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LNJ Logo レイバーネットTV第19回放送「橋下さん、あんまりだっせ」全テキスト記録
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*以下は「レイバーネットTV」第19回放送(9月23日・大阪スタジオ)の全テキスト記録です。ご活用ください。(作成=ゆか)

  *アーカイブ視聴はこちら

教育特番2 「君が代」で立たないとクビ! 橋下はん、あんまりだっせ

キャスター:ジョニーHさん

ジョニー:こんばんは。
不満自慢のコーナーじゃありませんよ。
今日は、私ジョニーHがキャスターを務めさせてもらいます。
よろしくお願いします。
東京のいつものスタジオを飛び出して、橋下知事の教育基本条例でもう大揺れです。
その大阪から、教育特番をお送りしたいと思います。
かなり広くて、開放感があっていい話ができると思います。
明日は、条例反対の全国集会、ここ大阪の大東市サーティホールで開催されますので、是非この集会に参加していただいて、この成功のためにも、今夜の番組を盛り上げていきたいと思います。
いつものように、ツイッターでのご質問、ご意見大歓迎ですので、最後までお付き合いください。
よろしくお願いします。

【ハシズムの暴走 教育基本条例のホントの狙い】

右:愛知教育大学 教授
藤井 啓之さん

中:大阪教育合同労組 副委員長
山下 恒生さん


ジョニー:キャスター不慣れなんで、題名言ってませんでした(笑)。
今日の番組名、「『君が代』で立たないとクビ! 橋下はん、あんまりだっせ」こういう題名です。
ここのコーナーでは、ハシズムの暴走 教育基本条例の狙い、ということで、愛知教育大学教授の藤井啓之さんと、大阪教育合同労組の山下恒生さんにおこしいただきました。
よろしくお願いします。(拍手)
まず早速ですけれども、教育基本条例、これについて一言ずつお願いします。

藤井:教育、っていうのは、子どもたちが自然のこととか、社会のこととか、そういうものをわかるようになるための権利なんですね。
子どもが自然や社会のことをわかるようになるために介入していいのは、学問の成果、それから、わからないといけないので、子どもたちが過ごしている身近な生活というものですね。
この二つ以外に、教育に介入してはいけない、というのが、教育学がこれまでに作り上げてきた成果なんですね。
そういう長年の成果を一気にぶち壊すような条例、ってことで、非常に憤りを感じている、という所です。

ジョニー:かなり気合が入っております。(笑)

山下:大阪では6月に君が代起立条例というのができまして、それで卒業式入学式には起立せよ、ということが強制されていくんですけれども、その、起立しない者に対
する処分の条例を作る、というのが9月に出てくる、ということだったんですね。
ところが、できた教育基本条例を見ますと、処分だけじゃない、教育のシステムを変える、あるいは公務員制度にまで手を拡げる、と、こういうとんでもない内容になっている、というのが率直な感想ですね。

ジョニー:ありがとうございます。
じゃあ早速皆さんで、関連の映像がありますので、観ていただきたいなと思います。

<映像>
8月29日 東京・新宿西口
抗議者「3回不起立をしたら、免職にするっていう条例が9月に通る。それに反対なんです。橋下知事に、教職員の処分の条例化を認めない、という」
町の人「東京もひどい」
抗議者「東京もひどいですよね。ああ教員ですか。何年前ですか?」
通行人A「20年前。そのころそういうことはなかった」
抗議者「教育基本法と憲法がまだ生きてましたからね」
抗議に怒る通行人B
「橋下さんが大阪府民の何%の指示を受けているか知ればこんなことはナンセンスなんだ」
通行人B「ナンセンスだよ!東京で何でこんなことやらなくちゃいけないの!」
「あんまり言っても、病気だから言ってもしょうがないんだけど」
通行人B「病気だと思うよ!これ見ればわかるでしょ!日本は今どういう状況かって!」
読売号外の見出し ”民主代表 野田氏”
通行人B「こんなことじゃないんだよ!あなたたちが言ってる時じゃないんだ!って言ってんだよ」
「あんまり声を上げると病気だって言われちゃうからさ、あんまり大きい声出すと(笑)」
ジョニー「♪うすら笑いのヒトラーたちは…♪」
2011年9月20日 大阪城公園 教育塔前広場
「君が代」条例撤廃 「教育基本条例」「職員基本条例」を許すな!府庁包囲行動
「条例上の強制と、罰則を前提にした教職員の恫喝は、憲法19条を侵害して、全くの違憲・違法な内容です」
参加者200人のデモ出発!
「教育基本条例反対!職員基本条例反対!」

ジョニー:つい最近の映像ですけれども。
東京はどっちかというと、引退された方とか、そういう方が中心になってああいう活動をしてますね。
大阪は正に、現役バリバリの人たちが中心になってやってるようですけども。
山下さんも9月20日に参加されたんですよね。

山下:はい。

ジョニー:教育基本条例案の、内容のポイントはどういうことなのか?
先ほど用意したものを見ながら、説明していただけますか?

フリップ:教育基本条例の内容
1.政治家の教育介入
2.知事目標実現の組織
3.組織運営人事
(参考:大阪府教育基本条例案 全条文 http://osakanet.web.fc2.com/kyoikujorei.html#zenbun )

山下:教育基本条例案が最終的に確定したのは一昨日のことですから、まだ全体的には知られてないと思うんですけども、大きくて三つくらいに分けられると思うんですね。
まず一つは、政治家が教育に介入できる。
これは、条例案の前文にこう書いてあるんですね。
”選挙を通じて民意を代表する議会や首長の力が、教育行政に及ぶべきである”と。
それを受けて6条には、”知事が、学校が実現すべき目標を設定する”と。
知事が、学校の目標を設定すると。
こういうことで、出てきています。
知事が設定した目標を実現するために、教育委員会や学校の組織を整備していく。
これが二つ目のポイントです。
三つ目は、その出来上がった組織、あるいは組織を運営する人ですね、人事をどうするかというところで具体的になっておりまして。
例えば校長とか副校長は任期制にする。
有期雇用ですね。
それから、民間も含めた公募制にする。
こういうことで、人事が組まれます。
同じく、教員については、上司の命令には絶対に服従する、ということが前提で、なおかつその職務命令に3回違反した場合にはアウト、ということで、標準的な基準としては免職にする、ということですとか、あるいは、今評価システムがありますけれども、教員を5段階の評価をして、最低ランク、5%の人間には最低ランクをつけろと。
相対評価なんですね。
その最低ランク、D評価と言いますけども、それが2年連続すると免職できるという。
こういう形で、人事をやっていこうという。
これが教育基本条例のポイントです。
3番目の人事の所が非常に詳しくあれこれ書かれておりますから、処分条例というのも言えんことはないんですけど、先ほど言いましたように、教育そのものが変わっていく、あるいは公務員が変わっていく、という条例の内容になっています。

ジョニー:なかなか具体的なように一見思えるんですけど、さっき民意を、と言ってたんですが、選挙の時にこんなこと言ってたんですかね、橋下さんは?

山下:橋下知事も言ってませんし、彼が作った大阪維新の会も、こんなことは全く、マニフェストにも公約にも出ていませんでした。

ジョニー:じゃあだまし討ちみたいな、ね。

山下:まあ彼独特のやり方ですから。
通ったら何でもできる、という。
そういうやり方ですね。

ジョニー:橋下氏の狙いは何なんでしょうね?

山下:政治が教育に介入すべきであると、今まで教育委員会があまりにも独立してた、あるいは中立的であったという所を言ってますから、一つは、時の政権といいますか、その知事が考える教育に持っていきたい、と。
子どもたちをそういう風に育成したい、というのがあると思いますね。
橋下知事は、”教育というのは2万%強制である”、とまあこういうことを迷言を吐いてるわけですけども、そういう形で強制をしていくというのが一つの狙いだと思いますね。
ただ、それだけに止まらないと私が言ったのは、公務員、教員も含めて公務員なんですけども、この公務員が、上司の命令に絶対に服従すべきだというのは、一種の忠誠義務というんですかね、忠実義務と言ってもいいと思うんですけど、それが課せられてきている。
今でも地方公務員法、国家公務員法には「職務専念義務」というのがあるんですね。
仕事ちゃんとしなさいよ、というのがあるんですけども、そこには、”忠誠”だとか”忠実”だとか、そういう義務はないんですよね。
あくまでそれは労働者ですから、働くだけでいいわけで、何も心から尊敬せないかんとか、そんなことないんですけども、これが出てきている。
橋下知事は「君が代」起立条例を作った時に、”教員は自由業ではないんだ”という風なことも言ってるんですけども、勿論自由業ではないんですけどもね、それを言うことによって、忠誠を尽くせと、公務員は忠誠を尽くすべきだと、これを持ち込もうとしております。

ジョニー:何に対して忠誠を?

