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LNJ Logo 首都圏青年ユニオン:「すき家」を経営するゼンショーは団体交渉にただちに応じるべき
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首都圏青年ユニオンの河添誠です。

今日(2月16日)、首都圏青年ユニオンが発表した声明です。


「すき家」を経営するゼンショーは団体交渉にただちに応じるべき
中央労働委員会命令取り消し請求訴訟のゼンショー敗訴にあたっての首都圏青年ユニオンの声明

首都圏青年ユニオン
「すき家」事件弁護団
2012年2月16日

 本日、「すき家」を経営するゼンショーが国に対して提起した、中央労働委員会(以下、中労委と
して表記する)命令取り消し請求訴訟で、東京地方裁判所民事第19部(古久保正人裁判長)は、「ゼ
ンショーは組合と団体交渉せよ」との中労委の命令は違法だから取り消せとの原告のゼンショーの主
張を棄却する判決をくだした。ゼンショーの団体交渉拒否の違法性が、東京都労働委員会(以下、都
労委と表記する)命令、中労委命令に引き続き認定された。

今回の訴訟において、中労委命令が支持されゼンショーが敗訴したことは、当然のことではあるが、
首都圏青年ユニオンは歓迎する。ゼンショーは、この判決に従い、ただちに首都圏青年ユニオンとの
団体交渉に応じるべきである。

2006年以来、首都圏青年ユニオンは、株式会社ゼンショーの違法な賃金未払いなどと徹底したた
かってきた。ゼンショーは、変形労働時間制の違法運用を続けてきたが、首都圏青年ユニオンの追及
により、2006年11月勤務分から賃金計算方法を変えて時間外賃金を1万人以上のパート、アル
バイト従業員に支払うようになった。

その後、首都圏青年ユニオンは、2007年1月に過去の未払い賃金やシフト差別等の問題について
団体交渉を求めたところ、ゼンショーは突如として同年2月に団体交渉を拒否した。そのため組合が
団交拒否の不当労働行為救済申し立てを行い、都労委は組合の申し立てを全面的に認め、2009年10月
にゼンショーに団交に応じること等を命じる命令を出したが、ゼンショーがこれに対し中労委に再審
査を申し立てた。中労委は、2010年7月21日付の命令書を2010年8月26日に交付し、ゼン
ショーの再審査申し立てを棄却した。

同時に、首都圏青年ユニオン組合員のすき家仙台泉店アルバイト従業員3名は、ゼンショーに対して
未払い賃金請求訴訟を起こした。ゼンショーは、2007年2月以降、首都圏青年ユニオンについて、労
働組合といえないなどと主張して組合との団体交渉を拒否し、解決を引き延ばした挙句、訴訟提起後
はアルバイト従業員の労働者性を否認する主張を行うなどして、無用な争点を増やして訴訟進行を遅
延させたが、2010年8月26日に突如として組合側の主張をゼンショーが全面的に認める「認諾
」によって裁判は組合側にとって勝利的に終了した。

中労委の命令は、都労委の命令した内容をほぼ全面的に支持し、営業中の店舗へのビラ配布という組
合の情宣活動について、都労委の命令が「行き過ぎの面があったとも考えられる」としていた点につ
いても、当該活動の態様、目的、必要性の観点からの検討を行って、「労働組合の組織、団結を擁護
するという労組法の目的(同法1条)に反するところはない。」と組合の行動が正当なものであった
ことを明らかにした(命令書27頁)。今回の判決も「原告が本件団交申入れに正当な理由なく応じな
い対応をした後の平成19年2月24日以降の行為」「それらの行為に至る経過及び態様等からすれ
ば、いずれも正当な組合活動の範囲を逸脱したものとまではいい難い」として、中労委命令を支持す
る判断を下している。

ゼンショーという外食産業トップといわれる企業が団体交渉を拒否し続けている事実はたいへん重大
な問題である。ゼンショーは、2012年1月末日現在、グループ全体で4279店舗を経営していると公表
している。数万人の規模の雇用をかかえる企業グループが、労働法規を平気で守らないことの被害は
甚大である。食の安全について自らの企業姿勢をアピールする一方、労働法規を守らないことは、結
局は、人間を尊重する観点におけるゼンショー自体の姿勢が問われることになるだろう。

ゼンショーは、団体交渉を拒否していれば非正規労働者があきらめて労働組合の影響力を喪失させる
ことができるとでも考えているのかもしれない。しかしながら、そうした企業のあり方は、必ず社会
から厳しい評価を受けるだろう。また、私たちは、この企業の違法行為を絶対に許すことはない。こ
うした企業の違法行為を放置しておくことは、社会全体の雇用環境を破壊し貧困を拡大することにつ
ながるからである。

アルバイトやパート労働者が労働組合に加入してたたかうということは並大抵のことではない。しか
し、私たちの組合員があきらめることはない。自らの生活と権利の獲得のために奮闘し続けることを
決意している。

私たちは、今回の裁判勝利を経て、さらにゼンショーの違法行為を厳しく糾弾するとともに、広く非
正規労働者に、破壊的な労働環境でもあきらめずに立ち上がることを呼びかけるものである。

Created by staff01. Last modified on 2012-02-17 02:17:08 Copyright: Default

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