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名古屋コラム

郵政首切り20年・名古屋哲一の月刊エッセイ

 わかりやすい裁判が結審した−判決は3月27日       

 首切りから23年、4・28処分の取り消しを求める裁判の結審が、1月23日にあった。東京地裁での判決は3月27日、やっと第一審の結論がでる。不当判定が1986年にだされた人事院公平審査を経ての裁判闘争、それにしても23年というのは、どう考えても非常識だ。

 結審直前に、被告の郵政当局側とボクら4・28免職者7人の原告側(首切り当初は55人)の双方が、最終陳述書を提出した。被告側はA4版506ページで原告側はA4版309ページ。ページ数で負けたのかというとそうではなく、被告側の半分近くは証拠書類であり、残りの大半は各局各免職者が毎日毎日どんな「怠業行為」をしていたか等の「現認」記録を綴った文書で、人事院審査での文書の丸写し。実際の論述は64ページにすぎない。ページ数で圧倒的に空前絶後的に勝ったのだ。安〜い弁護料で支援してくれているボクらの弁護士さん6人の方が、圧倒的に空前絶後的に熱心で言論豊かなのだった。

 しかし問題はページ数ではない。内容こそが問われる。そしてこの内容においても、原告側が圧倒的に空前絶後的に勝ったのだった。何せ被告側は、裁判の論点になったことにまともに触れることをせず、触れても言い逃れに撤し、しかもこの言い逃れが上出来とはとても言えないものだった(「笑って」しまうような言い逃れもあるので、近く紹介したいと思う)。

 結審では、双方が最終口頭陳述を1時間づつすることになっていたが、原告側の陳述を聞き終わっての被告側陳述では、「特に何もアリマセン」と10秒もかからなかった。「おいおいそれは拍子抜けというものだろう。高い弁護士料金(=郵政の資金=国民の財産)をもらっているんだろうに!」と喉まで出かかったが、お上品なボクとしてはこれをグッとこらえた。

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 出廷した原告5人がそれぞれ5〜10分の最終口頭陳述をし(「4・28から」1月26日号にも記載)、最後に大口昭彦弁護士が、1978年末から約2カ月に及ぶ全国での反マル生(差別・全逓労組つぶし)闘争の正当性と79年4・28処分の不当性を概括して突き付けた。徳差原告は「全逓本部の指導のもと全国皆同じように闘い、とりわけ大崎局では差の付けようがない同一対応だったのに狙い撃ちで免職処分にされた」。神矢原告は「大崎局での物ダメ等の具体的な数字でも明らかな通り、支部指導を不問にして一般参加者をクビにとの狙い撃ちや現認のデタラメは酷い」。斎藤原告は「被告はあの闘いを『闘争のための闘争』と言い、且つ、当時マスコミでも郵政省批判がされたのに一方的に全逓のみへ責任を押しつけた」。池田原告は「全逓本部のダマシによる90年提訴取下げや石井元全逓委員長証言への妨害。高祖派選挙違反で実行者の特定局長多数は訓告にすぎない」。

 そしてボクは次のように陳述した。「16年間も裁判が続いたが、こんなに判りやすい裁判はなく、裁判開始前から結論は誰の目にもはっきりしていた。論点は多くあっても、根本はマル生の一言だ。反マル生越年闘争へ至る前の約20年、省=国による不当労働行為=法律違反が延々と続き、郵政大臣が直接に第二組合を育成した等々、諸文書で全部明らかになっている。これに抗議されたなら、普通は謝るのだが、更に居直って弾圧するというのは暴力団のやることで、暴力団以外では郵政省が行なった。被告はこのマル生に触れることができないため、色々な言い逃れを裁判でしたが、それには無理がありボクら原告側は反論して逆に言い逃れの矛盾を明らかにしてしまった。処分の不公平性、政治的な免職者選定、指導行為の不問、現認のメチャクチャ、これらどれか一つでさえ処分取り消し判決となるのに十分だ。モラルハザードがお役所等も含めこの世に横行しているが、司法もそうなのか、判決において問われる」。

2002年1月27日 名古屋哲一(4・28免職者)

郵政九州労組・郵政近畿労組大阪北「機関紙1月末号」掲載

*タイトルはレイバーネット編集部


Created byStaff. Created on 2005-09-04 20:41:18 / Last modified on 2005-09-29 06:44:54 Copyright: Default

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