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河添です。^

以下は、映画・演劇人の労働組合「映演労連」のニュースレターからの転載情報です。

マッスルミュージカルという元体操選手などが演じるアクロバティックな舞台での労働組合結成と不当労働行為事件です。

――――――――――――――――――――――

ふやそう組合員! めざそう「映演労組」!

No,6 2007.5.28発行

〒113-0033 東京都文京区本郷2-12-9 グランディールお茶の水301号 電話03-5689-3970 FAX03-5689-9585

URL;http://ei-en.net/  Eメール;ei-en@mfdp.ftbb.net

マッスル組合員を舞台にも上げず、職場にも入れず、

賃金の一方的減額も改善せず!

──ついには予定されていた第2回団交も一方的に延期!

★本日(5/28)、

「正規賃金支払いの仮処分」

「不当労働行為の救済」

を、東京地裁と東京都労働委員会に申し立てました。

♪マッスルミュージカル テレビの人気番組「筋肉番付」などから生まれたマッスルミュージカル。マッスルミュージカルは2001年から始まり、肉体を駆使して超人的な技を繰り広げる数々のパフォーマンス・ショーで、ファミリー層などを中心に人気を博してきました。しかし今、この舞台の制作者である?デジタルナイン(社長・樋口潮)で、労働者イジメの信じられないような事件が起きているのです!

人気のマッスルミュージカルで何が!?

4月23日、映演労連フリーニオン・マッスルミュージカル支部が結成

マッスルミュージカルで、5月下旬から始まるラスベガス1年公演をめぐり、一方的に賃金の引き下げを言い渡されるという出来事がありました。ラスベガス公演に応じなかった約40名に対して、一方的に20%のギャラカットがされ、そのうち6名にはなんと50%ものギャラカットがされたのです。ベガス組約30名も、1年間の滞在費は全額個人負担にされました。こんな横暴が許されるはずはありません。しかも?デジタルナインは労災保険も掛けておらず、怪我をしたら団員がアルバイト契約に切り下げられる事件まで起っています。

映演労連と全労連では、団員の方々から相談を受けて対策を重ね、4月23日「映演労連フリーユニオン・マッスルミュージカル支部」を結成しました。マッスル支部の願いは、安心して全力プレイができる環境づくりと、マッスルミュージカルの真の飛躍と発展でした。

マッスルミュージカルで不当労働行為の嵐!

映演労連フリーユニオン・マッスルミュージカル支部は4月27日、マッスルミュージカルの運営会社であるデジタルナインに団体交渉申し入れ書を送りました。しかし会社は組合の電話に出ようともせず、連絡もよこさず、直後から団員に対して大幅カットの契約書に判を捺せ、と連日のように迫ったのです。

携帯への呼び出しにとどまらず、ある者は自宅に押しかけられたり、呼び出されると上役10名に取り囲まれ、明け方まで契約書の提出を催促されるなど、常識を超えた不法行為が繰り返されました。その間、組合は連日のように会社に電話・郵便・FAX・渋谷シアター訪問で抗議しましたが、不当労働行為がやむことはありませんでした。

そしてついに5月6日、樋口社長は、この間の強要で契約書に泣く泣く判を捺した団員のみを一同に集めると、「組合に入っているであろう方たちは契約書を戻さなかったので、契約の意思がないものと判断し、水曜日の公演から休演というかたちになります」と一方的に発表したのです。

5月9日、マッスル組合員が定刻通りに出勤すると、デジタルナインは楽屋入口に警備員を配置し、「あなた方は中に入れない。今日は帰れと伝えるように言われている」と告げさせたのです。彼ら組合員は、舞台上で大きな失敗をした訳でも、健康上に問題がある訳でもなく、ただ労働組合を結成して要求書を提出しただけなのです。そして驚くことに、就労排除をした9日まで、労働組合との交渉はただの一度も開かれてはいなかったのです。

5月17日、マッスル支部第1回団体交渉!

5月17日、会社代理人の弁護士(東京六本木法律事務所・竹之下義弘)事務所で、初めての団交が開催されました。すると代理人は、組合員に対する就労排除を「他の団員が『組合の人と同じ舞台に立ちたくない』と言っている」という理由にすり替えてきました。さらには、「これは組合を自主的に脱退したことを証明する署名である」と、元組合員たちの名前が列記された書類を提出。筆跡は確かに元組合員たちによるもののようでしたが、書類自体はデジタルナインが作成したことを、出席していた飯沼取締役が認めました。

そしてベガス公演に伴う一方的な賃金減額については、「20%カットの理由は、渋谷マッスルシアターの建設費が予想以上に高額となったため」と理由を変えてきました。その渋谷マッスルシアター建設については、事業計画すらきちんと立てられていなかったことを認めた上で、今年になって急に費用が5億円も増えてしまったかのようなお粗末な言い訳を繰り返しました。しかし50%カットについては、「理由はないよなぁ」と発言せざるを得ませんでした。

前述したように組合員の就労排除は、5月6日に樋口代表が大勢の団員の前で一方的に通告したことが発端であり、賃金減額はベガス行きを希望しなかったことへの制裁だったはずです。それに他の団員が労組を脱退したのは、脅迫まがいの強要があったからにほかなりません。

組合は会社側に対して、「仮に他の団員が同じ舞台に立ちたくないとしても、警備員に職場への立ち入りを制止させるとか、組合員と連絡を取るなと指示するとか、組合員のチケット販売を禁止する理由にはならない。次回の団交までに就労排除を解き、賃金減額を元に戻すなど原状回復することを、会社として検討のうえ回答すること」と言い渡し、会社側もそれを了承して次回団交の日程が決められました。

(なお映演労連フリーユニオン・マッスルミュージカル支部には5月23日、東京都労働委員会から「労働組合資格証明書」が交付されています。)


デジタルナインは、第2回団交を一方的に延期!

ところが会社は、予定された5月25日の交渉前日に、竹之下弁護士が会社側代理人を辞任したことを理由に、一方的に団体交渉の延期を通告。しかもその通告は、団体交渉メンバーではない労組顧問弁護士事務所に一方的にFAXを送りつけただけ。組合側団交メンバーは25日当日、交渉場所に行ってはじめてそれを知らされたのです。こんな不躾で失礼な対応はありません。慌てて出てきた竹之下弁護士は「私はもう代理人ではないので、何も話せることはない。用事があるので」と逃げ出す始末。その場でデジタルナインの飯沼取締役に電話したところ、「別の代理人に変更することとなった。本日は回答ができない」と、団交での約束を一方的に反故にしたのです。



組合を敵視し続けるデジタルナインに対して──

この間のデジタルナインによる不法行為は、「契約内容の一方的不利益変更=賃金減額、契約期間の延長」「組合への不当労働行為=労組脱退強要、就労排除、団体交渉の実質的な拒否」と枚挙にいとまがありません。さらに労働安全の問題では、就労中のケガを理由としたアルバイト契約への切り下げも起きています。デジタルナインがここまで労働組合を敵視する背景には、こうした一連の不法行為が明るみに出ることへの危機感があるのでしょう。

職場への立ち入りを拒否された組合員


私たちは本日5月28日、東京地方裁判所に「正規賃金の支払いを求める仮処分」を申請するとともに、東京都労働委員会には「この間の労組脱退強要、就労排除などの不当労働行為の救済」を申し立てました。

Created by staff01. Last modified on 2007-05-29 12:15:40 Copyright: Default

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