四号機は瓦礫だらけ 日刊ゲンダイ 「原発現地ルポ」 | |||||||
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日刊ゲンダイ5月29日発刊号 福島原発取材レポ。(一部抜粋)
四号機 水素爆発で屋根が吹き飛び、無惨な姿を晒している。(略)厚さ1〜2メートルの分厚いコンクリの壁はボロボロで辛うじて残った壁や柱も、ちぎれた鉄筋があちこちから飛び出している。事故直後のような生々しさだ。 次に大地震や津波の直撃を受けたら倒壊は避けられない事は容易に想像がつく。「メルトダウンしたら世界が終わる」と世界を震撼させている計1535本の核燃料がそんなボロ屋に今も保管されている。 東電は来年末から四号機の燃料取り出しを始める計画を建てている。 取材バス車内で記者達が自前で持ち込んだ線量計が一斉に「ピーピー」と大きな警告音を発した(略) 「線量は15000マイクロシーベルト(1・5ミリシーベルト)」1・5ミリシーベルトといえば、通常の年間基準量を1時間で軽く超える。 四号機は事故当時、定期検査中だったために原子炉が損傷せず、線量もそれほど高くない。 重機を使った作業も可能だ。 しかし、1〜3号機は線量が今も高く、人の作業は無理だ。 敷地や建屋周辺には即死レベル高線地域がゴロゴロある。 となると今後もっとも懸念されるのは作業員の確保になる。福島原発では現在、1日約2500人〜3000人が復旧作業に当たっている。しかし全面防護マスクを着た作業の辛さは想像を超える。略 防護服になれたベテラン作業員でも「作業は連続二時間程度が限界」 京大原子炉実験場助教授の小出裕章氏はこう言う。 「86年のチェルノブイリ事故では、事故から石棺までの間に(7ヶ月間で)6万〜7万人が作業にあたった、といわれています。 チェルノブイリはたった一基の事故だったが、福島原発は四基同時に事故を起した。今後、どのくらいの作業員が必要になるか、想像も出来ないし、日本だけで作業員を集められるのかどうか分りません。 そんな状況で30年後、40年後の廃炉など不可能です」 こうなったら東電は電力事業からさっさと撤退し、福島原発廃炉作業に全力を傾注するべきだ。 今のような片手間の作業でケリがつかないことは現場の東電関係者、作業員がよく分っている。 勝俣会長や清水前社長以下、事故当時の役員を全員引っ張り出し、東電グループの社員を「徴兵」してかき集め復旧作業にあたらないとダメだ。 2012年5月30号(29日発売)の「福島原発廃炉作業の絶望」より。 報告 上田 眞実 Twitter @irakusa Created by mu07. Last modified on 2012-05-31 20:02:10 Copyright: Default |