本文の先頭へ
日教組「教育基本法」メルマガNO.46
Home 検索

□■ 日教組「教育基本法」メールマガジン No,46 2006.8.31 ■□

■ 教育基本法に関する情報をお伝えするメルマガです ■

教育基本法「改正」案が、先の第164回通常国会で継続審議となりました。 9月22日に臨時国会が召集され、会期は12月10ごろまで、約80日間の 予定です。

教育基本法に関する情報をお知らせするためにこのメールマガジンを 発行しています。多くの人に転送してご活用ください。

※発行は不定期です。

※転送は歓迎します。

■ 連絡先 ■

配信停止、新規購読(購読料無料)、バックナンバーのご希望等 mailto:kihonho@jtu-net.or.jp 迄ご連絡ください。

■ No.46目次 ■

□ 「教育基本法調査会の設置に関する請願」の署名
□ 自民党総裁選立候補予定者の教育分野での発言等
□ 教育基本法「改正」問題と日本社会の未来 (広田照幸さん)
□ 「教育問題で、もっと社会的対話を」
ユネスコ アジア太平洋地域 教員の地位に関するセミナーにて
□ 2006年 母と女性教職員の会 全国集会 決議

――――――――――――――――――――――――――――――――
■□ 「教育基本法調査会の設置に関する請願」の署名

「教育基本法調査会の設置に関する請願」の署名に引き続きとりくん でいます。 ご協力ください。

教育基本法「改正」案は、先の第164回通常国会で継続審議となり ました。 今後は、8月25日、毎日新聞等の報道によりますと、9月20日に自 民党総裁選、22日に臨時国会が召集されます。会期は12月10日ころ までの80日間程度の予定。

引き続き、教育基本法が生かされてきたのか、なぜ「改正」必要で あるのか等の慎重かつ徹底審議を行うために国会に「教育基本法調 査会(仮称)」などの法案提出の権能を有しない検討機関を設置し、 それとともに、広く国民的論議を巻き起こすことを求める署名にと りくんでいます。
締め切り:9月30日

署名用紙:http://www.jtu-net.or.jp/gimu/pdf/syomei_060329.pdf

――――――――――――――――――――――――――――――――
□■ 自民党総裁選立候補予定者の教育分野での発言等

自民党総裁選立候補予定の、安倍晋三官房長官、麻生太郎外相、谷 垣禎一財務相の教育分野に関して報道されたの発言等の一部(8月 25日付け東京新聞、8月23日付け毎日新聞、朝日新聞、8月15日付 け毎日新聞より)

▼安倍:先の通常国会で継続審議となった教育基本法改正案の早期成 立。 ・9月1日、発表のマニフェストに盛り込む教育分野の主な内容:「教 育の再生」に首相主導で取り組むため、「教育改革推進会議」(仮称) を創設する。会議は首相を議長とし、文部科学相ら関係閣僚のほか、 教育担当の首相補佐官、民間有識者らで構成する方向。「安倍政権」発 足後、速やかに設置に向けた作業に入る。 ・義務教育分野では、「学力の向上」のため、全国的な学力調査を実施 し、レベルの低い学校への公的支援導入を検討する。 ・教員の質を確保するため教員免許の更新制度の導入や民間人の積極 登用。 ・学校ごとに管理運営や生徒指導の状況を評価する「学校評価制度」 の導入。 ・「家庭や地域、国を愛する教育」を目指す。「公」意識の育成。学校 間の競争を促す「教育バウチャー」(利用権)制度の導入を目指す。

▼麻生:教育基本法改正を次期臨時国会で断固実現させる。 教育勅語など日本は昔から公徳心も涵養してきた。勤勉、向学心、向 上心に加えてモラルがあったからこの国は治安もいい。 ・戦後60年間、しつけや基礎教育の部分で駄目になった。 ・義務教育の低年齢化。

▼谷垣:学校外部での教育に伴う負担抑制のため、公教育の質を高め る。

―――――――――――――――――――――――――――――――― ■□ 教育基本法「改正」問題と日本社会の未来 (広田照幸さん)

4月12日、「教育基本法改悪反対!教育基本法調査会設置を求める緊 急集会・議員要請行動」での広田照幸さんの講演「教育基本法『改正』 問題と日本社会の未来」の要約を掲載します。 広田照幸さん:東京大学教育学部、著書:『《愛国心》のゆくえ―教 育基本法改正等問題』(世織書房)『教育不信と教育依存の時代』(紀 伊国屋書店)etc.

