烏賀陽大学オープンキャンパスin関西 『福島 飯舘村の四季』について 2 | |||||||
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2012年06月23日、大阪十三で午後14時から、フリージャーナリストの烏賀陽弘道さん主催の「烏賀陽大学オープンキャンパスin関西版」が開催されました。 講演内容は初の写真集「福島 飯館村の四季」について。 福島県、飯館村は3月15日の福島第一原子力発電所の二号機爆発によって、深刻な被曝被害を受け、国から「全村避難」を言い渡されました。 その全村民6000人が村外に避難して、“無人の村”となった飯館村に通い、取材の傍ら、写真を取り続けていた物を出版社の企画により、纏め、写真集となったのが「福島 飯館村の四季」です。 __烏賀陽弘道さんが語る『福島 飯館村の四季』の事__ 烏賀陽大学オープンキャンパスin関西版「福島 飯館村の四季」について1より続き〜 放射能の最初に気がついて警告をだしたのは群馬大学の早川由起夫さん。 地質学者で火山灰の流れを研究していた。 彼は頭が良かった こういう放射性物質は煙とか塵に寄って流れる。 火山灰の吹き出したときと煙の流れの運動と同じと思いついた。 彼が偉かったのは火山灰の流れる気温とか風向きと天気、地形によって火山灰は流れる方向変えるわけです。 それと同じ事が福島第一から出た 放射能物質について起こるだろうという事にきがついたんです。これは全く正しいんです。 火山灰の流れのシュミレーションモデルをコンピュターで持っていた。 それを使って3月11、12、13、14、15日の気象条件を全部放り込んだ。 3月15日の彼の降灰シュミレーションの見るとこうやって流れるだろうという予言しているんですよね。 実際の文部科学省の空間線量のモニタリング結果ですよね、後になって公表されたんですが腹正しい事に、最初隠してたんですね。 この間隠していた事がバレて大問題になった米軍の空中モニタリング全くおんなじだったんです。 3月15日に流れ出た最悪のプルームは太平洋から北西に吹く風に吹かれて北西方向に流れた。 文部省・早川・米軍全く同じ(データ) 実際に測ってみるとセシウムによる土壌汚染の流れも全く同じ動きしているんです。 これでほとんど間違いないと思うんですが、3月15日に流れ出た放射性雲が最悪の放射能汚染をもたらしたという事なんですね。 実際に3月15日に放射性の雲が流れた下にいた人は何故か金属の焼ける匂いがしたというんです。 山の真ん中で何故か金属の焼ける匂いがした。 空中に糸くずのホコリが舞っていて光の中でキラキラした。 これ飯舘村に避難してる人なんですよ。 間違いなく福島第一原発の2号機から吹き出した放射性のダストを帯びたホコリが運ばれていた。 金属のこげる匂いっていうのは格納容器って熱さ2・5センチの鉄板ですから。 建屋の鉄材の熱で焦げた匂いがそのまま風に乗って流れて来たんですね。 気のせいか?放射能は一応無味無臭であると言われてますんで。 飯舘村に行くと結構海風の匂いがします。 山の高原の村ですが。福島県の太平洋側って強風で有名なんです。 風の強い所で、海風の強い時期は波が凄く高いんでサーフィンの名所になんです。 案外太平洋岸で起きた海の匂いは山まで運ばれるというのはあり得る事なんですね。 この本を読んでもらうと完全な山の村でしょう。山なんです。海なんか見えない。 実際、福島第一から飯舘村まで何キロあるかというと一番近いところで30キロくらい。一番遠い所で50キロくらい。 直線距離で30キロ、端まで50キロ。 梅田と京都で40キロでしょう。 結構遠いでしょう。 大阪に津波が来た、街が水没したと、京都の人やばいと思わない。 まして滋賀の人は思わない。 福島第一発電所が暴走した時、3月11、12ですね。 飯舘村の人は自分達が当事者だと思ってないんですよ。 飯舘村って山の中で地盤が堅くて地震で倒れた建物がいっこもなかったんです。 彼らは原発が暴走した時何をかんがえたかというと、避難するんじゃなくて避難する人をどうやって助けるか、 本当に偉いところで。 自分達の身をどうこうより、人を助ける事を考え始めたたんですね。 彼らがし始めた事は村の小学校や公民館の村の施設を開ける事、 毛布や食糧を車に詰んでわーっと集まって来たんですね。 