山下:とりあえずはですね、橋下知事なんですね。(笑)

ジョニー:王様になりたいんですか?彼は。

山下:具体的に言いますと、橋下知事は今度、大阪市長選に出る、というふうに言ってるんですけども、大阪市の職員で”大阪都構想”というね、橋下がやってます大阪を都にする、東京都みたいなね、”大阪都構想”に賛同する職員は抜擢しますよ、と、こういう風に言ってるんですね。
だから橋下知事、まあ市長になるかどうかわかりませんが、ならないと思いますけども、それに忠誠を尽くせということが、この”忠誠”という意味だと思います。

ジョニー:公正なる民意じゃ全然ないですね。

山下:全く。
彼は独裁が好きだというふうに言ってますから、独裁者への忠誠、と言えますね。

ジョニー:それは教育問題だけじゃなくて、公務員全体をそういう風にしようっていう。

山下:そうですね。
元々教員のところから始まりましたけども、公務員法に分限をする場合とか、懲戒をする場合には条例で定めよ、となっておりますから、教員だけの条例を作るわけにいかないので、職員基本条例というのも合わせて作ってきている、ということになるわけですね。

ジョニー:なるほど。
じゃあまた学校のほうに戻しますと、学校のほうはどうなっていくんですか?

山下:知事が決めた目標に従って、教育委員会がそれを具体化しますよね。
学校の目標ってのは校長が決める、その校長が作った目標を教員がひたすら実行していく、とこういうことになりますから、従来からありました職員会議で、皆が意見を出し合って決めていく、ということはもう全然なくなるでしょうし、また、ボトムアップというふうな収法もなくなっていくと思いますね。

ジョニー:山下さんから見て問題点を明確にすると?

山下:問題点の前に、もう一つ狙いを言いたいのは、先ほど、民間を含めて校長を候補制にするというのを言ったと思うんですけど、民間校長の導入だとか、あるいは、教育基本条例にも書いてあるんですが、学校を法人化する、ということが謳われているんですね。
既に公立大学なんかは、公立学校法人になっておりますから、それを高校とか、あわよくば中学校あたりも学校法人にする。

ジョニー:独立学校法人になっちゃうわけですか。

山下:そうですね。
民営化していく、ということも考えられているんじゃないかなと思いますね。
そういう点からすると、いくつかの問題点が出てくるんですけど、最後のことに引きつけて言えば、橋下知事、あるいは維新の会含めてね、なんか民間企業がすごくいいもんだというふうなね、そういうことばっかり言うわけですね。
民間手法を取り入れろ、とかね。
競争を入れろ、だとか。
その一つの表れとして、民間企業の管理職を校長に公募する、というふうなことがあるんですけども。
ご覧になったように、日本の企業、今不振ですよね。
そこで管理職やってきた人たちが、まあ一種お払い箱になった人たちを学校に迎え入れる、と。
校長としてね。
これでいい教育ができるのかな?とは思いますが、それはあんまり言わないことにして。

ジョニー:なんか小さな天下りみたいな感じもする。

山下:そうですね。
企業から、天下りといいますかね?

ジョニー:そっか、”天”でもないか。(笑)

山下:うん。
救済の手を伸べるという。
そんな感じでしょうかね。
それからもう一つは、地域主権というのは非常に強調しておりますよね、橋下知事。
大阪都もそうですし、関西州もそうだけどね。
ところが、今回の教育基本条例見ても、じゃあ本来どんな教育をするのか?ということについては、とても地域主権が出てくるような教育じゃないんですね。
愛国心を作れ、だとかね。
あるいは、「日の丸・君が代」の問題は勿論そうですけども、全く今まで国がやってきた教育を、国家の教育を更に強化していく、ということですから、地域主権なんて本当に、絵に描いた餅だな、というふうに思いますね。
それからもう一つは、彼には選民思想があるんじゃないかなと。
まあただ選民思想といっても、彼の場合には、選挙で選ばれた民、というですね、これが”選民”なんですけども。(笑)
選ばれたからには自分が全て決めるんだ、決めることができるんだ、というところが今回の基本条例にも表れていると思いますね。

ジョニー:政治の教育介入が甘かった、みたいなこと言ってますよね、彼。

山下:はい。

ジョニー:そのへんのところっていうのは、僕ちょっと感覚がよくわからないんですけど、今の選民思想、みたいなのと関係があるんですかね?

山下:彼は大阪出身ですから、大阪で育って、高校まで行って、大学は東京のようだったんですけども、彼の育ってきた教育、ってのは割と競争に対して反対、と言いますか、競争と言わない教育、だったわけですね。
彼はどっかで言ってますけども、”私はそういう教育は反対であった”と。
”もっと競争を持ち込むべきだ”というのが彼の自論ですから、そういう意味では、今のまま教育委員会体制が続けば、競争体制は持ち込めない、と。
だから時の政権といいますか、知事が”競争が大事だ”と言うんであればそういう教育をすべきだ、と。
そういうこととして、政治家が教育に介入すべきだ、と。
なんせ政治家は、自分たちが選挙で選ばれたんだから、一番偉いんだから、民はそのことを皆私たちに委託してるんだ、そういう考え方ですよね。

ジョニー:その延長戦が、市長選で当選したら勝ち、みたいな雰囲気ですね、今話聞いてると。

山下:そうですね。
市長に勝って、自分と同じ考えを持った知事をまた勝たせる、というね。

ジョニー:ちょっと今聞いただけでもある程度、ボロボロっと出てきたみたいですけど、相変わらず人気がある、みたいな報道をよくされてますよね。
その辺の所を藤井さん、僕もブログ見たんですけども、「ハシズム分析」ってのをやられてるんですが、それはどんな問題意識からですかね?

藤井:そもそも一番最初は、いやー大阪の人も芸人が好きだなあ、と(笑)、知事に通った時はそう思ってただけなんですね。
ところが私が急激に問題関心を持ったのは、学力テストがあって、大阪の順位が低い、ということで、テストの結果を公表しろ公表しろ、と。
公表することによって、学校間競争を煽る、というふうな動きに出たときに、おや待てよと。
教育の世界では、学力っていうのは、経済の状況、ですね、貧困と学力の関係ってのは密接にある、ってことが言われていたので、競争すれば済む話かな?というふうに思ったわけです。
そこでちょっと、昨日急遽作ったんですけど、フリップを流していただけますでしょうか。

<フリップ画像:2007年度、生活保護率上位順と中学学力テスト順位の併記>

藤井:これは、都道府県ごとの貧困率っていうのは、残念ながらデータがなかったので、生活保護の率を上位から、これは厚生労働省の資料から並べてみました。
2007年度のデータなんですけども、1位が大阪、2位北海道、3位高知、4位京都、と並んでいるんですが、これと丁度、2007年度の学力テストの中学校の日本の順位を並べてみたわけです。
多少、保護率とぴったり比例しているわけではないんですけども、見ていただければわかるように、非常に、貧困率というか、生活保護率の高い都道府県の順位が低くなっている。
これは都市と田舎とか、いろんな問題も絡んでくるので、単純には言えないんですけど、貧しい地域ほど学力は低い、という傾向が見てとれますよ、と。
逆にもう一つ、次のフリップを写していただきたいんですが。

<フリップ:2007年度、生活保護率下位順と中学学力テスト順位の併記>

藤井:今度は逆に、生活保護受給率の低い都道府県順に並べてみました。
富山、福井、長野、岐阜、と並んでいますが、見ていただけばわかるように、やっぱり生活保護率が低い所は、学力テストの順位が上位に来ているわけですね。
となるとこれは、競争を煽ってやっても、解決にならんだろう、と。
何よりも、知事の第一の仕事は、もしこれが、要するに貧困ということが学力の低さと結びついていると考えれば、その貧困をなくすことが、知事の第一の仕事なんじゃないか?というふうに思うんですね。(拍手)
それをやらずにおいて、教師を叩いて、競争させて、っていうふうな解決策を示した、っていう所で、ちょっとこれは危険だな、という所からハシズム分析に入っていった、ってことなんですね。

ジョニー:なるほど。
まあさっきもちょっと触れたように、人気がある、ように一見思えるんですけど、その辺のところは?