◇◆教育基本法「改正」問題と日本社会の未来≫◆◇ 広田照幸さん

私は、教育社会学という分野で現状分析を実証的にやっています。 どうあるべきではなく、今何が起きているのかを研究する分野です。

≪歴史の動向―東アジア共同体へ≫

90年代の終わりから、ASEANを中心にして、東アジア共同体の動き が進んできています。グローバル経済の圧力に、1国単位では対応で きない、もう少し大きな単位で受け止めないとという時代がやってき ているのです。政治ではなく経済が動かしているのです。 FTA(自由貿易協定)で、日本とどこかの国が1対1で経済協定を結 ぶということが、今どんどん進んでいます。ASEANがお互いの壁を低く してきています。30年後の東アジアは大きく変わります。

小泉首相が東アジア共同体について、初めて言及したのが2002年1 月、シンガポールで、です。2003年12月、東京で、日本とアセアンの 首脳会議があり、東京宣言を出しています。そこでは、東アジア共同 体の構築に向けた協力推進を確認しているのです。

民主党も2005年4月に外交政策で、東アジア共同体を出しました。 その中で、2015年には、東アジア共同体が世界の成長センターとなり、 多くの国で民主化が進展し、政治的安定性も高まっている、と予想し ています。

経団連は、2003年1月に、東アジア自由経済圏の実現というビジョ ンを出しています。経済同友会は、2004年10月に、東アジア経済共同 体の設立を検討し、行動することを提言するとしています。 自民党も民主党も、経済界も、これはもう止まらない流れだ、東ア ジアの共同体の動きから取り残されないようについていかなければい けない、ということを考えるようになってきています。

≪教育基本法「改正」の起源は80年代≫

ところが、教育基本法「改正」の動きが出てきたのは、こうした動 きの前なのです。 国民共同体でグローバル経済に勝ち抜こうというのは、臨時教育審 議会のあたり、84年から87年くらいに出てきた国家像です。グローバ ル化、リージョナリズムが進む前の時代の国家像が出発点です。

95年7月の第15期中教審答申「21世紀を展望した我が国の教育の あり方について」は、まさに今、教育基本法の「改正」案が前提にし ているような国民共同体的なモデルを21世紀の国家像として現してい ます。

その後2000年12月に教育改革国民会議で、そういう国の形を基に して教育基本法を変えろという提言をし、2003年3月に中教審の答申 が出ました。

80年代半ばに起源のある国家像をベースにしてつくられた教育基本 法「改正」案で変えようとしていますが、そのときには想定していな かったような方向へ東アジアが動き始めているということです。 そうすると何が起きるかというと、「改正」案は、できた時には時代 遅れで、そういう国の形でやっていくと、いずれは孤立主義になるか 東アジアの変わり者という立場になります。

≪「改正」の方向は教育の活力を奪う−新しい時代に対応できない≫

多くの人たちは、組織というものは、びしっとコントロールされて いる状態が効率的だと思うのでしょうが、長期的に教育の可能性を考 えると、びしっと一元的にコントロールされていると、新しい時代に 対応できないのです。

多様な考え方があって、多様な価値観がある中で、今までにない画 期的な考え方が生まれます。ある時代の支配的な考え方は、時代遅れ になって、その前の時代には少数派だった考え方がいつの間にか多数 派になる、それが社会です。

そうすると、あることを誰もが一元的に学んで、それを信じている 社会というのは決してよいものではない。教育というのは、いろんな 価値に開かれた子どもたち、多様な市民をつくる必要があるのです。

≪多様な価値観を育てる多様な教職員≫

多様な考え方を育てていける教育が必要だとすると、多様な考え方 を育てられる画一的な教員というのは、理屈に合わないのです。教育 の自由はどこまで認められるか、という問題はありますが、少なくと も個人としては多様な個人が先生になる必要があります。

ところが、多様な教員、多様な教育の可能性を、今の「改正」の方 向は奪ってしまうのです。 先生の中にもいろんなタイプがあります。公共的な関心が高く、現 実の問題にまじめに考えている先生、一方で公共的な関心が低い先生 がいます。公共的関心が高い先生でもいろんなタイプがいます。ジェ ンダーの問題に関心のある先生、環境問題に関心のある先生など、総 合デパートではなくて、専門的な分野に関心のある先生がいます。中 には公共的関心が高くて現状肯定するという先生もいます。

