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ひと味深まった大阪のレイバーフェスタ
 ―ラップ、レイバー替え歌の新趣向と3分ビデオの充実―

 

 労働をテーマにして、歌や映像やパフォーマンスを演じてみようという「レイバーフ ェスタ2006OSAKA」が12月9日、大阪で開かれ、会場の「エルおおさか南館」には昨 年を越える120人が集まった。

 はじめに世界の労働者を描いた作品3本が上映された。このうちフランス映画「すべ て消えろ」は外国人をアパートから追い出す仕事を命じられた非正規労働者の苦悩を描 いたもので、日本でははじめての上映である。

 続いてフェスタ恒例の3分間ビデオ、東京から出品された8本が上映された。いずれも きめ細かいつくりで、さすが東京の作品は洗練されているな、とは参加者の声。

 昼休みのあと、これも恒例の「いこ☆る座」(写真上)が寸劇を演じ、女性労働者の歴史と現状 を祖母、母、娘と三代にわたる会話でわかりやすく表現した。このあとは、今回はじめ て公募した「レイバー替え歌」(写真下)の発表、島唄「均等の風よ吹け」など3曲をアコーディ オンの伴奏つきでみんなで歌った。

音楽プログラムの2番目はベトナム少年ナム君(写真下)が自 作のラップを歌い踊った。日本社会における在日ベトナム人のアイデンティティを追及 する内容で、参加者に強い印象を与えた。

 今回は休憩を多くとり、おにぎりやコーヒー、クッキーなども用意して、くつろぎな がらフェスタを楽しもうという趣向、休憩のあとは、メイン映像として、ケン・ローチ 監督の「ブレッド&ローズ」を上映し、暗がりの中で思う存分泣いたという人もいた。

 しめくくりは関西の3分間ビデオ、一昨年の6本から昨年の8本、そして今年は10本と 本数が増え、内容も。ドラマあり、アニメあり、ドキュメンタリーありで、見ごたえの ある作品が多かった。特に、事業廃止を通告された労働者の闘いを描いた「京ガス闘争 100日〜ついに職場占拠へ」は、親会社への激しい抗議行動や団体交渉を記録したもの で、上映のあと、映像に登場した労働者たちが会場で一人一人あいさつし、激励の拍手 で迎えられた。

 大阪のレイバーフェスタも今回で3回目、ラップや替え歌の登場に加え、3分ビデオが 好調で、来年こそは自分も作ってみるぞ、と意気込む声も聞かれた。格差社会、ワーキ ングプアーが広がる今の時代のレイバーの課題をどのように文化として表現し、つなが っていくか、「レイバーフェスタ」の挑戦は来年も続く。(小山帥人記)


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