藤井:まず前提として、今非常に先行きが見えないというか、生き辛くなってきている、っていうことがあると思うんですね。
先が見えないし、生き辛いってことで、皆不安もあるし、何をやってもいいかわかんない、っていう所とか、何で俺の生活はこんなに苦しいんだ!っていうふうな怒りが渦巻いている。
で、そういう、今のままではダメだ、っていうふうな感覚が、何か変えないといけない、ていうことで、ドラスティックに何か変えようとする橋下知事に繋がっているんじゃないかな、というふうに思うんですね。
やっぱりこういう現状を打破したい!っていう感覚は、極めて自然な感覚だと思うんです。
ただし、とっても大事なことは何かっていうと、何でこんなに生活が苦しくなってるの?生き辛くなってるの?っていう所の問題を解決しないと、解決になんないんです。
この原因は何か?っていうと、よく言われますけど、この間ずっとサラリーマンとか、公務員も教員もそうですけど、給料どんどん下がってますよね。
その一方で、バブルの時代、僕丁度学生時代バブルだったのでよく覚えてますけど、とってもバイト代もいいし、皆我先にと証券会社に就職して、ものすごい給料貰ってましたよね。
その時代よりも企業は、特に大企業は、その時代よりも遥かにたくさんお金を貯めこんでるんですよね。
ていうふうに考えると、この生きづらさっていうのは何か?っていうと、本来昔の人たちが給料で貰ってた金を、全部巻き上げられてるからなんですよね。
だから皆、もしやるんだとすると、教員だとか公務員を叩くんじゃなくって、ちゃんと給料払え!というふうにすべきだと思うんですよ。
でね、ちょっとこのグラフを。
概念図なので、正確なデータを示してるわけじゃないんですけど。

<概念図のグラフ>

藤井:左側が、中小企業を中心とした低所得者層ですよね。(左)
それよりもちょっと給料がいい、一般の公務員とか教員の給料ですね。(左中)
大企業の社員の給料はもうちょっといいだろう、ということですよね。(右中)
で、ここの低所得者の人たちが、教員の給料高すぎる!人が多すぎる!削れ!といって、この赤い部分をもし削ったとしても、これ絶対に低所得者のほうには回ってこないんですよ。
結局、リストラして、お金を削減したら何に回るかというと、大規模開発だとか、そういう所に回って、廻り廻って全部大金持ちの赤い所、ここに行っちゃうということなんです。(右)
だから、足の引っ張り合いをしても、誰も幸せになれない。
こんなことでいいんだろうか?っていうのが、

ジョニー:もう少しグラフを見せてください。
一番長いのが?

藤井:これはもう、超富裕者層ですね。
大企業とかそうですよね。
ものすごい、何百兆円っていう。

ジョニー:左から2番目の、ちょこっと赤い所が出ているけど、それを、一番左の人たちが、取りすぎてるよ、赤い所をぶん取れ、と言ったのが、一番左の人たちの所に来ないで、長いほうに吸い込まれていくっていう。
そういうグラフですね。

藤井:そういうことです。
だから、どんどん下に向かって平準化していく、っていうか。
もう憲法25条の、最低限度の生活以下のところに向けて平準化していく、っていう、力として働いてるんじゃないかなというふうに思うんですよね。

ジョニー:橋下はそれをどう使ってる?

藤井:だから、低所得者の怒りを利用して、公務員とか教員を叩いて、そこを自分の言いなりにするっていう、先ほどの条例のね、言いなりにするっていうのもあるんですけど、そこで要するにお金を浮かせると。
そもそも橋下さんは、35人学級にも反対していた、ていうことがありますよね。
そういうことも含めて、金を教員とか公務員になるべく出さない、ていうふうになっていくんじゃないか、ということが予想されますね。
この間本当に公務員とか教員とか、給料下がる一方なんですよね。
だけどじゃあ、低所得者の人たちが豊かになったか?というと、ちっともなってない。
ということなんですね。
結局本来は、大金持ちとか、今儲けてる人たちが囲い込んでる金を、もっと庶民にちゃんと分配しろ!というのが本来あるべきところなのを、他人を引きずり降ろす、ということによって、何となく自分が相対的にちょっと上になったかな?っていうふうに思いたい。
そういう、さっきあった不安とか怒りとかっていうのがあって、それがそういう形で表れてるっていうのが一つあると思うんですよね。
攻撃する時に、一番攻撃しやすいのが誰か?って考えたら、公務員は税金で食ってるだろ!俺たちが食わせてやってるんだ!っていうふうなので引きずり降ろしやすいですよね。
もう一つ、引きずり降ろしやすいというか、攻撃しやすいのは、外国人ですよね。
これは何でか?っていうと、外国人を批判するってことは、日本人であれば誰でもできるんですよ。
つまり、何の努力をしなくても、私は日本人です、というだけで、外国人を、あいつらはダメな奴だ、悪い奴だ、というふうに批判するっていうのは、とってもやりやすい。
なので、そういう力学が働いてますよね、っていうのがある。
それからもう一つは、外国人攻撃になるのはもう一つあって、今”新自由主義”っていう形で、グローバリゼーションの中で、とっても国際競争が激しくなっていますよね。
で、このままだと日本は競争に負けるんじゃないか?というふうな、漠然とした不安があるんですよね。
何か、外国からうまいこと言って金騙し取られてるんじゃないか?っていうふうな感覚があるんです。
だから、さっきのアジア・太平洋戦争の、被害者に対する補償問題でも、あいつらの言う通りにしてるといくらでも金とられちまうよ、ていうふうに考えちゃうわけですよ。
実際にはそうじゃなくて、もっとどこかの他の国が、日本からお金を巻き上げてるわけですけど。(笑)
それはさておきですね、そういうことがあるわけです。
そういうことがあると、人々は、学力低下をすると、これからの国際競争には勝っていけないんじゃないか?っていうふうに思うんですね。
実際調べてみると、日本の学力ってそんなに変わってないんですよ。
国際競争だから、順位は上がったり下がったりしますよね。
今まで、国際的な学力試験に参加してきてなかった国が、初登場で日本の順位より上にきたら、当然日本の順位は下がるわけですよね。
そういう形で順位が下がっているにも関わらず、学力が下がった下がったと、一生懸命政府とか色んな所が宣伝するもんですから、下がったと思い込んでるんですけど、それほど下がってないんですよね。
ビミョーに上がり下がりで、若干下がり気味かな?っていう気もしないでもないですけど、そういう状況なんですね。
だけど、もし下がっているとしても、これ私、とっても強く思うことなんですけど、人の足を引っ張るんじゃなくて、自分ができることは何か?ということを考えてやるべきだ、と。
つまり大人は、自分たちは昔賢かった、と、今の子どもたちはダメだ、もっと競争しろ、って言うんじゃなくて、”大人は大人ができることをやらないと、もう日本ダメだな”と。
子どもはそんなに学力下がってないのに、子どもをバカにして、もっとやれやれって言うだけじゃなくって、大人ができることをやる、これと同じ論理で、橋下知事が、本来知事としてやるべきこと、大阪で言えば先ほどあったような、生活保護率が25%っていうような状況を改善すること、これが橋下知事がやるべきことなんですよ。(拍手)
だから他人を叩いて、皆の怒りをそっちに全部向けて、自分の本来やるべきことをやらない、っていうのは、一体どういうことなんだ?と。

会場:ズルい!

藤井:そうなんですよね。
そこを是非よく見ていかないと、皆実は騙されていく、ていうか、そのことによって、自分が幸せになれないのに、人の足を引きずっていく。
そうじゃなくて皆で、どうやったら幸せになれるか?っていうのを考えながら、自分のできることを皆、大人も子どもも皆やりましょう、ていうのが本来あるべきことなんじゃないかな?と思うんですよね。

ジョニー:とてもわかりやすい。
ツイッターでも、かなり明確でわかりやすい、っていう話が出てますけど。
今大阪でやって、大阪の問題やってんですけど、何で僕なんか東京から来てるかっていうと、橋下がどうする、とかじゃなくて、日本全体に関わるような影響、っていうか。
藤井さんも、橋下だけではなくて、次に色々出てくることを、色々ブログに書いてありますし。
こんなもん生み出す社会をどうやって変えていくか?とか、条例案をどうやったら阻止できるのか?なんてのを聞け、というテーマになってるんですけどね私の方にね。
中々まとめるの難しいですね、キャスターってのは。(笑)
すごくいい所なんですけど、時間制限もありまして。
お二人にお聞きしたい点をまとめますと。
大阪だけじゃない、ということ。
日本のほかの所への影響はどうなんだろう?
ハシズムを生み出す社会をどうやったら変えていくことができるのか?
大阪に関して言えば、条例案を阻止するために、今何ができるのか?
以上の点をふまえて、まず山下さんに、現時点での情報とか、動きとかお話を。
まとめに入ってんですけども。(笑)

