本文の先頭へ
JR事故再発防止の意見書を採択
Home 検索

嶋やん・三鷹市/東京22区です。
 本日(22日)に開かれた三鷹市議会最終日に下記の意見書が賛成多数で採択され ました。ご活用してください。

JR各線の安全点検と事故再発防止を求める意見書(案)

  提案・嶋崎英治

去る4月25日、JR西日本福知山線尼崎駅付近で発生した列車横転事故は、107人の乗客・乗員のとうとい生命を奪い、重軽傷者も500人以上に及ぶという日本の鉄道史上最悪の大惨事となった。二度とこのような惨事を起こさせないために、安全対策の抜本的な強化、見直しが求められていることは言うまでもない。JR東日本においても、レール破断が頻発するなど、「安全の危機」は既に差し迫った問題として顕在化している。「国鉄の民営・分割」化以降実施された国土交通省令の大幅な規制緩和の見直しが求められているとマスメディアも指摘し始め、大きな社会問題になっている。

 「尼崎事故」の直接の原因としては、運転士が、1分半ほどのおくれを取り戻そうとして、危険なスピードオーバーをしてまで「定時運転」したためと見られているが、そうするように運転士に圧力を加える労務管理(「日勤教育」)があることと、競合する私鉄に勝つための超過密ダイヤが組まれていることが、原因であるとの見方が強まっている。民営化後の効率優先・安全後回しの企業体質など、経営システム、構造上の諸問題こそ改善されなければならない。JR東日本でも連続事故(中央線切りかえ工事ミス:2003年9月/京浜東北線ショベル放置事故/ホームからの乗客転落事故など)を起こし、首都圏の足が大きく乱されており、JR西日本だけにとどまる問題ではない。

 被害者及び家族を奪われた遺族はもとより、「ノーモア尼崎」を求める国民の声は高まっている。

よって、本市議会は、国会及び政府に対し、下記のことについて抜本的改革及び対策を立てることを強く求めるものである。

1 事故原因究明の徹底的調査を国会及び政府は行い、全面的解明に努め、事故調 査委員会の調査結果を公表し、重大事故の再発防止策を立てること。

2 今回の事故による犠牲者とその遺族、被害者及び沿線住民に対して、JR西日本 が事故原因の説明責任を果たすとともに、補償、情報開示、再発防止措置の実施  など誠意ある対応をするよう指導すること。

3 危険箇所の総点検、車両の総点検を行い、過密ダイヤを改め安全輸送に徹し、ホ  ームに安全要員を配置するなど利用者の安全確保がなされるようJR各社を指導す   ること。

4 営利至上主義に基づく過酷な労働実態を改め、事故原因の要因と見られている「 日勤教育」に代表される非人間的な労務政策を改めるようJR各社に働きかけること 。

5 「尼崎事故」を契機に、政府においては、鉄道輸送の「安全綱領」見直し、人命尊  重の輸送体制を確立すること。

上記、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。

2005年6月22日 三鷹市議会


Created byStaff. Created on 2005-06-22 21:56:39 / Last modified on 2006-05-16 17:18:20 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について