消防団がありまして、婦人会みたいなのがありまして、わーっと集まって来て、炊き出しや大鍋や炊飯器に小学校とかに持って集まってもうすぐ避難民が来るからといって、炊き出しを始める訳です。 それはすぐ現実になるんです。 3月の11日の夜には太平洋側の街から避難して来た人が飯舘村に溢れるんですね。 福島一回ドライブしていただくと判るんですけれども。 福島第一原発の周辺から逃げようとすると阿武隈山地を超える山越えの道ってあんまりないんですよ。 福島第一より南の人って南にげられるんですよ。 福島第一より北側の人って南側に逃る事が出来ないんですよ南に暴走してる原発が有るんで南に逃げる選択肢がまずないんです。 海から船で逃げるっていうルートも有るんですがその前に津波が来てますから港湾施設が壊滅してるんです勿論海岸沿い3キロの幅で町が全くなくなってしまった。 人口7万人の街で600人くらい死んでるのかな。 道路も流されてしまって 海に近づけない。 北に逃げようとすると宮城なんですが宮城の太平洋側も壊滅してる訳ですね津波で。 ルートである国道6号線が津波で攫われて無くなってしまうんですね。 不幸な事に生き残った道路も漁船やら瓦礫やらもがんがらがんがら転がっているんですね。 津波で無視された道路も地震で陥没している。 道路その物が地面に消えてしてしまっている。 結局西に逃げるしかなかったんです。 私実際に試してみてたんですが 山道を超えて逃げるルートは県道は四本しかない。 そのうち一本は福島第一に近づくルート。 結局2本しかない。 500メートルから600メートルの高原の山越えをするというのは、 ここら辺で言えば、京都から比叡山超えて滋賀県に抜けるみたいな山中超えとかそういう感じ。 くねくねの道。 ガソリンスタンドもコンビニも無いというのが車で1時間くらいありますね。 ここまで福島市まで二時間かまで80キロぐらいですかね。 普通地震とか原発災害で逃げるって言ったら、自治体が道路が渋滞しないようにバスを出すのがメソッドなのですが 日本政府、福島県庁大間抜けの集団でバスを手配するのをころっと忘れていた。 バスの用意があるかというとそんなものもなくて皆点でバラバラに逃げたんです。 道路は大渋滞普段だったら15分で行ける所を片道5時間くらいかかった。車が繋がってしまった。 3月11日がこんな事になるなんて思ってもいなから、車で生活するひとは判ってもらえると思うけど。 ガスがからっけつだったんです。 ここらへんの人は車で通勤しますから金曜日からっけつだったんです。 不幸な事にメインの車が使えなくて嫁さんの軽四輪が満タン。 当日、高校生の息子2人と嫁はんとおとんおかん 、ありったけの水や食糧と毛布とか詰んで軽四輪で六人乗って逃げた。悲惨ですよね。 飼ってる犬や猫を乗せられなかった。 現実避難するとなると問題として起きてくるんですね。 足が無いと言う事をね。 もうひとつね。 日本政府って本当そういう避難の方法何も考えなかったんだなぁ、と思うのは原発災害という物が起きたら片側一車線県道二本しか脱出路が無い所に皆閉じ込められてしまうと、というような状況を作っちゃったという事ですよね。脱出用の広い道路一本作っとけよ、と。 ところがそれさえ無かったんですね。 本気で日本国政府とか福島県庁は原発事故で皆が脱出するような事故は起こらないだろうと甘く考えていた事が判りますね。 本当に悲惨な事で放射能の雲が通った下に、まさに脱出の道路があったんですよ。 烏賀陽大学オープンキャンパスin関西版「福島 飯館村の四季」について3に続きます。 一部講演内容を短く纏めている個所があります。 全ての講演内容は下記のユーストサイトでご確認下さい。 「福島 飯舘村の四季」双葉社 1400円 2011年の3月11日に地震。 第1回目の水素爆発が3月12日 1号機 第2回の水素爆発 3月14日 3号機 第3回 未確認の異常3月15日 2号機 ______________________________ 全ての講演内容はこちらで。 烏賀陽大学オープンキャンパスin関西公式サイト http://www.ustream.tv/recorded/23501380 報告 上田眞実 Created by mu07. Last modified on 2012-07-07 22:54:32 Copyright: Default |