山下:橋下知事が作った大阪維新の会、今年の統一地方選挙で沢山大量当選して、その大阪府議会では過半数まで制したという勢いで、色々な条例を作ってきてるんですけども、それが「君が代」条例もそうですし、教育基本条例もそうですし、それから大阪都構想だとか、W選挙だとか、次々と出してくるこの橋下の手法、ですね、これに対する疑問が少しずつ出てきているかな、とちょっと感じるとこありますね。
弁護士会の会長なんかも批判を出しておりますし、あちらこちらで色んな方々が、反橋下の運動を始めてきている、というのが現状なんですね。
先ほど藤井さんも仰いましたけど、今の全体的な状況の中で、労働組合の側から見ておれば、失業と失望、こういう時代に今あるんじゃないかと、とりわけ若者の間でね。
有期雇用、非正規、あるいは失業という状況の中で、この状況を突破するために、あのまやかしの、橋下の景気のいい形で人々を惹きつけていく、という。
これは少し、ファシズムの芽が出てきているな、というふうに思いますから、そこを、私たちもう少しちゃんと分析して、上っ面にとどまらない運動を作っていかないかんな、と思います。
勿論この教育基本条例については、そういうことを色んなグループの方がやってますから、もう少し一緒になってできないかな、というのはこれから探っていきますけども。
何よりも、W選挙ですね。
大阪府知事選、市長選、これで橋下さんたちを落とすということになれば、彼らは息の根が止まっていくんじゃないかな、というふうに思ってます。

ジョニー:すごく具体的な内容でございます。
藤井さんは?

藤井:先ほどね、”教育は2万%強制だ”という話がありましたけど、実は国際的な学力テストで上位を占めている国って、そんなに強制じゃないんですよね、っていうことなんです。
つまり、本当に学力上げたいんだったら、強制じゃだめだ、と。
つまり動物じゃない。
人間っていうのはもっと能力を秘めたものだ、と思っていて。
だから自由と創造力ですよね。
創造っていうのはCreationのほうの創造ですけど。
自由と創造力こそが、これからの日本のこの閉塞感を改善する手立てだし、それなくして社会のブレイクスルーはないですよ、ってことが一つですね。
それから、よく見てたらわかるんですけど、橋下さんの手法ってのは本当に先ほど山下さんが仰ったように、ファシズムの王道を行っているな、ということがあるので。(笑)
これ一度ね、ファシズムになっていった経緯、戦前の日本の国際競争の中で、とっても教育が上意下達になっていったっていう仕組みを、もうちょっと振り返ってみると、これは危険だ、ってことは多分、多くの人がすぐにわかることだと思うんですね。
そういう所に一つ期待したいのと。
もう一つは、これまで学校というのは、子どもと保護者と充分繋がりきれてなかったんじゃないか?
だから橋下知事が教師を攻撃した時に、いや違う!先生たちはよくやってくれてた!というふうに守ってくれないのじゃないか?っていうふうに思うんですね。
勿論守ってくれた先生もいるんですけど、そこまで肩入れするほどの関係ではなかったんじゃないかなと思うんですね。
そういう意味でいくと、学校の先生は、今までの文部科学行政の中では中々ね、親とか困った子どもと手を繋ぐってことはできなかったんですけど、もっともっと保護者とか子どもと結びついていって、橋下知事が何を言おうが、いや学校の先生はよくやってくれてるよ!って言えるように、社会にもう少し開かれていく、っていうことも、教師側の課題としてはあるんじゃないかな?っていうふうに思いますね。

ジョニー:では会場からの意見や質問を。

会場:藤井さんに伺いたいんですけど。
ファシズムと非常に近い、とハシズムを見ていいのか。
同じ所と違う所は?
あの人がヒットラーになったら困るから、僕は非常に心配なんですが。
そのへんはどうなんでしょうかね?

藤井:今この短い時間の中で答えろ、というのはとても難しいですけど。(笑)
ファシズムって、ヒットラーに例えるまでもなく、戦前の日本の動きを見れば、とてもわかりやすい。
つまり、世界から日本は経済的に包囲されて、このままでは打破できない、ていうふうな形で、海外からの圧力っていうのを煽って。
それをやるためには、教育はこうじゃないといけない、っていう形で、非常に型にはまった教育が進んでいく。
という形の中で、結局どこに行き着きましたか?っていうことを考えてみる必要があるかな?と思うんです。
橋下さんの、過激なことを言って人を惹きつけるとか、次々新しいことを言っていくっていうふうなことは、ある種の、ヒトラーと共通点があると思うんですけど、それだけじゃなくて、うまいこと人々の不満とか不安とかを利用している、っていう所なんかは、典型的な手法なんじゃないかなと思いますけども。

ジョニー:なるほどね。
不満自慢じゃおさまらないということで。(笑)
それを悪用したらとんでもない、ってことですよね。
今日はかなり明確にお二人言っていただいたと思うんで。
ありがとうございました。(拍手)
明日、集会の成功祈願の意味を含めて3人でパフォーマンスを。(笑)
よっ!

<特製団扇>

ジョニー:「君が代」起立条例反対!
ということでした。
次は、アンチ橋下ソング&川柳のコーナーでございます。
(拍手)

 【アンチ橋下ソング&川柳】

歌:ジョニーHさん

「グッドモーニングブルース2011」

子どもたちのための卒業式を
教員のサバイバルゲームに仕立て上げ
うすら笑いのヒトラーたちは
密告者の報告待っている

放射能まみれの日の丸振り回し
壊れた原発に立てこもり
音のはずれた君が代歌わさせ
愛国ジャパンとわめいてる(君のことだよ!)

(さあ大阪の皆さん!)
大阪に預けたあんたの自由を
今こそ引き出そう
大阪に預けたあんたの自由を
今こそ全額使ってしまおう

「園遊会」

君が嫌なら 起立をやめて
それぞれの 意思の 思うが侭に
くれぐれも 強制なきように
と天皇が言ったよ園遊会

園遊会でこんなこと言ってました。
天皇が「くれぐれも強制なきように」と言ってるんで橋下さん、あんた天皇になりたいんですか!

「橋の下をファシスト徹」

橋の下をファシスト徹よ
橋の下をファシスト徹

(皆さんコールアンドレスポンスでお願いします)
大阪府教育基本条例案は通るか
大阪府教育基本条例案は(通〜らん)
君が代解雇条例案は通るか
君が代解雇条例案は(通〜らん)
大阪市長選は通るか
大阪市長選は(通〜らん)
明日の集会は成功するか
明日の集会は(大成功!)

ここまでが前フリで(笑)。
高校2年生がリーダーで、中学生高校生が混じって女の子たちの、制服向上委員会というのが、脱原発という歌を歌ってます。
原発のいらない、安全な社会。
原発に頼らない日本。
この原発って言葉を、君が代に変えてみたいと思います。
脱「君が代」でございます。
「君が代」に頼らない日本。
「君が代」のない、安全な日本。(笑)
そんな感じで行きたいと思います。
そんな若い人の歌もパクってしまうジョニーHの恐ろしさでございます。
歌詞も出ますので、TVをご覧の方も是非歌ってみてください。

「ダッ!ダッ!ダッ! 脱! 君が代」

ダッ!ダッ!脱! 君が代
ダッ!ダッ!脱! 君が代
ダッ!ダッ!脱! 君が代
ダッ!ダッ!脱! 君が代

それはそれは とても許せないお話
例え例え 大阪の政策だとしても
危ない事を 起こそうとしてるのに嘘ついて
直ちに平和に 影響はない なんてネ

それがそれが 理不尽な思いつきだとしても
むかしむかし 習ったような国家統制で
君が代不起立を 3回やったらクビにする
それも君が代の歴史を教えるのは 禁じて
もう

忘れないでネ ハシスト徹ちゃん
君が代なくても祖国は愛せる
愛国ごっこではしゃいでる
未熟な大人で はずかしいよネ

ダッダッダッダッ 脱! 君が代を!
ダッダッダッダッダツ 大きな声で
世間に向けて叫ぼう 危険な大阪を


たとえたとえ 賢いふりをしてても
百分率の使い方も もう でたらめ
120パーセント立候補しないとか
教育は2万パーセント強制 なんてね

小学校に行きなおせよ 徹ちゃん
多数決は 「いじめ」を引き起こす
強制は教育になじまない
意見を言えない子どもが増える   

ダッ!ダッ!脱・君が代
ダッ!ダッ!脱・君が代
(私たちは忘れない 70年前の戦争の事)

