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鬼となって大飯原発にはりつき、廃炉になるまで見届けよ!
 │   大飯原発ゲート前で吉岡君を追悼
 └────(八木健彦)


 12月9日、私たちは「グレーは黒だ!大飯原発を即時停止せよ!」という抗
議と申し入れのために大飯原発の現地へと向かった。
 敦賀では横なぐりの霰や雪が吹き付けていたが、大飯では晴れ間が覗いてい
た。バスや乗用車で向かい、大飯原発のゲート前に降り立ったのは10時10分頃
であった。この場所は7月1日以来、160日ぶりであったであろうか。
 ゲート前に吉岡君の遺影を掲げて立ち並んだとき、私たちには6・30〜7・1
の光景がまざまざと甦っていた。
  私たちは君の名前とともにあの闘いを決して忘れはしない!36時間止むこ
とのなかったドラムの響きと再稼働反対のコールは私たちの頭のなかに甦り、
耳に響いていた。
 吉岡君、君の魂にもそれは響いているであろうか!
 私たちは大飯原発の再稼働を絶対に許さない!フィルター付きベント設備や
免震棟も誤魔化し、今また直下の限りなく黒に近い活動層さえ誤魔化しながら
稼働し続けていることを絶対に許さない!金儲けのために人々の命を弄び続け
る関西電力を絶対に許さない!
 吉岡君、君の魂は怒りに打ち震えているだろうか!

 君は「オキュパイ大飯の乱」で武藤類子さんが9・19、6万人集会で語った
「フクシマは鬼になる」という言葉を掲げた。この福島の人の魂の奥底から発
せられた壮絶な覚悟の言葉は君の心に深く突き刺さり、君を行動へと突き動か
していった最深のものであったに違いない。
  だから私は今、君に安らかに眠れなどとは決して言わない。否!君は鬼に
なるのだ!鬼となってこの大飯原発に立ち向かい、監視し続け、廃炉まで見届
けるのだ!君の魂は鬼となってこの大飯原発に張り付くだろう。

 そして私たちも覚悟をもって闘い続ける!
 吉岡君、ともに闘おう!

 そして私たちは、黙祷!の合図とともに1分間の黙祷を捧げた。その間、F君
が葬儀の際にいただいて帰ったお骨の一部を粉にして、ゲート前に撒いた。
3日前の葬儀の出棺は、ジャンベの鳴り響く音と再稼働反対!のコールに迎え
られ、見送られたが、吉岡君の魂は今こうして大飯原発のゲート前で、6・30
〜7・1の闘いを引き継ぎながら大飯原発を睨み続け、私たちの闘いの水先案内
人として張り付いている。

(たんぽぽ舎の通信より)

Created by staff01. Last modified on 2012-12-15 01:27:57 Copyright: Default

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