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LNJ Logo 札幌の「さようなら原発北海道集会」に1500人
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News Item 0602kita
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6月2日、東京での「つながろうフクシマ!さようなら原発集会」「反原発国会大包囲」にあわせ、札幌でも「さようなら原発北海道集会」(主催:さようなら原発1000万人アクション北海道」実行委員会)が開かれ、1500人(主催者発表)が脱原発への意思を示しました。

呼びかけ人として、小野有五さん(北海道大学名誉教授)、麻田信二さん(北海道生活協同組合連合会会長理事)、西尾正道さん(北海道がんセンター名誉院長・写真下)があいさつ。西尾さんは、精力的に福島入りして独自に子どもたちの甲状腺検査を行っています。その西尾さんは、内部被曝の危険性とともに、「ICRP(国際放射線防護委員会)や御用学者たちが宣伝している“安全論”は科学ではなく、こうあってほしいという“物語”の創造に過ぎない」と、国際原子力ムラ・御用学者を痛烈に批判しました。

ゲストは2名が発言。大間原発(青森県)建設予定地で1万ヘクタールの用地の買収を拒否して闘っている小笠原厚子さん(あさこはうす・写真下)は、「用地買収のため、電源開発は母に2億円を提示したが、お金では買えないものがあると理解していた母は“10億積まれても土地は売らない”と電源開発を追い返した。お金がなくても、海の恵みがあれば生きていける。大切なのは自然とともに生きること」と自分の闘いを振り返りながら自然との共生を訴えました。

北海道では、北部の幌延町に、高レベル放射性廃棄物の地層処分のための研究施設(地下坑を掘って研究をしているが廃棄物は入れていない)があり、最近もガス噴出など「あわや爆発寸前」の事故を起こしています。施設は日本原子力研究機構が運営しており、その原子力機構は、1万点近い機器の点検漏れのため「もんじゅ」に使用停止命令が出され、理事長が引責辞任したのに続き、茨城県東海村の加速器実験施設では放射能漏れ事故を起こしました。事故に次ぐ事故、トラブルに次ぐトラブルで、こんな連中に核を取り扱う資格などありません。久世薫嗣さん(核廃棄物施設誘致に反対する連絡協議会)も原子力機構の安全意識のなさ、事故の危険性、そして幌延を核の最終処分場にしないための運動の強化を訴えました。

福島市から札幌市に避難した男性は「3.11までは日本の国を信じていたが、空間線量3.8μSv/hまで住民は生活してもいいと決まったとき、政府はもう何もしてくれないのだとわかった。インターネットで情報を調べた中学生の息子が“父さん、避難しよう”と言い始めたので家族で決心して札幌に来たが、北海道に向かうフェリーの中で息子は泣いていた。福島でも札幌でも放射能の話はしないし、できない」と苦しい気持ちを明らかにしました。

同じような話を、私自身、福島に住んでいた事故以降の2年間で嫌というほど聞かされてきました。仮に推進派の言うとおり、原発がいかに安全で、クリーンで、安く、未来への希望にあふれたエネルギーであったとしても「人々の心を傷つけ、社会を分断する」…これだけで私は原発を絶対に許しません。

予定時刻より遅れ、正午ごろデモが出発。泊原発の廃炉をコールしながら、元気よく札幌市中心部を歩いて市民に脱原発を訴えました。

北海道では、7月にも再稼働が申請されると伝えられている泊の稼働阻止、幌延の核の最終処分場化反対、そして大間原発建設中止が3大課題です。大間原発に関しては、函館市で建設差し止め訴訟の動きがあります(函館市から大間原発は直線距離で約30キロ。函館からは青森のほうが札幌より近い)。これらの動きに注目していきたいと思っています。(黒鉄好)


Created by staff01. Last modified on 2013-06-05 14:22:47 Copyright: Default

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