忘れないでネ ハシスト徹ちゃん
君が代ない方が祖国を愛せる
戦争ごっこの王様気取り   
未熟な大人ではずかしいよネ

ダッダッダッダッ 脱! 君が代を!
ダッダッダッダッダツ 大きな声で
世間に向けて叫ぼう
 
危険な大阪を

ダッ!ダッ!脱! 君が代
ダッ!ダッ!脱! 君が代
ダッ!ダッ!脱! 君が代
ダッ!ダッ!脱! 君が代

次は川柳界の若手、乱鬼龍さんにバトンタッチです。

川柳担当:乱鬼龍さん

乱:こんばんは。
いつもの東京じゃなくて、今日は大阪から中継しておりますが。
川柳界の若手、今日は大阪で橋下川柳というのを、皆さんに入選の発表をしたいと思います。
橋下川柳を募集しましたところ、かなりの数が上がってまいりまして。
かなりいい句も沢山ありましてね。
どれを落とそうかなと迷いましたけど、なかなか10句選べとは。
なかなかいい句がありましてね、結構いいなと思ったんですけど、厳選な結果、10句を選ばせていただきまして、今日ご披露したいと思います。
優秀のまず1句目。
「日の君は ドレイニナレヨと いう通知」たま
日の丸・君が代は、まさに国民じゃなくて臣民を作ろうとする通知だという、奴隷になれよという印だという句ですね。

次。
「橋下を コケがむすまで 否定する」笛P龍
橋下を千代に八千代に否定する、というのでもいいわけだね。

これはハシズムと重ねて。
「放射性ハシウム 子ども 襲ってる」黒鉄好
まさに福島の子どもはじめ、同じように大阪では橋下のハシズムが襲ってるという。

レイバーネットでいつもお馴染みの、風刺漫画描いている壱花花さんの選んだ句に、絵をつけていただきました。
「維新とは 今も昔も 天皇制」黒鉄好
壱花花賞です。
これはジョニーさん一曲。


知事さん 知事さん
お馬の前に ヒラヒラするのは何じゃいな
トコトンヤレ トンヤレナ

あれは教員懲罰せよとの
錦の日の丸知らないか
トコトンヤレ トンヤレナ

ジョニー:とっても嫌な歌詞ですね(笑)。

乱:それで選させていただいた方には、私どもが出したワーキングプア川柳句集の「がつんと一句」、及び鎌倉の建長寺で川柳シンポジウムをやった時の、鶴彬の手ぬぐいを後でお送りしますので、是非お役に立ててください。

そして辞句を。
「橋下に 引導渡す 日が近い」乱鬼龍
もうそろそろクビ洗っといてください、という感じで終わりたいと思います。
ありがとうございました。
(拍手)

ジョニー:お次は大阪・東京の君が代不起立教員の方々が教育についてアツく語ります。
最後に私のほうから、その方々にエールを送りますので。


40秒の抵抗を 今こそ見せる時じゃないか
生徒たちの前で堂々と 教員の適格性とはそういうことさ

ジョニー:はい。
では次のコーナーをお楽しみください。
(拍手)

 【ディスカッション 教育・強制・自由】

右:大阪・枚方の中学 教員
福山 昌也さん

右中:大阪・府立高校 教員
辻谷 博子さん

中:東京・あきる野学園 教員
田中 聡史さん

司会:東京・元教員
根津 公子さん

左:ジョニーHさん


根津:40秒の抵抗をしている教員たちです。
私がこのコーナーの司会を担当します、東京の元教員、根津といいます。
東京も2004年から石原都政ですから、何といっても。
君が代での強制、そして処分がずっと行われてきました。
これまでに347人の教員が処分を受けています。
私もずっと受けてきまして、停職5回、という処分です。
大阪の条例に対して、東京と同じことを、いやそれ以上のことになってしまったら大変、ということで駆けつけました。

ジョニー:大阪と東京、丁度お二方ずつなんで。

根津:自己紹介を3人にしていただきます。

田中:東京の、あきる野学園で教員をしております、田中聡史と言います。
「『日の丸』『君が代』は 差別の『旗』であり『歌』である」
(拍手)

辻谷:大阪の府立高校の教員で、辻谷といいます。
私は、「橋下知事 現場の教員を信じてください。」
現場の声を聞いてください。
現場では、確かにまだまだ不十分かもしれませんけれども、新勤評で教員たちが萎縮する状況にありますけれども、でも学校現場では、毎日毎日やっぱり子どもたちと向かい合ってます。
どうかその声を聞いてください。
以上です。
(拍手)

福山:枚方の中学教員の福山といいます。
私が思っていることはこれです。
「定年(65)まで働くぞ。」
私今年で半世紀生きることになります。
もうふた月で大台に乗りますが。
私の代からどうも5年、ゴールが延長されて65になると。
やったと。
やったと思っていいのかちょっと疲れてるのかわかりませんが(笑)、でも3回座ったらそこでアウト、みたいな話になってきているので、やだよと。(笑)
働くぞと。
思いを持っています。
お願いします。
(拍手)

根津:私の言いたいことです。
「橋下知事へ 強制は 子どもの心を育てません。」
よく考えて欲しいと思ってます。
(拍手)
このコーナーでは、橋下知事の教育観について、皆さんどういうふうに思われるか、条例も含めてですね。
それから皆さんは、教育についてどう思われるか、その辺りについて論議したいと思います。
先に条例について、一昨日の朝日新聞です。
こんなものが出ました。
「君が代裁判―維新の会は立ち止まれ」( http://www.asahi.com/paper/editorial20110921.html#Edit2 )
という警告のものです。
この君が代裁判というのは、今までの裁判、憲法判断では負けてきたんですが、今回ここで書かれているのは、私停職3ヶ月と、それからもう一人、河原井、一緒にやっているんですが、停職1ヶ月、その裁判、高裁では負けました。
処分は妥当だ、ということだったんですが、つい先日ですが、弁論を開く、という通知が来ました。
最高裁判所からです。
この記事を読みますと。
「弁論を開くということは、この高裁の結論(負けた結論ですが)が、見直される可能性が高いことを意味する」
最後にこう締めくくってあります。
「橋下氏は弁護士資格をもつ。最高裁が弁論を開くと決めたことがどんな意味を持つか、十分わかっているはずだ」
だから、条例案立ち止まれ、維新の会立ち止まれ、という新聞記事です。
大阪の状況、今こういう動きになっていると思います。
それで、大阪の辻谷さん、知事がどんな教育観を持っているか、その辺りについてどんな発言をしているかを教えていただきたいと思いますが。

辻谷:橋下知事、ツイッターで盛んに、まあ教育だけのことじゃないんですけれども発信しています。
先ほども出たんですけれどもね、やっぱりものすごく、え?って首かしげたのは、教育とは2万%強制だ、という言葉なんですね。
その言葉だけじゃないんですけれども、先ほど私、現場の教員を信じてください、という言葉を出しましたけど、教員だけじゃなくして、橋下知事は、人間を信じていない、ちょっとそんな気がするんです。
橋下知事がもし、このレイバーネットTVを観ていたら、あの教師なんていうことを言うんだ!クビにしろ!って言われるんじゃないかと、ちょっとビビりながら言っているんですけれどもね。
でも橋下知事の言動を聞いていて、人間を信じていない。
でも学校という場では、人が人を信じること、それが基本にあるような気がするんです。
橋下知事は、ルール、条例、そういうもので縛る。
それはある意味、一番簡単なことかもしれませんけれども、私はそれは教育の場では禁じ手。
やはり人が人を信じていくときに、一番大事なものは?ってゆうところで、是非とも橋下知事と現場の教員とで、もっともっと話して、橋下知事が教育基本条例を維新の会から出されたいというのであれば、もっともっと話をして、本当はいいものを作りたいと思ってるんです。
今のは、教育基本条例じゃないと思ってます。

根津:教育は2万%強制だ、と言う。
その橋下知事の教育観。
それじゃなくて、信頼関係がなければできない、ということですね。
では橋下知事と同年齢、42歳の田中さん、どうでしょう?