日の丸・君が代の強制のように、教育現場にある価値を強制してい くと、公共的関心が高い先生の、しかも現状肯定型でない人たちが集 中的につらい目に遭うということです。処分されて、私生活主義に逃 げ込むかもしれません。あるいはやめてしまうかもしれません。新卒 で社会のことを考えている人たちは、先生にならないこともあります。 すると、多様なタイプで公共的なことを考えている先生が段々教育 現場からいなくなって、公共的関心を持っているのは現状に大賛成な 現状肯定型の人たちと、あとは社会の問題などは何も考えないという 教員になってしまいます。

そうなると、これからの流動的な社会、多様な価値観を持った人た ちが難しい判断をしなければならない時代で、子どもたちが生きてい ける教育をするためには、非常にまずい状態が起きるのではないか、 ということです。 師範タイプだけでは、新しい時代に適応できる教育はできないので す。ちょっと変わった先生がいろいろいて、教育の現場が成り立って いるというのが、教育の可能性を長期的に保証するシステムだと思い ます。

≪国民共同体的な国家と多次元化したボーダのせめぎ合いの時代≫

これからは国を中心とした同心円的な社会ではなくなって、ジグザ グの入れ子型の社会になると言う社会学者もいます。グローバル化の 中で、ある権限は地方へどんどん降りていき、一方、国のある部分は、 トランスナショナルなレベルに上がっていくというのです。

要するに環境政策を考えるにも1国でなく、東アジア全体で考えな いとどうにもならないということが起きてきています。通貨の政策も 同じです。いろんな国がまとまって枠組みをつくらなければ危機に対 応できなくなっています。 すると国民共同体的な同心円的な、国というところが一番分厚い壁 になるような、同心円的な社会像と、ジグザグの入れ子型の社会像と のせめぎあいがずっと続いてくことになるだろうと思います。EUで 今起きているのはそういうことですね。

教育も、今までは国民をつくる教育をやっていればよかったのです が、もっとローカルな人をつくる部分もあるし、それからローカルで はない、もっと国を超えた枠組みでものを考えなければいけない部分 も出てきます。要するに、ボーダー、ボーダレスというよりは、ボー ダーの多次元化です。その中で生きる個人を教育がつくりだすという ことが求められているのです。

最近、国際結婚の率がすごく上がって、1970年には全体の0.54%だ ったのですが、2002年には4.7%と、20組に1組は国際結婚の時代です。

≪国家にコントロールされるのではなく、国会をコントロールする力 量を≫

国家と教育の関係をどう考えるかということも重要です。国家の二 重性について考える必要があります。たとえば国家が個人の自由を干 渉したり、コントロールしようとする部分では、国家を警戒しなけれ ばならない。

しかし、一方では、グローバル経済の圧力で市場原理に任せていた ら、無秩序になりますから、それは国家をきちんと動かして、機会均 等なり、弱者への保証なりをさせていかなければいけない。

いろんな問題に関して国家との関係をどのようにつくっていくのか、 ということが今まで以上に必要になってきます。 自分たちのビジョンを持って、要求していく、国家をうまく使いこ なすようなことが必要になってくるのです。

≪「国民」だけでは語れない、市民的公共性を創り出す教育を≫

教育基本法が個人主義をはびこらせた、と言う人がいますが、そう ではなく戦後の、市場的な資本主義の展開が、個々独立の主体をつく った、というのが本当のところです。要するに経済、経済変動が個人 をつくりあげたのです。

その中で、ばらばらになり、不安を感じるような個人を、秩序よく つなぎとめるために、共同体的なものを復活しようということがでて きているのです。 国家がばらばらな個人を組み込んで、共同体の和の非常に大きな部 分に位置づこうとして出てきたのが、今の愛国心をめぐる状況だと思 います。だから、単純に戦前型の社会に復帰するというよりは、戦後 の社会変動を踏まえた上で、いわば国民共同体的な枠組みを新しく立 ち上げよう、というのが今の動きです。

「改正」案というのは、国の内と外とはっきりと分けて、愛国心の セメントで中を固めてクリーンな空間をつくろうとしています。その 時のキーワードは日本人です。 そこには、国際的に活躍する日本人は出てきますが、日本で暮らし て、日本で教育を受ける外国生まれの子どもたちのことは考えていま せん。

戦後ずっと、我々は国民ということで話が片付いていた時代が長く 続きました。ところが、国民という枠では語れない時代か来ています。 もっと多様な個人、異質な個人といったものを抱え込んだ社会を前提 としなければいけない時が来ているのです。

