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News Item 0806seimei1
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ソウルのMです。
さまざまな団体が声明を出しています。長文ですみませんが、進歩政党、民主労
働党、民主労総、韓国労総の4本を送信します。
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進歩新党

<声明>双竜自動車労使交渉が妥結、十分なものでないとはいえ破局を回避できた
のは成果だ

本日、双竜自動車の労使交渉が妥結した。希望退職・分社など52%、無給休職な
ど48%の案で合意したのだ。労使が破局を迎えかねない状況で、このように最後
の交渉がそれなりに妥結に至ったことについて、進歩新党は幸いであると判断す
る。今回の交渉がなかったならば破局を防ぐことはできなかっただろう。

しかし交渉が最終的妥結に至る過程で、会社側の用役警備要員と警察の特攻隊な
どが組合員に組織暴力団並みの暴力をふるい、そうした物理的暴力を武器に組合
員を圧迫したのはけっして許されないことである。同時に水と電気の供給まで断
ってしまうなどの非人間的な行為がなされていたことは、今回の交渉が事実上、
労働者にとって極度に暴圧的な状況下で行われたことを物語っている。その過程
で暴露された李明博政権の無責任さ、暴力性に対して国民の冷厳な審判が下され
ることだろう。

さまざまな不十分さと限界にもかかわらず、労使が最終的に交渉妥結に至ったこ
とは幸いなことである。いまからでも会社と労働者が積もり積もった不信感を取
り去って被害の処理を最小化し、双竜自動車の再生にともに歩み出せるよう心の
底から祈る。

2009年8月6日
進歩新党
http://www.newjinbo.org/board/view.php?id=news&no=581
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韓国労総
[論評] 双竜自動車妥結についての韓国労総の立場

整理解雇によって発生した双竜自動車の事態が6日、労使間の交渉によって劇的
妥結に至った。

韓国労総をはじめとする大多数の国民は、がけっぷちに立たされていた双竜自動
車事態が物理力ではなく、労使間の対話を通じて合意点を見いだしたという点に
ついて実に喜ばしいことだと考える。

本日の労使合意で事態は一段落したものの、依然として双竜自動車が解決しなけ
ればならない課題は山積している。

これ以上、政府は双竜自動車問題について拱手傍観していてはならない。もしも
政府が双竜自動車事態でもう少し早く調整者の役割を果たしていたならば、この
ように社会的葛藤に飛び火することはなかっただろう。

双竜自動車は単純に一つの会社の問題ではない。自動車産業は雇用と技術発展に
巨大な影響をおよぼす国家の基幹産業であり、双竜自動車の場合も直接・間接に
雇用人員20万人におよんでいる。双竜自動車が平沢の地域経済におよぼしている
影響力もまた無視できないものである。

こうした理由から、労働界と市民社会団体は双竜自動車再生のために政府の公的
資金投入を粘り強く要求してきたのである。本日、双竜自動車労働組合は身を削
る痛みの中で構造調整を、彼らの生存権の犠牲を受け入れた。いまや政府が進み
出なければならない。双竜自動車の再生と韓国の自動車産業のために、そして国
家の経済のために公的資金を投入しなければならないだろう。

あわせて今回の事態で再び露呈したわたしたちの後進的な労使文化と労・使・政
の関係も、必ず乗り越えていかなければならないだろう。

労使関係は利害関係を内包せざるをえないが、葛藤や対立は必ず対話と妥協を通
じて解決しなければならない。しかし、双竜の使用者側は事態の初期に対話を拒
否し、籠城する労働者を窮地に追い込んでいった。そして水とガス、電気さえも
断つ、それこそ「やってはならない」極端な措置までほしいままにすることで事
態を極限に追いやったのだった。

政府もまた同様である。この二日間、テレビとインターネットを通じて見せつけ
られた警察の殺人的な鎮圧は、公権力を「暴力」と「恐怖」の対象として国民の
心に刻み込んだ。

重ねて強調する。再びこのような暴力的な労使関係、殺人的な労政関係が繰り返
されてはならない。

これが、莫大な社会的費用と葛藤をかもした双竜自動車の事態がわたしたちに与
えた唯一の教訓である。

2009年8月6日  韓国労働組合総連盟http://www.inochong.org/notice/reportDetail.asp?seq=8249
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民主労働党
[プレスリリース]双竜自動車の交渉妥結に対する民主労働党カン・ギガプ代表の
記者会見文

2009年8月6日 午後4時20分
双竜自動車平沢工場正門前 民主労働党テント党舎

本日、双竜自動車労使の交渉が妥結に至ったことは実に幸いなことだと思います。
「ともに生きよう」という切実な願いを守ろうとありとあらゆる苦痛をなめてき
た労働者たちが、平和的解決を願う国民の期待に応えようと大いなる決断を下し
たことに対し、涙をこめて歓迎の拍手をおくるものです。

民主労働党はなによりもまず、籠城した労働者が野蛮な人権蹂躙に直面して家族
までも深い傷を負ったこの事態について、公党として大きな責任を痛感していま
す。解雇がただちに殺人であるという現実の前で、籠城した労働者だけでなく双
竜のすべての労働者とそのすべての家族が深い危機感と絶望に苦しめられたこと
を考えると胸が締め付けられます。

