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アジア記者クラブ通信3月号発行〜ウクライナ“新政権”はネオナチが主導する
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≪アジア記者クラブ通信3月(259)号・タイトル&リード≫
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■定例会リポート(2014年1月17日)
中国、北朝鮮はどこに向かうのか
近藤大介(『週刊現代』編集次長)

 中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)が3月5日に始まった。昨年の全人
代で習近平・中国共産党総書記が国家主席に選出されてから1年。「中国の夢」を掲げ
る習体制は、内においては新公民運動への締め付けを強め、外にあっては尖閣諸島、南
シナ海をめぐる日本、東南アジア諸国とのあつれきが続き、米国に対しては大国として
の協調関係を呼びかけている。国境を接する北朝鮮に対しては、金正恩第一書記が故金
正日総書記の後継として政権を率いてから2年が経過したが、首脳会談が実現していな
い。日本からは安全保障上のリスク要因とみなされる中国と北朝鮮。その現状はどうな
っているのか。東アジア取材をライフワークとし、著書も多い近藤大介・週刊現代副編
集長に最新事情をうかがった。(編集部)


■都知事選における革新陣営の敗因は脱原発派の分裂
なぜ宇都宮候補は「フライング」したのか
原仙作(仮名)

 「共産党と社会(民主)党は、統一戦線をどう考えているのか」。99歳のジャーナ
リストむのたけじ氏が脱原発統一候補を求める記者会見で問いかけた言葉だ。やはり的
確な指摘だった。舛添候補に敗北したことよりも、宇都宮支持者は、細川に勝ったと意
気軒昂であり、主敵が誰であったかを忘れたような高揚ぶりが目につくと筆者はいう。
宇都宮氏を統一候補にしていれば都知事選に勝てたと説く大学教授もいる。宇都宮派が
細川に勝ったと「ぬか喜び」している間に、安倍政権は着々と手を打っている。極め付
けは、名護市長選の勝利を社共協力の賜物と思い込んで、実は草の根保守が基地に反対
している点を宇都宮支持者が見落としているという指摘は示唆に富む。なぜこうなった
のか。各メディアが候補者の言葉をなぞることに終始し、選挙分析ができないなかで、
筆者は共産党のセクト主義に問題があると解説する。(編集部)


■9・11後の「テロとの戦い」は捏造されてきた          
米国の対ロシア戦略を抉る
オルガ・シェドローバ(ジャーナリスト)

 米国はソ連邦解体を究極の目標に据え、ソ連をアフガン軍事介入へと誘引し、ビンラ
ディンに代表されるイスラム原理主義過激派を対ソ戦争の前線に立たせた。これは東西
冷戦初期に構想された米国の地政学的なユーラシア戦略に基づくもので、カーター政権
により実行されて以降、今日の対テロ戦争に至るまで一貫して採用されている。国際テ
ロリズムの中核であるイスラム・テロ組織はロシアや中国を不安定化させ、ユーラシア
全域を管理しようとする米国の世界戦略に不可欠な存在となっている。筆者は、9・1
1後に米国が遂行してきた「テロとの戦い」がいかに捏造されているかを検証する。チ
ェチェン紛争から直近のヴォルゴグラード連続爆破事件にみられるように、現在、その
戦略の矢面に立っているのがロシアである。同時に、ウィグル独立運動の西側支援組織
やその動向が示唆するように、米国の画策が中国の体制転換を促すのを最終目標として
いることが本稿を介して透けて見えてくる。(編集部)


■キエフはモスクワ突破とユーラシア支配の要衝だ         
ウクライナ動乱の真相
マハディ・ダリウス・ナゼムロアヤ(ジャーナリスト)

 昨年11月以降、世界の耳目を集めたウクライナ動乱。大型論考の本稿は、それが米
国と欧州連合に後押しされたウクライナ野党勢力による政変=クーデターであったこと
を包括的に解説している。圧巻は重武装したネオナチまがいのウルトラ民族主義者を筆
頭にキエフを恐怖のどん底に陥れた暴力集団が政権与党議員を威嚇して登院を阻止、こ
の機に乗じた野党勢力がウクライナ議会を私物化してヤヌコビッチ大統領を「違法解任
」した経緯の分析だ。筆者は、焦点となっているクリミア半島の領有権をロシアがウク
ライナに移譲した背景を正確に指摘し、間接的ながら、プーチン政権のウクライナ介入
をナチスの侵攻になぞらえる西側の悪意と愚を糾弾している。動乱の真相はキエフを通
過点にモスクワから北京に至るまでユーラシア全域を管理しようとする米欧の多国籍資
本と政治権力の野望にあるのだ。(編集部)