田中:教育とはどんなことか、ということでいうと、私には大きすぎてちょっと答えが見つからないんですけど、ただ、”強制”というのがある社会、教育現場にしろ、教育現場以外の社会にしろ、”強制”というものがある社会は非常に息苦しいものであるし、そういった社会を私は作りたくない、と思っています。

根津:実は、田中さんは私と3年間同僚でした。
田中さんが生徒と接している状態というのを、私も時々そこを見ています。
彼は、小学校1年生の子どもに対しても、同じ位置で必ず話を受け止めるんです。
忙しい時には、立ったまま聞きたくなりますね。
ところがそういうことはしません。
必ず、こういう状況で話を聞く。
これは、人と人との関係で、大人も子どもも同じだと思うんですね。
そうやって信頼関係、ああここでは話しても聞いてくれるな、という信頼関係の下で、人間との関係、それから教育は始まる。
強制ではありませんよね。
では福山さん。

福山:ずばり、「教育は2万%”共生”」だと思っています。(拍手)
ダジャレとかじゃなくって。
私自身が枚方っていう所で教員やった時に、今やったらもうインクルージブって言われてますけれども、障がいを持った子が普通にクラスに一人いて。
そんな学歴過ごしてなかった僕自身はすごく新鮮やったし、驚きやったんですけど。
もっと驚いたのが、その子に関わっていく中で、子どもたちがどんどん素直になっていったり、その子のことを教師以上に知って、一緒にこの子と高校行きたい、とか、そういうふうな、子どもの営み通じて、僕のほうが逆に教えられてきたな、っていう感じがして。
それを自分の心の拠り所にして。
例えば在日の子であったり、あるいは弱い立場に置かれている子であったりっていう子どもを取り巻く子どもたちが、共に生きながら中学校生活を、まあぶつかりもしますけどやり取りしていく、っていうのが、すごく自分にとっては今、教育の基本やな、と。
今も、ずっと思ってます。

根津:橋下知事は、共に生きる”共生”というのは、どう思ってるんでしょうね?

福山:競争、だと。
”共生”じゃなくて、競争と強制、と。
だから、本当に課題の多い子と=よくおできになる子と、分けよう分けようと。
私たち、中学校っていうのは、小さな社会と思ってますから。
勿論国籍も性別も家庭環境も全然違う、経済状況も全然違う子どもたちが一堂に会して、価値観の違いをぶつけ合いながら、集団生活していきながら、相手のことを理解する。
っていうんだけれども、なかなかその、そこを初めっから分けていく、いわゆる教育バウチャーっていうかな?学校を選択できるであるとか、人気のない学校は潰していくとか、いうふうなことも全部分けていって分けていって、一握りのエリートだけを優遇するような。
さっきの藤井さんの概念グラフのような、一番右の人たちのためだけのような教育、やっていこうとしてはんのかな?
というのがすごく、現場にいてて思うことなんです。

根津:そうですね。
子どもたちが色々、教え合い、助け合い、そういう中で、人間性ってのは育まれると思うんですよね。
橋下知事は、今までの成育過程の中で、人から何かを学んだ、ってことはないんでしょうかね?
必ず人間は学ぶと思うんだけどね。

辻谷:私やっぱり、橋下知事には申し訳ないですけどね、すごくかわいそうな人だな、という気がするんです。
おそらく、今福山さんのほうからは、枚方のインクルーシブ教育っていう前からの、ほんと共生教育、共に生きる教育、ていうことを紹介されましたけどね。
私は府立高校出身です。
でずっと府立高校の教員してます。
でも、橋下知事が登場する前の教育が、じゃあよかったか?ていうと、私やっぱし競争はあったし、その競争の中で、すごく傷ついている子どもたちも見てきました。
それでゆうと、橋下知事にはちょっとビビりながら話しますけれど、彼はやっぱしすごく屈折してる。
大阪の教育競争の中で、屈折してる面が、それは色んな意味で、優越感やら劣等感やら、そういう中で、彼はすごく傷ついている、なんかそんな気がするんです。

根津:私たち教員は、どの子も、本当に希望を持って生きていってほしい、と思いますよね。
ですから皆一緒に育つ。
そして強制も、できるだけ排除したい。
どうしても教員は強制してしまう部分があるんだけれど、それを自覚しながら、子どもたちに対応する。
そういうふうにしてきているわけですよね。
ですから、現場の感覚とは全く違いますよね。
次の課題にいきたいと思います。
日の丸・君が代、の強制に、私たちは何故反対するのか。
そこに行きたいと思うんですね。
先ほど川柳の中で、日の丸・君が代は「ドレイニナレヨ」ということを教える所だ、というのが出てきましたが、全くそうだと思います。
日の丸・君が代で何故不起立をするのか。

福山:枚方っていう所は、2001年ぐらいに東京と同じような形で、7点指示っていう君が代に対する指示を、市教委が各校長に出してるんですね。
その中には、ピアノ伴奏でやれ、とか。
それまでは枚方の学校は、後ろに在校生が卒業生のために作ってあげた大きな背景画があって、対面式で、子どもたちが選んだ歌を歌っていく。
ほんとに祝福にふさわしい所だったんです。
それが変わってしまって。
私が不起立を続けていくことで、1年で学校を飛ばされてしまったり、校長室で不起立の理由を聞かれて一覧にされたり、これ裁判さしてもらったんですけども。
後、評価システムの試行実施で、15,000人いる小中学校の先生の中で20人、というD評価を受けたり。
私自身は小中学校三重県だったんですけど、日の丸・君が代、実は大好きで、歌います。
笛で、君が代行進曲っていうのまで練習したこともあるんですけど。
君が代の歌詞も殆ど教えてもらってなかったです。
それに出てくる、四日市が近かったんで、そこに”さざれ石”というおやじの好きな地酒があったんで、それのテーマソング、ぐらいのイメージやったんです、ほんまに。(笑)
そんなこんなやから、この枚方で教員になって、色んな課題を持ってる子と出会っていく中で、あるいは一番強烈に覚えてるのが、在日の子の、アボジ、ハラボジに話を聞いたとき、強制連行の実態とか、今日本で苦しんでることとか、あるいはその象徴であったのが、日の丸であり、君が代であると。
許せない、ということを聞いたとき、それまで全く知らなかったんです。
だから、僕が中学校ん時に、そんな思いしてる子は俺のこと絶対信じてなかったやろな、ってすごく思ったんです。
教えてくれへんまんま、気持ち通わさへんまんま、ひょっとしたら卒業してってるかもしれへんな、って思ったときに、やっぱりこの仕事やってる以上、そんな子は絶対、そんな思いさしたくないし。
やっぱり実際に卒業していく時には、本当に、今日言ったキーワードの”共生”なんだけども、そんなふうに卒業してって欲しいな、と思って。
ずっと戦争の臭いのする旗と歌にはもう、従わんとこ!というふうな思い。
ずっとそこから決めて、やってるところです。

辻谷:今話された福山さんより私は、約10歳くらい年寄りなんです。
だから定年まであと1年半。
だからこれは、今から私が言うことは、私の世代に限定されることかもしれませんけど。
そもそもどうして、私は立たないのか。
いや、立たないというより、私は立てないと思ってます。
うちの母は昭和5年、1930年生まれ、満州で育ちました。
見事な軍国少女だったそうです。
天皇陛下のために、御国のために、っていうことが当り前。
母から聞かされた話なんですけど、戦地に行っている兄に、”どうか御国のために、天皇陛下のために、死んできてください。見事な戦死を遂げてください”ていうことに、その時は全く何の違和感も持たなかった。
私に母が、”博子、教育は恐ろしい”と。
なんでそんなふうに思ったのか?ってゆうと、ずっとそういうことを学校で教えられてきた、そういうこと言うんですね。
私、教員になった時に、”加害者にはなりたくない”と思った。
後で、自分は子どもを騙した、時代の中で仕方がなかった、とは言いたくない、ていう思いがあるんです。
だから私は、立ってはいけない。
でもそういうと、立たれてる方や子どもたちの中にも、”じゃあ自分が立つのはいけないのか?”という人もいるでしょう。
だからそれは、私の世代というのか、私が母から聞いたこと、聞いてしまったとゆうのかな、そのことを考えれば、私は立てないな、とそういう気持ちなんです。