民主労働党は双竜自動車の事態解決のために、ここ双竜自動車の正門前にテント
を張って最後の最後まで平和的な解決を求めてきました。クォン・ヨンギル議員
を中心とした積極的な仲裁で意見対立を調整する一方、ホン・ウィドク議員の断
食籠城など、全党的な努力を傾けてきました。

民主労働党は、これからも双竜自動車が国民に愛される会社となるよう全力を注
ぎます。労働者が心を一つにし、労使が力を合わせて双竜自動車を再生し、危機
の渦中で職場を失った労働者たちが再び同じ家族となって会社を育てていくこと
ができるようになることを心から願っています。

なによりも、これまで公的資金投入の要請に対しては一貫して無視し続け、警察
の強硬鎮圧を実行して事態を悪化させてきた政府が一日も早く態度を改めて公的
資金を早期に投入するなど、再生のための責任ある措置に努力して会社と労働者
をよみがえらせることを強く要求します。

わたしたちは、今回の事態で警察と会社側が水・食料・医薬品の供給を遮断し、
消火栓まで断って人権を踏みにじり、大惨事が憂慮される事態まで引き起こした
ことを強く糾弾します。政府はこの事態に対して深く反省し、被害者に謝罪しな
ければなりません。二度とこのような事態が起きないよう、根本的な対策をたて
なければならないのは言うまでもありません。 

妥結内容が誠実に履行されるよう、民主労働党は最後まであらゆる努力をつくす
ものです。大妥結の精神に見合うよう民事・刑事上の司法処理は最小限にとどめ
なければならず、とりわけ「生き残った者」に対して籠城したという理由で不利
益を与えてはなりません。

破局を回避し大妥協に至るまで大きな苦痛をなめた労働者と家族のみなさんに熱
い愛情を込めた拍手をおくります。平和的な解決を願ってくださった国民のみな
さんに感謝いたします。ありがとうございました。

2009年8月6日  働く人々の希望 民主労働党
http://www.kdlp.org/1128155
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民主労総労総
[声明]整理解雇に立ち向かう労働者の闘いは続くだろう
双竜自動車労使協議の妥結に寄せて

双竜自動車労使が本日(6日)もたれた最終交渉で合意をみた。民主労総は、大惨
事のような大きな不祥事に至る前に、対話を通じた合意に導いた双竜自動車支部
の判断を尊重する。双竜自動車支部の闘いの過程で加えられた警察と会社側の反
人権的な殺人鎮圧行為は決して許される問題でないことを明らかにし、経済危機
と誤った海外売却の責任を労働者に押しつける現在の状況が変わらずに続く場合、
それにあらがう整理解雇の闘いはいつどこであれ必ず再び起きざるをえないこと
を警告する。

金属労組双竜自動車支部の闘いは、誤った経済政策の矛盾にともなう必然的な結
果であった。整理解雇を通じた労働者への苦痛の転嫁、誤った海外売却にともな
う「食い逃げ資本」問題、政府と資本の労組嫌悪主義などは今回の事態を引き起
こし悪化させた理由であった。電気と水を断ち医薬品の供給を遮断するなど最悪
の反人権弾圧行為も出現し、工場の外で繰り広げられた摩擦もはなはだしいもの
だった。したがって政府が誤った経済政策・労働政策を正し、会社も労働組合を
対話相手に認めない嫌悪主義を捨て去ることが、今回の事態を通じて学ぶべき教
訓の一つである。

双竜自動車の労使合意がただちに正常化につながるのではない。今後の再生過程
でまた別の葛藤要素が増える可能性もあり、もし政府と会社側がこれまでのよう
な態度をそのまま維持するならば、それは悲劇を繰り返す結果となることをはっ
きりと認識しなければならない。会社側は経営の責任を認め、それにふさわしい
反省と覚悟を示さなければならず、政府もまた無理な刑事処罰のような破壊的な
労働政策・労使関係をそそのかす態度を捨て、公的資金の投入など政府らしい対
策をたてなければならない。双竜自動車の闘いが「経営上の問題」を超えて「政
治問題」となって円満な解決が妨害された理由も、政府と会社側の誤った態度に
あったという点を忘れてはならない。

民主労総は今後も李明博政権の反労働政策に反対する闘いをやめることはないし、
また今回のストライキの中で会社側が見せた労組破壊行為を続ける場合、これを
座視しないだろう。民主労総は双竜自動車支部の闘いで事態解決のためにがんば
ってきた組合員と支援してくださった国民に感謝し、1500万労働者の労働権のた
めの闘いにいっそうの力を傾けるものである。

民主労総は、双竜自動車の整理解雇で貴重な生命を失ったすべての双竜労働者と
家族の冥福を謹んでお祈りし、遺家族にふたたび慰めの言葉を差し上げるもので
ある。

2009年8月6日  全国民主労総労働組合総連盟
http://nodong.org/157771

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