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WSF日本版「荒川スタディツアー」でスタート
〜見て、歩いて、学んだ1日


来年1月に開催される「もうひとつの世界のための1・26グローバルアクション」に賛同する団体による初めてのイベントが23日東京・荒川で開催された。会場に決まった同区で活動する区民らが企画した。参加者は地域の産業や歴史に触れ、理解と交流を深めていた。

■「1・26 世界行動」の日に

新自由主義グローバリゼーションに反対し、「希望と連帯のグローバリズム」を掲げる社会運動が呼びかける「世界社会フォーラム(WSF)」には、世界中から活動家が集う。2001年、ブラジル・ポルトアレグレから始まり、毎年1月に「南」の地域で開かれてきた。政治家や財界人らが毎年1月にスイス・ダボスで開く「世界経済フォーラム」=「戦争と搾取のグローバリズム」に対抗して結集する、巨大なフォーラムである。主催者であるWSF国際評議会は08年1月26日を「世界行動・結集の日」と決め、各国で準備が進んでいる。

10月に結成された実行委員会は、日本での行動を「もうひとつの世界のための1・26グローバルアクション」と命名。実行委参加団体による初めての企画が23日行なわれ、徒歩と都電で荒川〜三河島〜南千住〜山谷など周辺各地をまわった。

■被差別部落を歩く

この行動を中心になって準備したのは「平和憲法を守る荒川の会」。午前9時30分。雪になりそうな冷たい雨のなか、集合場所の町屋駅前に次々と参加者が集まる。都内唯一の都電・荒川線に乗り、区立「さつき会館」へ。会議室で部落解放同盟荒川支部の高岩さんから講義を受ける。

さつき会館の周辺には、「都汚水処理場」(現・三河島水再生センター)、胞衣(えな)処理場、さらに火葬場(町屋斎場)などがある。社会には必要だが敬遠されるこれら忌避施設、終末処理施設が、明治以降の行政機関によって、荒川の被差別部落に集中して造られている。高岩さんは親しみやすい語り口で、近代に形成された荒川の被差別部落史を概観・解説した。今でも続く不動産業者らによる差別的な土地調査や、行政の対応を批判した。

高岩さんの案内で会館周辺を歩く。タイムスリップしたような風景と細い路地。一行は「皮なめし」の工場を見学する。外国産の安価な製品が市場に出回り、国内の皮革産業は長く深刻な存続の危機に瀕している。独特の臭気が漂う作業場。建物の窓ガラスはあちこちで割れたまま、寒風が吹き込んでいる。重大な労災を伴う典型的な3K職場。「世界に誇れるはずの技術を継承する職人が育たない」と高岩さんは漏らす。

会館に戻り自己紹介と質疑応答。外の雨はすっかりあがっていた。参加者は徒歩で三河島の朝鮮第一初中級学校に寄り、JR三河島駅前の韓国料理店で昼食をとる。

常磐線で南千住に。回向院、延命寺・小塚原刑場跡など区内有数の旧跡を見学。ここから、日雇い労働者の支援活動をしている仲間にガイドを引き継ぎ、徒歩で山谷地区へ。労働者と暴力団との激突のなかで2名の映画監督が相次いで「金町一家」に殺された。その襲撃現場に立ち止まる。運動の拠点である城北労働・福祉センター、労働者福祉会館でもレクチャーを受ける。今年も28日から越年越冬闘争が始まる。

「土手通り」から吉原大門を経て風俗街を通りぬけ、最後の見学地浄閑寺へ。安政2年の大地震で犠牲になった遊女たちを供養する、通称「投込寺」である。新吉原創業から昭和にいたる380余年間に葬られた死者は約25000人。境内には「新吉原総霊塔」や永井荷風の詩碑がある。ここで記念撮影をしてこの日の予定を終えた。

「もうひとつの世界のための1・26グローバルアクションin あらかわ」の開催まであと一ヶ月。荒川区には、反戦、反差別の運動、DV被害者を支える活動や、本土初空襲の体験を語り継ぐ平和イベントなど、区民による地道な取り組みが少なくない。地元の運動とリンクしながら、豊かで実りのあるフォーラムをいかに成功させるか。区内の複数の会場を使って多彩なワークショップが横断的に計画され、賛同申し込みも日々増え続けている。実行委は連日のように議論を交わし、より広範な人々の結集をめざしている。
(レイバーネット会員・Y)

詳細は以下のサイトで。http://2008.jan26.jp/" http://2008.jan26.jp/


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