田中:僕は、1969年に生まれたんですが、30歳までは京都にいました。
京都で生まれ育ったんですけども、通っていた京都市立の中学校が、学内に被差別部落がある、いわゆる同和校でした。
道徳の時間などには、教員から部落差別問題であるとか、在日朝鮮人差別であるとか、そういうことを教わりました。
そこで、差別はなくさなければいけないものである、というふうに教わりました。
まあそれは、決して間違っていなかったと思います。
大学生の時に、1989年ですね。
天皇Xデーがありまして、元号が昭和から平成に変わったんですけども、その時から、天皇制というのは何だろう?というふうに考え続けて。
日本での差別問題というのが、この天皇制の問題と密接不可分なものだということが、少しずつ自分の中でわかりました。
2000年から、東京都で教員として採用されて、2003年に10.23通達というのが東京都教育委員会から出されまして、卒業式や入学式や、周年行事においては、君が代斉唱時に起立をしろ、という職務命令が、校長から出されるようになりました。
最初は迷ったんですが、同僚や管理職に説得されて、最初は命令に従って立っていました。
で、何とか抵抗しようということで、職場の中で職場新聞を書いて、その中で、日の丸や君が代について批判する。
もう一つは、起立の義務はない、という裁判を起こす、ということで、擁護訴訟の原告になりました。
2006年に擁護訴訟の1審判決が出まして。
通達は、違憲違法なものであって、起立する義務はないと、勝利判決を勝ち取ることができたんですが、私自身は、2006年度の卒業式では、座ることはできなかったんです。
度胸がなかったんですね。
これではいけないな、と思って、自分自身が職場新聞などで書いてきたこと、批判してきたことを、勝利判決を受けたにも関わらず座れなかった、というのが自分自身の中でショックというか、落ち込みまして。
翌2007年度からは、もう立つのはやめよう、と思って、斉唱時に座ることにしました。
それ以来、現認されることがなくて、処分を受けなかったんですが、結果的に今年度、2011年度の入学式において、不起立で初めて現認されて、処分を受けることになりました。

根津:3人とも、私もそうなんですが…私のことで言えば、子どもたちに、自分の気持ちに嘘をつけない。
子どもに対して嘘はつけない。
子どもたちに、自分の思ってることを正直に、どこでも発言していいんだよ、ってことを私たちは言ってますよね。
ですからやはり、私が出鱈目なことはできない。
と思って、不起立を続けてきたんですがね。
皆さん、子どもに対して、という部分が、教員だから、たっぷり強いですよね。

辻谷:ひとついいですか?
ある時、言われたことがあるんですよ。
”じゃあ君が代じゃなかったらいいの?”って。
”君”っていうのは、天皇のことですよね。
じゃあその歌じゃなかったら?他の国歌だったらいいの?って聞かれたことがあるんですよ。
その時考えたんですけれど、さっき田中さんが言われたように、天皇制の問題、云々、あると思うんです。
だけれども、じゃあそれじゃなくって君が代じゃなかったらいいのか?って考えた時に、国家の歌、国の歌、オリンピックだとか、色々スポーツで戦うときに国歌って歌われますけど、私、君が代でなくっても、学校で国家の歌を子どもたちに歌わせる、ってことは、すり込みになって、してはいけないことなんじゃないかなと思ってるんですよ。
知らないときから、物心ついた時から、たとえ君が代でなくっても。
国家っていうのは、歴史の中見てると、今でもそうかもしれませんけど、非常に、暴力性というんですか?国家は、本当は私達のために色んなことしてくれなければならないのに、国家のために我々が、私達が、子どもたちが、何かをする、何かをさせられる。
その時に、君が代じゃなくっても、国家の歌っていうのは、学校で教えることを通して、国家の暴力性っていうのが、出てくるような気がして。
だから君が代じゃなくっても、たとえ新しい歌ができても、私はやっぱり立てない。
そんなふうに思ってます。

根津:国に忠誠を尽くす。
忠誠心を養うために教育がある、を使ってはいけない、ってことですね。

会場:ツイッターで、”最後の教師は、子どもたちに強制してきたじゃないか”という人がいましたけど、そういう事実はあるんですか?

根津:強制というのは、反対しろ、と。
どうですか?

福山:正しい日の丸・君が代について教えなさい、というのがあるから、教えたのは教えました。
戦前どんなふうに使われてきたか、ということを、写真や資料を使ったりとか。
その後で、実際歌いなさい、立ちなさい、って話になった時に、私自身はこんな風に言います。
「勿論、その歌が歌いたい、と思う人は歌っていい。立とうと思うなら立てばいいと思う。立ったからって誰かに『なんでお前立つねん!』ていうことを言うのは絶対あかんと思う。逆に、自分の中に、これは立ちたくない、自分の家の、あるいは自分の考えでそれができない、っていう人がいた場合には、その子が座っていた時に『何座ってんねん!立てや!』てゆうふうなこともゆってはいかん」
てゆうふうにゆってます。
それは自分で、特に中学校やから、自分で考えて出した結論を尊重してほしい、ってゆう思いがすごくあります。
実際に例えば僕自身、変な話ですけど、F1好きで、F1行った時例えば、小林可夢偉が走っていて、皆で応援してると。
小林可夢偉応援してるから、お前も日の丸の旗持って応援せえや、それは嫌や、と。
そんな言い方をします。
個人は応援するけども、その国の代表なってるわけじゃないから、俺はその個人を応援したいねやから、てゆう場合は、そういうのは、誰かてその時旗持たされて、”振れやお前!”って言われたら嫌やろ?ってゆうふうな言い方で。
それを”何で持たへんのやお前は!非国民じゃ!”てゆうのはおかしいやろ?てゆう話を子どもたちにたまにします。
今、それをせえ、ってゆってるわけですよね。

辻谷:今のことについては、私も一言言いたいと思います。
先ほど原点を言いましたけど、私実は、生徒たちから教えられた、という経験があります。
前前任校、今は統廃合で潰されてしまいました。東寝屋川高校、という所でした。
そこはすごい行事の盛んな学校で、生徒たちは文化祭、体育祭、自分たちが作っていくんですよ。
卒業式は”うちらの卒業式、うちらで作る”という形で、卒業の言葉、皆で考えて、演出して。
既にその時に、君が代斉唱、ということが言われてました。
生徒たちは、校長と話を色々重ねてきました。
私はその時1年生の担任だったんです。
3年生の生徒が教室に回ってきました。
その時に、”うちらのめでたい卒業式に、君が代はいらへん”という、1年生の子達に署名を集めて回ってました。
私はちょっと不思議とゆうのか、なんで?あの子が?非常におとなしい子やったんですよ、中心になった女の子は。
で私、その子に聞いたんです。
そうするとその彼女は、田中さんがさっき言われましたけど、「小学校の時に受けた同和教育の中で、日の丸・君が代はあかんってことを、小学校で学んだ」と。
高校のときに、既に君が代は流されてたんですけど、彼女は1年生の時に、そのことをすごく哀しく思ってたそうです。
私は逆に、こちら側がどうこう、てゆうんじゃなくして、子どもらがずっと、小学校や中学校や、色んな出会いやら色んな中で学んできたのに、自分らの卒業式は?っていうところでその声を聞いたんで。
先ほどのツイッターの、決して学校ってゆうところで、おそらくわかると思うんです。
一方的に教員が、これをしろとかあれをしろとか、そんなことで子どもたち動きませんよ。
だから、教員がやらせてる、そんなことができるんだったら、橋下知事は教育基本条例なんて作りませんよ。

会場:田中さんは、橋下さんと同い年だと言われてましたが、年配の方は戦争の歴史とか理解しやすい問題ですけども、橋下さんとかあなたたちの世代は若いですから難しいと思うんですけど、同じ年の橋下さんに、同じ時代をくぐってきて、何を言いたいですか?

田中:彼も、恐らく同和教育を受けたという発言を、議会か何かでしていると思います。
彼は大阪で、私は京都で、何故同じように同和教育を受けてきて…。
まあ、同和教育というもの自体も、決して問題がないわけではないのかもしれないですけども。
共通するものを教育として受けてきて、何故全く逆の立場になってしまったか、というのが、私にもよくわからないというか。
色んな、個人の人生には、もっと色んな要素がありますし。
彼は彼なりの人生、私には私なりの人生がありますし。
感じてきたもの、思ったことが違うんだ、と思うんですけど。
世代、としてはまあ同じですし、彼がどういう歴史観を持つのか、私の歴史観が…色々まあ、違うんだとは思うんですけど。

会場:是非今度対話をして欲しいな、と思うんですけども。(笑)

田中:(笑)どうでしょうね。
話すとやりこめられると思うんですけど。(笑)

根津:今のツイッターの質問ですが。
日の丸・君が代の強制に反対してるのは、こういう不起立をしている教員だけだと、殆どの教員は皆、日の丸・君が代に賛成してるじゃないか、というふうに思ってるんだと思うんです。
でも現場は違いますよね。
殆どの教員は、日の丸・君が代の強制に、まあ積極的か消極的か、その度合いはあってもね、違いはあっても、反対してますよね。
私はそういうふうに理解してますし、皆さんもそうですよね。
で私は、先ほどのすり込みのことなんですけどね。
私も、小学中学高校と、日の丸・君が代があって、その中でしっかりすり込まれたということを、大人になって、この問題に気がついたときに思いました。
今の子どもたちも同じ状態に置かれていると思うんですよ。
教員たちが皆起立をして斉唱する。
そうすると、日の丸・君が代に対して、どういうふうにするもの、というのを子どもは、言葉がなくても覚えるわけですよね。
きちんと起立して、私なんか、”ああ日本人なんだ”って自覚を思いましたけど。
まあそういうふうに日の丸・君が代をいいものとして受け取る、というふうに子どもは育っていくわけです。
ところが、教員たちは皆、本当はおかしいと思っている。
おかしいということを、顔にも言葉にも出さないで、起立をしていたら、子どもたちがどうなっちゃうかっていうのは、私の例を言いましたけど、子どもたちがどう育ってしまうのか、私は一番そこが気がかりなんです。
だから起立できないんですね。
都教委も言ってることですが、日の丸・君が代強制は、教員を介して、子どもがターゲットである、ということですね。
先ほどの、奴隷を作る、ということですね。
最後ですが、日の丸・君が代の強制と同じように、”命令と服従”が今、学校の中ではびこっています。
この状態を変えるには、どうしたらいいと思いますか?