≪話しても絶対分からない、けれどうまくやっていく≫

教育の中に自治活動というのがあります。自治の基本に、同質的な 共同性を考えていると、どうしても共同体的な秩序に返ってきます。 自治の根本は、異質な人間が一緒にやっていくということです。議 論をしても一致点がない、そういうときにいかにして物事をうまくや っていくのか、ということが必要になってきます。グローバル化、価 値の多元化といっても、最後は「話せばわかるんだ」といったら、そ れは根本的な多元性が理解されていないということです。根本的な価 値の多元性というのは、話しても絶対に了解できないということです。 それでも秩序が破綻せずにやっていけるようなルールをちゃんと身に 着けないといけないのです。

日本人はその辺が決定的に弱いですね。自分とは異なる人間とどう 付き合うのか、といったルールは学校生活の中では教わらない。むし ろ、自分とは異なる人間でも共通性で共同体をつくってしまおうとし てきました。そうではなくて、本当に了解不可能な人たちとの、コミ ュニケーションスキルとかコミュニケーションルールといったものが きちんと身につけば、結構ばらばらな市民社会がそれなりにハッピー な形でできるかもしれません。

教科書的には、異質な他者に寛容な社会になりましょう、と簡単に 言いますが、異質な他者に寛容というのは理解できない人とうまく付 き合っていく社会ということです。それを長期的には教育が目指して いかなければいけない。その時できる社会は、国民共同体的な、ある 種の価値を共有することで秩序を保つ社会ではなく、別べつな価値を 持っているけれども、あるルールが共有されているから秩序が成り立 つ社会です。それが市民社会です。

≪教育基本法のめざす、社会の形成者を創る≫

教育基本法の「教育の目的」には、人格の完成と社会の形成者とい う二面があります。誰もが同じじゃなく、みんなが違う形成者になっ て、それでも社会がやっていける、それだけの力量を持った個人を、 教育を通してつくっていければ、と思います。市民的公共性をつくり だす教育です。

それは現行法の理念にはあるけれど、まだ実現していないものです。 それをつくっていく中で、国民、国家を越える枠組みで、これからの 多元的な社会に対応できるような教育がつくっていけたら、というの が教育に期待するところです。そういう意味で、教育基本法を是非生 かしていけるような社会をつくっていきましょう。 (文責:事務局)

――――――――――――――――――――――――――――――――
□■ 「教育問題で、もっと社会的対話を」
ユネスコ アジア太平洋地域 教員の地位に関するセミナーにて

日教組は、8月1〜3日、タイのバンコクで開催された「ユネスコ アジア太平洋地域 教員の地位に関するセミナー」で、「教育に関する 社会的対話について」の報告をしました。教育基本法「改正」問題を 象徴的な出来事としてとりあげ、教育に関して社会的対話が不足して いることを指摘しました。

【ユネスコ アジア太平洋地域 教員の地位に関するセミナーについ て】 ◆参加者:ユネスコ本部/ユネスコ アジア太平洋事務局/ILO本部/ILO アジア太平洋事務局/各国政府教育担当者(カンボジア、ラオス、カザ フスタン、マレーシア、モンゴル、ネパール、パキスタン、タイ)/各 国研究者(香港、中国、日本:広島大 田畑教授、マレーシア)/教職 員の労働組合(香港、タイ、マレーシア、日本)

◆目的:1966年採択のILO・ユネスコ「教員の地位に関する勧告」、1997 年採択のユネスコ「高等教育教員の地位に関する勧告」の実施状況を 調査するため、「教員の地位に関する勧告の適用にかかわるILO・ユネ スコ合同専門家委員会(CEART)」が3年に1度開催される。その委員会 に向けて、アジア太平洋地域での2勧告の実施状況について、さまざ まな関係者から意見を集約し、ユネスコ本部に報告するため。

◆参加者に求められた報告のポイント:?教員の採用、雇用、経歴、 ?教員の地位と労働条件、?教員教育、?教育に関する社会的対話、 ?教職におけるジェンダー問題の調査と理解、?革新的なとりくみ― ―について。

◆主な意見:途上国からの参加が多く、教育に十分な予算が取れない、 地方では十分な質の教員を確保できない。教員養成の高等教育機関を 整え、質の高い教員を確保する努力をしている、など。

◆日教組に求められた報告:「教育に関する社会的対話について」。

◆日教組の報告の主なポイント(教育基本法に関わる部分のみ) 教育の社会的対話に関する象徴的な出来事として、教育基本法「改正」 問題を取り上げた。 ・「改正」の理由が十分明らかにされていない。 ・与党の一部議員のみの会議で「改正」法案が作成された。 ・「もっと議論すべき」という各種世論調査やアンケート結果にも関わ らず、国会に上程され、早急に成立させるために、集中審議を行った。 主に以上の問題をとりあげ、教育に関して、政府、教育関係者、子ど も、保護者間での対話が不足していると指摘した。

