖縄」の意識が高
まる中、こうした人々やその活動を標的にした「反・反基地」行動も目につくようにな
った。ヘイトスピーチの沖縄版のような様相を呈しており、そのホコ先は基地問題を報
じる琉球新報と沖縄タイムスの県紙2紙にも及んでいる。アジア記者クラブ5月定例会
は、県紙2紙を孤立させてはいけないとの立場から、「沖縄県紙への権力の圧力と本土
メディア」と題してシンポジウム形式で開催。琉球新報東京報道部長の島洋子さん、沖
縄タイムス東京編集部長の宮城栄作さんをお招きし、沖縄のメディア状況や両紙の報道
などについて語っていただいた。(編集部)


■支配者の、支配者による、支配者のための“政策”          
アベノミクスの正体(4)
マイク・ホイットニー(エコノミスト)

 米国を一時席捲したウオール街占拠運動、欧州金融危機でギリシャを皮切りに吹き荒
れた労働者や市民の抗議運動━。これとはまさに真逆に、日本では増加するばかりのワ
ーキングプアー層の怒りは行動となって爆発しない。敗戦後に爆発的に高揚した労働運
動は1950代から60年代にかけ「総資本VS総労働」の決戦となって激しく展開され
た。現在のシニカルなほど静かな労働側の沈黙と社会の右傾化は、安倍政権のスローガ
ン「戦後レジュームからの脱却」を逆の形で先取りしているかのようだ。筆者は日本の
総資本が「多国籍資本の仁義なき戦い」である世界規模の規制緩和=グローバリゼーシ
ョンを生き抜くために立案されたペテン、「支配者の、支配者による、支配者のための
“政策”」がアベノミクスの正体であることを明らかにし、間接的ながら日本の抑圧、
支配された人々に決起を促している。本稿は筆者ホイットニー氏のアベノミクス批判シ
リーズ第4弾である。(編集部)


■「権力の内幕を暴く記者をサイバー技術で葬れ」         
増長するテロ国家・米国の権力者
カール・ギブソン(US Uncutオルガナイザー)

 「米国はテロ国家だ」と公然と批判するノーム・チョムスキーの言葉を引用するまで
もなく、20世紀前半に覇権国家となった米国は、反米国家はもとより、親米国家の反
米的な個人、団体を根絶やしにしようとしてきた。軍特殊部隊や中央情報局をはじめと
するあらゆる諜報機関、暴力装置を動員して、国家テロを隠然と遂行してきた。本稿は
オバマ政権下で実施されている国外でのサイバー技術を駆使した無人爆撃機による反米
組織リーダー殺害とまったく同様に、米国内で国家犯罪や権力の腐敗を暴いている敏腕
記者を消し去る新たな手口の権力犯罪が起きていると告発する。車のコンピューターシ
ステムにハッカー攻撃をかけ、運転中にいとも容易く「標的」をサイバー暗殺するのだ
。この政治殺戮にはイラク戦争と共に「米軍外の米軍」となって増殖し続ける民間軍事
会社も絡んでいる可能性があると指摘している。(編集部)


■ISIS利用した中東再編は巨大な利益生む             
既成メディアのイラク報道の貧困
クリストフ?レーマン(NSNBC編集発行人)

 反欧米・反シーア派を旗印に「怒涛の進撃、破竹の勢いでバクダッドに迫る」イスラ
ム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が世界を揺るがしている。否、
正確には世界の既成メディアが情報操作され、「新たなテロの温床を抱え込んだ」とし
て国際社会の危機を煽っているに過ぎない。マリキ政権を見限った、ネオコンが牛耳る
米・NATOは相変わらず巧妙に反欧米を唱える新たなイスラム原理主義者の動きを利用し
て、裏で「敵の敵である」彼らを支援し、自らに最適な、つまり最も利益となる中東で
のパワーバランスの再編に乗り出しているのだ。筆者はNATOが昨秋以来、ISIS台頭を活
用して、石油利権の確保、イラク分割、シリアとイランの体制の揺さぶりを図るために
秘密会合を持ち、これまでほぼシナリオ通りにことが運んでいると指摘。ISISを裏で動
かす司令塔は親米のサウジ王家であり、総指揮権は在アンカラ米国大使館の掌中にある
ことを明かそうとしている。(編集部)


■米・NATOの作・演出によるマリキ政権の危機           
イラク戦争の実相は何だったのか
ジュリー・レベスク(ジャーナリスト)

 イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」をはじめとする反欧米
を旗印にしたイスラム諸勢力が親米のイラク政権を窮地に陥れ、米国が「中東の民主化
、自由化」のため断行した2003年のイラク戦争の理念が風前の灯となっている。こ
のような既成メディアの報道ぶりはワシントンの妖怪たちにとっては苦笑、噴飯の対象
なのである。日本のメディアに至っては、基本的にアングロサクソン(米英)の主流メ
ディアの論調を「転電」して垂れ流すのだから、「シーア派とスンニ派との対立が問題
なのだ」との作為に満ち、操作された情報が瞬く間に日本の世論とされてしまう。著者
は「敵対する双方に武器や装備を供与し、最新鋭兵器システム導入のため資金を供与し
、そして互いに戦わせるのが米・NATOのシナリオである」と事態を喝破し、米・NATOは
イラクで宗派対立を激化させ、「内戦」を作り出し、中東全域を「建設的なカオス」へ
と誘導していると断言。そしてアングロサクソン(米英)とイスラエルにとって古くて
新しい課題「中東の分割統治」に向けた「新中東建設計画=中東再編成」こそイラク戦
争とこれに続くイラク再混乱の本質だと論じる。(編集部)


■「『小さな蛇』を産むパレスチナ人の母親を殺せ」
女性国会議員の呼びかけに沸き立つイスラエル社会
アリ・アブニマ(EI共同創設者)
 
 「全てのパレスチナ人は敵だ」。こうした大虐殺の呼びかけにイスラエルのフェイス
ブックは沸騰しているという。呼びかけたのは38歳になる女性国会議員だ。彼女の大
虐殺をそそのかす言葉の数々には何の迷いも躊躇もない。パレスチナ人を虫けらのよう
に扱い、憎悪が憎悪を生むイスラエル人の精神構造が見えてくるだけだ。隣人への敵意
を駆り立てる教育、子どもの時から繰り返される軍事教練、誤った歴史認識と政治によ
って悲劇は拡大されてきた。無法地帯と化したイスラエルの軍事行動を支えているのが
、こうした錯乱したメンタリティーなのだ。メインストリームメディアが全く伝えない
真相をEI(エレクトロニック・インティファーダ)のアブニマがルポにまとめてくれ
た。(編集部)


■韓国に配備する米ミサイル防衛網の真の標的は北でなく中国だ   
習主席訪韓の真相・深層
グレゴリー・エリック(韓国政策研究所アドバイザー)

 「韓国を取り込み、日米韓の連携にくさびを打ち込む。中国の狙いが浮き彫りになっ
た」。日本で最大級の発行部数を“誇る”某全国紙は、他紙以上に力を込めて、7月4
日の中国と韓国との首脳会談に関する社説をこんな的外れな書き出しで始めた。確かに
、
中韓両国首脳はオバマ政権と連携し、安倍政権の軍事復古路線をアナクロニズムの極み
と見て強く警戒、「安倍を退陣に追い込むまで中韓両国は単独での日本との二国間首脳
会談は実施しない」と密約した疑いがある。しかし、この密約では「日米韓の連携にく
さびは打ち込めない」。標的は天皇制国家主義者集団の新バージョン・安倍体制なのだ
。米中韓は対日警戒でなく、安倍政権打倒で連携している。筆者は米国が「北朝鮮の脅
威」を名目に韓国のミサイル防衛システムを日米のそれに強引に統合しようとしており
、防衛網の真の標的は中国に定められていると断じる。これを十分に承知する習近平国
家主席は中国が韓国の最大の貿易相手国である利点を生かし、韓国での米ミサイル防衛
網へ構築に歯止めをかけようとしてソウルに乗り込んだのだ。その成否は別として、台
頭した中国のグローバルな経済パワーを侮れない朴大統領の歯切れは極めて悪かった。
本稿は中韓首脳歓談の真相・深層にずばり切り込んだ貴重な記事である。(編集部)


■伊藤孝司の平壌日記
日本人ジャーナリストによる北朝鮮の最新情報

 このブログは、日朝関係に関心のある人だけでなく、政治にさえ関心がないという若
者にも記事や写真の面白さで見てもらいたいと考えています。ちょうど日朝が大きく動
き出したために堅苦しい内容が続いていますが、北での「冒険旅行」や「事件」といっ
た取材裏話を次々と掲載する予定です(伊藤孝司)。


■本当に自由な表現活動を明大当局が拒んだのか
日本ジャーナリスト会議と東京新聞の大きな勘違い
編集部

 ちょうど1カ月前。明治大学の教室を学内団体との共催で借りている団体に対して教
室の使用許可が取り消されたというニュースが飛び込んできた。その4日後の6月17
日には東京新聞の1面に「平和や原発考える集会 明大、会場提供を拒否」と題する記
事が掲載された。さらに2日後には、日本ジャーナリスト会議(JCJ)とマスコミ9
条の会共催で“抗議”集会が開催された。その集会にも参加したが、取材せずに執筆し
た記事を掲載した東京新聞の誤報、現場を離れて久しい60年安保世代のマスコミOB
組織とはいえ、JCJとマス9の看過できない事実誤認について、明大を利用するAP
Cとしても見過ごせず、事実経過を説明しておくことにした。(編集部)


■山崎久隆の原発切抜帖(6月1日〜30日)

■書評:半田滋『日本は戦争をするのか−集団自衛権と自衛隊』(中島洋)


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