福山:先ほどの根津さんのお話に、全く同感なんですね。
僕があと10年ちょっとして、殆どそういうことに関心持たなくなった先生方が子どもたちを教えた時に、また同じ時代がやってくるんじゃないかな、とゆうようなことをすごく危惧しているんで。
僕は1,000人のうち1人でも、座った人間に何の不利益もなかったら、その時には憲法19条はかろうじて保たれてると思っています。
その1人がクビになったら、絶対憲法19条は侵害しているなと思っています。
だから私は今も2年3組で、”大事なことは皆で決めよ。めんどくさいけど”と。
それが民主主義やと思ってやってます。
それが、私の今やっていることと、強制に対抗する手立てや、と。
”大事なことは、お前もお前もお前も…、皆ゆっていいねんで。それで皆で決めよ”というのが、今日、学校で実践していくべきやな、と思っています。

辻谷:今年、今年度なんですけど、教職員の人権研修で、労働法教育、NPO法人POSSEの若い方に来ていただいて、私達話聞いたんです。
その時すごく面白かったんですけど、私達教員っていうのは、頑張って頑張って、仕事して、仕事でしんどくっても、我慢しいや、っていうことを結構言い続けてきたんですね。
ところが、今の労働現場がどういう状態になっているのか、決して頑張って頑張って、じゃなくって、しんどかったらやめや、ていうことを、実は言うべきなんじゃないか、そういうことを聞かされたんです。
そのこと聞いたときに、学校の教員って、もっと労働現場のことを知らないとダメだし、実際に今の世の中がどうなっているのか、そういう中で、自分自身がしてこなかった悔いもあるんですけど、生きていくときの武器になるのは、今頃になって思ってるんですけど、労働法ばかりじゃなく、憲法じゃないか、と。
だから本当、悔いが残ってるんです。
憲法が子どもたちの生活の中にない。
もし、福山さんや、田中さんの歳に戻れるんだったら私”憲法は生きていく武器になる”と、そのことを教えたいと思ってます。
あと1年半ですけど。

根津:辻谷さんも、それを実践していく、ってことね。

辻谷:生活の中で活かしていきたいとは思ってますけれども。

根津:生活の中で、仕事の中でね。

田中:さっき根津さんが、教育現場の教員も、起立していても反対している人間は多いんだ、と仰りまして、同じ職場にいたんですけど、一方で、無関心な教員というのも多いんですね。
日の丸や君が代や天皇制に関して。
教員もそうですし、それ以外の人もそうなんですけど、日の丸や君が代や天皇制、というのが持っている、”負の歴史”というものを学んでいくことが大事じゃないかな、と思っています。

根津:学ぶ中でわかること。
その中で自分がどうするか、っていうことが出てきますからね。
先ほど1部で、藤井さんと山下さんの発言がありましたが、その点について何かありますか?

辻谷:ごめんなさい、その前に、田中さんの話聞いて、思い出したことがあるんですけど。
卒業生から聞いた言葉です。
今度の教育基条例でも愛国心のことが出てくるんですけど、
「愛国心が教えられる時、次に来るのは戦争や」
で私、「なんでわかんの?」
「歴史を勉強したらそれがわかる」
てこと言ってたんでね、ああそういうことなんだと。
だから、歴史を学ぶっていうことは、そういうことなんだなということ、その時、ちょっと思いました。

根津:まさにそうですね。

福山:先ほどの話ん中ですごく共感できたのが、橋下はん違うやろ、やることが。
学校に口出さんでも、私らちゃんとできてます。(拍手)
あんたは府民の生活レベルを上げてください。
それを3年か4年ぐらい前に、「未来へ」というKiroroの歌の替え歌があるんで、またどっかで歌いたいと思います。(拍手)

辻谷:橋下さん、私は辞めますけど、若い教員をこれ以上萎縮させないでください。
教育基本条例や色んなこと、橋下知事が教育に言えば言うほど、学校の教員は萎縮していきます。
今福山さんが言われたように、何も言わなければ、教員は、子どもたちと向かい合う中でやっていってます。
それは私の周りの若い教員、どれだけ一生懸命頑張ってるか。
そういう若い教員をもうこれ以上萎縮させるのは、やめてください。(拍手)

田中:これまで、大阪ででも侵略戦争を反省して、差別に抵抗してきた、という歴史の蓄積というのがありますので、その蓄積、あるいは知恵とか教養とか、そういった大阪の財産が、日の丸や君が代の強制をとめる、と私は信じています。(拍手)

根津:教員も子どもも、とにかく人間を信頼してほしい。
そっからしか始まりません。
政治は。

ジョニー:3部のほう、ご苦労様でした。
明日はこの、ZAZAバッジ、なんと100円で販売してます。
いや安いとかの問題じゃなくて。(笑)
これをつけることは要するに、条例に対しての反対の意思を示すと。
ZA、っていうのは、座る、という意味です。
明日集会に出れば、売ってるそうでございます。
それからどうしても、明日集会に出られない、という方は、ツイッターで、@ZAZAdesuをフォローしたり、メッセージで、バッヂどこで売ってんの?など聞いてみてください。( http://twitter.com/#!/zazadesu )
皆さん、ありがとうございました。(拍手)

「『君が代』不起立でクビ!橋下はん、あんまりだっせ」という番組でしたが、いかがでしたでしょうか?
ツイッターも随分来ているようですけども。
明日の全国集会、是非皆さんお集まりください。
そして、「橋下No! 橋下No!」の声をあげていきましょう。
生中継しますので、参加できない方はこちらでご覧下さい。(配信終了しました→ http://www.ustream.tv/channel/labornet03 )
明日、赤い「レイバーネットTVカンパ箱」があります。
明日の集会で、ロビーに置いておきますので、是非我々出演者、ロハで来てますので(笑)、帰りの電車賃がないんですね。(笑)
できれば少しカンパをいただければ、夜行バスから新幹線にグレードが変えられるんで(笑)。
生々しい話ですが(笑)是非お願いします。
次回は10月6日。
今度また東京のスタジオに戻ってお送りします。
次回のテーマはJAL問題を取り上げますので、是非観てください。
最後に一曲。
要するに、君が代要らないでしょ!
君が代で何かするんじゃないでしょ!
橋下はん、あんた間違ってますよ、あんまりだっせ、ということで、その歌で〆たいと思います。
コールアンドレスポンスですよ。

「橋の下をファシスト徹」

橋の下をファシスト徹よ
橋の下をファシスト通さん

大阪府教育基本条例案は通るか
大阪府教育基本条例案は(通〜らん)
君が代解雇条例案は通るか
君が代解雇条例案は(通〜らん)
大阪市長選は通るか
大阪市長選は(通〜らん)
明日の集会は成功するか
明日の集会は(大成功!)

会場から:レイバーネット宛にいま感想メールが届きましたので紹介します。
「とても面白い番組をありがとうございました。
山下先生、藤井先生の話はとてもわかりやすく、改めて大阪橋下知事の行いとして暴挙に怒り。
私も小学校の教員をしております。
大阪の教員の皆さん、負けずに頑張っていきましょう!」

ジョニー:ありがとうございま〜す。
大成功!です。
このカンパもそうですけど、この番組は、皆様からのカンパで成り立ってるんですよ。
是非カンパを!
カンパされた方にはお名前や団体名がエンドロールに出ますんで、是非それもお楽しみにご覧下さい。
ありがとうございました〜。


今日の感想や次回の希望など、メールでご意見もお寄せください。
メールアドレス:labor-staff@labornetjp.org


Created by staff01. Last modified on 2011-09-28 16:57:50 Copyright: Default

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