■ポーランド民族主義者は軍事介入唱える             
バルカン化の危機孕むウクライナ
ニコライ・マリセブスキー(ジャーナリスト)

 日本ではポーランドは東欧諸国の1つとされるが、実際は中欧である。欧州の東西の
接点の役割を果たしてきたからだ。18世紀に消滅した第1共和国は現在のポーランド
、リトアニアだけでなく、ウクライナ、ベラルーシ、ロシアにまで及び、ウクライナ人
をはじめとする多重なエスニック集団であった。このような歴史的背景の下、現在、国
家分裂の危機を孕みながら動いているウクライナ情勢がポーランドのネオナチなど民族
主義者をいたく刺激している。機に乗じて、「ウクライナに軍事介入し、ポーランド固
有の領土を奪還せよ」と唱え始めた。本稿は、ウクライナ自身が多民族・多言語のモザ
イク国家であり、大国や近隣国により常に不安定化を余儀なくされる火薬庫(バルカン
)であると指摘。世界が注視するウクライナ情勢へもうひとつの視点を提供する。(編
集部)


■ウクライナ“新政権”はネオナチが主導する            
黙殺を装い支援する西側諸国
ミシェル・チョスドフスキー(CRG編集長)

 ウクライナ市民による抗議デモは突如なぜ極右が主導する反政府運動へと変貌したの
か?その準備は2004年の米欧が支援したオレンジ革命を受けて着々と進められてき
たのだ。親ロシアのヤヌコビッチ大統領を失脚させるために巧妙に利用された手段のひ
とつが依然欧州に根深くはびこる反ユダヤ感情だった。今回の動乱の只中、満を持して
登場したネオナチ・スボボダ党の指導者はオレンジ革命のヒーローの側近であり、今や
このネオナチ一派がウクライナの親米欧政権作りを主導している。しかも、西側メディ
アはもとより、イスラエル政府もイスラエルの報道機関も歴史を忘却したかのごとく、
ウクライナのネオナチによるユダヤ人迫害を等閑に付している。オルタナティブメディ
アの旗手、チョスドフスキー博士は「敵の敵は見方」との論理では説明不能な、魑魅魍
魎と化した米・EUの動きを明快に分析し、その野望を抉る。(編集部)


■報道写真のねつ造はこうして行われる
世界のメディアが伝えたベネズエラ騒乱の内幕
Dawg's Blog

 政府への抗議行動がベネズエラ全土に広がり、治安部隊がデモ参加者を弾圧している
という図式で世界のメインストリームメディアがベネズエラの騒乱を報道している。1
月30日に閉会した第2回中南米カリブ諸国共同体(CELAC)首脳会議では、同国
のマドゥロ大統領は、米国の植民地プエルトリコの独立を訴え、ボリビアのモラレス大
統領は、「フィデル・カストロ、故チャベス大統領のおかげで、今や我々は、帝国を恐
れなくなった」と発言している。CELACを欠席した米国が怒り心頭であることは想
像できる。米国の裏庭で“主人”の命令に従わずに生き残った政府は2国しかない。政
権転覆にはメディア統制が不可欠だ。ベネズエラの騒乱を巡る情報操作の内幕を筆者は
告発する。(編集部)


■米韓合同演習が北朝鮮に対抗措置を強いている          
北内戦化を仕組む米特殊部隊 
ジョン?グレーザー(Antiwar.com編集発行人)

 核実験やミサイル発射をはじめとする北朝鮮の“挑発”があるから、米韓両国は合同
軍事演習を頻繁に行わざるを得ない━。日本のほぼすべてのメディアはこう報道する。
北朝鮮は地域の安定を損なう“諸悪の根源”との固定観念にとらわれているからだ。米
韓演習をその暴走への備えとして当然視し、世界最大級とされる米韓軍事演習が北に対
抗措置を強いているとの視点は完全に欠落している。最前線では米軍グリーンベレーが
北に侵入して、金正恩体制転覆に向けた「土着のレジスタンス組織」を育成する訓練が
着々と進められている。(編集部)


■山崎久隆の原発切抜帖
(2月1日〜28日)


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