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LNJ Logo エグゼンプションが裁かれた〜マクドナルドの地裁判決
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北@出版ネッツです。

 1月28日のマクドナルド店長・高野廣志さんの残業代訴訟の東京地裁判決は感動しました。この裁判、傍聴席で証言を聞きながら泣き、報告集会でまた泣かされました。

 過労死になるかもしれない、その寸前で組合に入り、裁判を起こし、命と家族との幸せを守ったことに深い感動を覚えます。

 高野さんのお連れ合いは報告集会で「もしたたかいを起こさなければ、夫はいま隣に立っていなかった。あのときに、命あるときに立ち上がれ、二人でたたかってくられてほんとうに良かった。いま、日々の平凡なことがどれほど幸せかってことをかみしめています」と言いました。


  *本社前で訴える高野さん(撮影・清水直子)

 この裁判の直接の争点は、全国チェーンの飲食店店長が管理監督者であるかどうかでしたが、より本質的には、弁護士が言われたように、「長時間労働へのブレーキがほしい」という高野さんの訴えを司法がどう受け止めるかが争われました。言うまでもなくそれは、ホワイトカラーエグゼンプションによって、政府・財界が私たちから奪い取ろうとしているものでもあります。東京地裁(齋藤巌裁判長)は高野さんの訴えを正面から認めました。店長を、労働基準法からエグゼンプション(除外)することを断罪した判決は、「ホワイトカラーエグゼンプションを阻止する武器」(高野さんが加盟する管理職ユニオン・安部副委員長)になりうるものです。  また、マクドナルドユニオンの若松書記長は、「高野さんが勇気を出して一歩を踏み出してくれたことで私たちも足を踏み出し、ユニオンができました」と報告集会で言いました。このことが、裁判の最大の意義でしょう。

 なお、このたたかいの背景については、安田浩一さんの著書『肩書のない管理職』(旬報社)に活写されています。

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北健一(ジャーナリスト/出版ネッツ)

*最近寄稿した雑誌 エコノミスト臨時増刊『図説日本経済2008』(毎日新聞社、「労働者派遣法」の項を執筆)


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