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「原発ゼロ」に向かって再出発〜市民の怒りの声が国会を大包囲

             西中誠一郎

12月22日、「年内トドメの抗議!!再稼働反対☆国会大包囲網」(主催:首都圏反原発連合)が開催され、約1万5千人が国会を包囲した。日比谷野外音楽堂で開催された集会が終ると、国会議員会館前には続々と市民が集まってきた。

  臨時国会閉幕直前、「特定秘密保護法案」が強行採決された12月6日に、経済産業省は3.11震災後初めて「エネルギー基本計画」の原案を示し、17日の「原子力関係閣僚会議」で、来年1月に閣議決定する方針を決めた。民主党政権の「2030年代に原発ゼロ」を撤回し、「原発を引き続き重要なベース電源とする」という内容に対して市民の怒りが爆発した。

「原発ゼロベースを基盤とすべき。必ず原発ゼロにすることを誓って、声を上げていきましょう!」という主催者挨拶とサンバチームのリズムに乗って、「国会大包囲」はスタートした。

衆参国会議員も日比谷野音での集会から駆けつけ、次々に発言した。

「原発事故被害による関係死も、汚染水問題も拡大を続けているが、東電も政府も都合の悪い情報は表に出さない。そして秘密保護法の強行可決。政官財癒着の原発ムラには利権はあっても、国民の信頼はない」

「エネルギー基本計画は一体何なのか?『原発ゼロ』を投げ捨て、『原発を重要電源として、引き続き活用。核燃料サイクルもやる』ふざけるな!しかもエネルギー計画が出されたのは国会が閉幕してからです。1月の通常国会の前に閣議決定しようとしている。絶対に許せない。でもそれは政府与党が国民の声を恐れているから。皆さん、もっともっと大きな『原発ゼロ』の声を上げて、こんなエネルギー基本計画をさっさと撤回させましょう!」

引き続き、「さよなら原発1000万人署名アクション」の呼びかけ人の一人、鎌田慧さんが発言した。

「今、日本には2つのグループがある。人の命はどうでもいいから儲けたいというグループ。もうひとつはお金ではなく命が大事というグループ。日本人の9割は原発反対。福島の母親や子どもたちの苦しみを受けとめて、少しでも早く原発をゼロにして、新しい社会にしたい。今日はその日に向けての出発だ。全国の原発立地自治体は原発から利益を受け、選挙も日常の事業も縛られている。原子力ムラは利権に群がっている。こういう社会を残しているのは私たちの本当の恥です。もちろん原発は危険です。未来永劫危険を残す。現在政治を腐敗させている原発をなくして、本当に再生可能なエネルギーを使って暮らして生きる社会にしたい。来年はさらに力を入れて、徹底的に原発ゼロを目指して頑張りましょう!今、原発ゼロの署名は840万人です」

「来年3月には福島や東京で大規模な集会やデモを行う。福島から大行進して東京に向かう。かつて谷中村の農民がやったような必死な闘争をこれからやります。絶対に原発も秘密保護法もつぶす。安倍内閣を終らせる。平和な暮らしを取り戻す。安倍政権が悪くなればなるほど新しい力が漲ってきます。皆さん一緒に頑張りましょう!」と力強く宣言した。

続いて女優の木内みどりさんの発言。

「夜は暗いし、冬は寒い。しかし生活習慣を変え、少し工夫すれば対応できることは多い。そうすれば東京という都市の異常さがわかる。なんとしても原発を止めたい。皆さん怒る時はもっと怒りましょう!放射能は見えないし、匂いもしない。マスコミ情報も信用できない。見えないもの聞こえないものに耳を澄ませて、自分が正しいと思ったことを自分のペースでやっていきましょう」

国会議員会館から、国会正門前に続く道筋には、ひとりひとりの思いや怒りが籠ったパフォーマンスやメッセージが繰り広げられた。

国会正門前も熱気に溢れ、ライブ演奏や、福島県や福井県はじめ全国から集まった市民や高校生、国会議員の発言、シュプレヒコールが続いた。

道路一本隔てて賠償が打ち切られ、帰還を迫られる福島県住民の分断された生活状況。廃炉や除染作業に従事する被曝労働者に対する支援の必要性。子どもの甲状腺ガンはじめ健康被害が急増しているにも関わらず、放射能との因果関係を認めようとしない専門家による医療健康管理体制、etc.切実な訴えや、安倍政権に対する怒りの声、デタラメな「エネルギー基本計画」をつぶすために、ひとりでも多く、(一行でも良いので)パブリックコメント提出の重要性を訴える発言などが相次いだ。

http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-62eb.html


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