【教員の地位に関する2勧告について】 ◆勧告の意図 教育を受ける権利が基本的人権の一つであり、諸国民間の平和、相 互の尊重と理解の精神を青少年の間に普及することに関するさまざま な国連宣言(世界人権宣言第26条、児童の権利宣言第5原則、第7原 則、第10原則など)を達成するために、すべての者に適正な教育を与 えることが国家の責任である。教育の進歩には教員の役割が大きいこ と、社会の発展に貢献する教員の重要性を認識し、教員にこの役割に ふさわしい地位の享受を保障すること。

◆教員団体に関する勧告の規定 「9 教員団体は、教育の進歩に大いに寄与 しうるものであり、し たがって教育政策 の決定に関与すべき勢力として認められ なければ ならない。」

10月開催のCEARTには、日教組から直接報告を提出します。

―――――――――――――――――――――――――――――――― ■□ 2006年 母と女性教職員の会 全国集会 決議

「2006年 母と女性教職員の会全国集会」が、8月1、2日、東京の 日比谷公会堂において「子どもたちに平和な未来を−つくろう!一人 ひとりが大切にされる社会−」をテーマに開催されました。

全体会には1,200人が参加し、日本スクールソーシャルワーク協会 会長の山下英三郎さんから「子どもの真のパートナーをめざして」と 題して講演がありました。大人の価値観にとらわれることで子どもを 苦しめていることに気づき、子どもの人権を尊重するパートナーシッ プの関係を築いていくことの重要性について語られました。

集会では、先の国会で教育基本法の「改正」案が継続審議になった ことを受け、「教育基本法改悪に反対し、一人ひとりが大切にされる社 会をめざす決議」が採択されました。 2日目は15分科会に分かれ、 子どもをとりまく状況の確認、それぞれの地域の教育実践や手をつな ぐ運動などの紹介がされました。

≪教育基本法の改悪に反対し、一人ひとりが大切にされる社会をめざ す決議≫

今、「一人ひとりが大切にされる社会」になっているでしょうか。 5年におよぶ小泉政権は、改革の名の下に弱者を切り捨て、福祉・ 社会保障の縮小などを強行にすすめ、国民の自己責任で片づけようと しています。その結果、経済格差、地域間格差がすすみ、子どもたち の教育環境にまで及んでいます。子どもたちの安全・安心、「教育への 権利(子どもの権利条約第28条)」が保障されず、一人ひとりが大切 にされる社会からはほど遠いものになっています。

しかし、教育基本法を変えようとする側は、社会や子どもたちをめ ぐる問題の解決には、「教育基本法を変えればよくなる」と強調してい ます。 本当に、教育基本法が日本の教育に合わなくなってしまったのでし ょうか。 教育基本法の理念にそった教育や施策がおこなわれたのかについて は、検証されないままです。世論調査では、「時間をかけて議論すべき」 と慎重審議を求める声が7割を占めています。しかし、先の国会では、 国民的論議も不十分なまま成立を急ぐ姿勢が見られました。

「改正」法案は、「国民のための教育」から「国家のための教育」へ と公教育のあり方を根本から変えようとしています。また、「愛国心」 など内心にかかわることを教育の目標に掲げ、おしすすめようとして います。その責任は、学校教育だけでなく家庭や地域へも課せられる ことになります。 現行の教育基本法は、「日本国憲法」に基づいて教育の基本を定めて います。それは「個人の尊厳」を重んじて、「真理と平和を希求する人 間」「平和的な国家および社会の形成者」を育てることをめざしていま す。 今、すべての子どもたちが大切にされ、多様性を尊重し合う教育こ そが求められているのです。ひとりでも多くの人に現行の教育基本法 の理念を広め、改悪反対の議論を巻き起こしていきましょう。

2006年8月1日
母と女性教職員の会全国集会

****************************************

発行 日本教職員組合 教文局
〒101-0003
東京都千代田区一ツ橋2-6-2
日本教育会館6F
TEL 03-3265-2174 FAX 03-3230-0172

日教組ホームページ
http://www.jtu-net.or.jp/

メールマガジンバックナンバー
http://www.jtu-net.or.jp/ncer/kihonho/

日教組「教育基本法」メールマガジン
・配信停止のご連絡
・新規購読(購読料無料)のご希望
・ご意見、ご質問
その他、各種お問い合わせは下記迄。

mailto:kihonho@jtu-net.or.jp

***************************************


Created by staff01 and Staff. Last modified on 2006-09-10 16:31:41 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について