札幌地域労組、鈴木です 日本ニューホランド再雇用拒否事件 札幌高裁,会社側の控訴を棄却 「元・委員長への再雇用拒否は嫌がらせ」とした一審判決を維持 差別・選別を可能とする現・高年法の「抜け穴」をふさぐ闘い 輸入トラクター販売の�蠧�本ニューホランドの小杉さんが、 ６０歳の定年を迎えた際、会社から再雇用を拒否されたの は不当だと訴えていた裁判は、今年３月３０日の札幌地裁 判決で、会社が小杉さんを再雇用から排除したのは、高年 齢者雇用安定法（高年法）の趣旨に反し無効であるとして、 会社に５５０万円の慰謝料支払いを命じた勝利判決が出さ れていた。会社側はこの判決を不服として控訴していたが、 今日（9月30日）札幌高裁は、会社側の控訴を全面的に退 け、一審判決を維持する判決を下した。 高裁判決は、会社側が主張していた再雇用基準に関する査 定評価の是非の判断には入らず、「会社が、原告の再雇用 を拒否したことは、それまで会社と（組合活動で）対立路線を 歩んできた原告に対して不利益を与えることを目的としてなさ れたものと強く推認される。」とする一審判決を維持し、評価も 事実関係も一切変更しなかった。 札幌高裁判決の主文 １．本件控訴を棄却する。 ２．訴訟費用は控訴人の負担とする。 現在、札幌地域労組では日本ニューホランドの闘いに続き、 白石中央自動車学園労組の元委員長・臼井さんが今年８月 の６０歳定年で再雇用を拒否された問題で、裁判闘争（労働 審判）を開始した。また、札幌市西区の印刷会社からも「６０ 歳を迎える１２月でクビを切られそうだ」との相談が入り、地域 労組に個人加盟して団体交渉での解決を目指している。 ６５歳までの雇用は希望者全員の雇用が原則だ。しかし組合 のある職場においても、労使協定で定めた基準で排除するの が当然のように扱われているケースや、一見「６５歳定年が実 現」しているが、そこに到達する以前に嫌がらせ人事で一人ず つ消されていく職場などからの相談が地域労組に寄せられる のが現実だ。 この闘いにかかわって、労働者の恣意的な排除を可能とするか のような、高年齢者雇用安定法９条２項の「落とし穴」が何故作ら れたのか、労働界はなぜそれに反対しなかった、反対できなかっ たのか、ということを痛感する。 既報の一審判決のニュースはこちら→ http://www.infosnow.ne.jp/~sgu/sgu-news/NEWS35B.pdf
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