| 辻井バッジ集会感想〜マニフェスタシオンする個人 | |
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JRウォッチ・松原明です。
2月26日、辻井バッジ事件の勝利報告集会(JRウォッチ主催・週刊金曜日協賛)が開かれました。小雨の中、50名ほどが集まりました。最初に湯本雅典さん制作のビデオ「国労バッジははずせない!」の完結編(30分)が上映されましたが、とても感動的な仕上がりでした。家族の声がとくにいいです。その30分の映像のなかに、国労つぶしがいかに過酷なものだったか、JR東日本がいかにひどい会社かが、強烈に描かれています。ぜひ多くの人に見てもらいたいです。 他にジョニーHのメッセージソングや、会場からの発言などもありましたが、とくに下山房雄さんの講演がよかったです。改めて指摘されて驚いたのは、「1974年には日本全国で500万人がストライキに参加していたが、現在は5万人以下。100分の1にまで激減している」という事実でした。つまり労組の弱体化ぶりは、その数字比較でいえば、100分の1になったともいえるのです。「ストライキは人々に考える契機をあたえ、民衆の意識向上につながる」(下山)わけで、そのストライキが30年以上なくなったわけですから、民衆側のチェック力が弱り、現在の日本社会がおかしくなったのも、うなづけます。 それから二次会では、ヨーロッパと日本との労働運動の違い(格差)の話題になりました。下山さんはヨーロッパでは「確立した個人がベースになっていて、それらが労組という団結体をつくっている。だから強い」と言っていました。また「フランスではマニフェスタシオンという言葉があり重視されているが、これは“自分の意思を表明する”という意味。モノをいう個人、マニフェスタシオンする個人がベースにならなければ本当の運動にならない」とのことです。 私もまったく同感です。国労が昔(1960年代)、組合を強くする方法として実践していたのが「一人一声運動」だったことを思い出しました。 いまも運動の閉塞状況が続いていますが、まず一人ひとりがモノをいう力をつけていくことが、遠いようで近道なのかもしれません。レイバーネットやレイバーフェスタでやっている「メディアの発信」や「文化の創造」は、じつはこの“マニフェスタシオン”に少しはつながるものではないか、とも思いました。 Created by staff01. Last modified on 2010-02-27 17:43:45 Copyright: Default | |