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最低賃金引き上げを実現しよう!〜米国ファストフード労働者が来日

                    松元ちえ

   *写真=都内マクドナルド前での宣伝行動(11/12)

 ワーキングプアの象徴とされるファストフード労働者が、最低賃金引き上げと労働組合結成の権利を求めるため、今月、世界オルグツアーをはじめた。日本を含む8カ国では、ニューヨークやシカゴ、ロスアンゼルスのマクドナルドで働く現場や、労働者が自らたちあがる重要性を訴える予定。11月11日に厚労省で記者会見があった。

 来日した労働者のひとり、アルビナ・アードンさん(左)は夫と二人でロスのマクドナルドで働いているが、それでも生活苦に直面している現場を打開しようと、今年5月に全米で広がった賃金引き上げ運動に参加しストもした。若干の賃金アップを勝ち取ったものの、それでも時給9ドル5セントでは子ども二人を養っていけないと語った。アードンさん一家は、政府からの医療扶助と食料品購入に使うフードスタンプを受給している。

「時給15ドルを訴えると、みんな高すぎると言うけど、10ドルでも生活していくには不十分なんです」とアードンさんは言う。 アードンさんをはじめとするファストフード労働者の運動によって米国各地で最低賃金を引き上げる議会決定がなされ、オバマ政権は2015年までに時給を10ドル10セントに引き上げるべきだとしているが、共和党からの反対で審議は滞っている。

「マクドナルド(経営者)は年々、富を増やしているのに、そこで働く私たちは未だに貧困に苦しんでいます。これはフェアではありません。だから闘うしかないんです。私には二人の子どもがいます。よりよい未来のために、今こそ立ち上がるべきだと思いました。

 アードンさんと、同じ店で働くモーゼス・ブルックスさん(写真上)は、ともに運動には参加しているが、まだ労働組合加入にはいたっていない。未組織の労働者がストをしたり団体行動をしたため、会社は労働時間を短縮するなどの嫌がらせをはじめたという。それでも、これまであった賃金支払いの遅延はなくなり、店長がむやみに早帰しを命じることが少なくなったとブルックスさんは話す。

「犠牲がない闘いはありえない。闘いは一人ではなく、仲間とともにある」とブルックスさんは言う。アーデンさんは「あとになって『なぜあの時立ち上がらなかったんだろう』と後悔するより、今、できることをやるべきではないでしょうか」と強く訴えた。

 アーデンさんとブルックスさんは、12日、都内のマクドナルド店舗前で宣伝活動をした。14日にはフィリピンへ発つ予定。


    *11日会見前・写真提供=「Low Pay IS Not Ok」


Created by staff01. Last modified on 2014-11-12 14:34:01 Copyright: Default

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