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名古屋哲一のコラム

 

郵政首切り20年・名古屋哲一の月刊エッセイ

 ハッピーな生活 −中国地方旅日記

 一人の中年男が、中国山脈から瀬戸内、そして山陰へと、一週間の旅をした。大きなバッグから取出した物を配って、且つ言いたい放題を言って歩くだけで、毎晩、飲めや歌えやというよりも、飲めや飲めやのご接待、おまけに多額のお金まで一言も要求しないのに各地で渡され、自動車での送り迎えもしょっちゅうで、宿泊の個人宅家族へは夜中訪問など迷惑のかけっぱなし。このせち辛い世の中で、こんなハッピーな生活をしている者も、なかにはいるのだ。

 このハッピーをもたらすバッグから取出した物とは、一体何だろうか? 1つは「4・28から4月号」。2つは、ボクの投稿文「複雑矛盾にあえぐ国労本部・激烈矛盾の自覚がない全逓本部」が載っている「郵政九州労組機関紙」と、この裏に印刷された「23年目へ突入する郵政4・28反処分闘争(3点の総括視点)」という「4・28ネット総会議案」に酷似した一文。この2つの魔法の品さえ持っていれば、誰でもハッピーになれるのだ。

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 毎年春の「4・28中国地方連鎖集会」、郵政全協中国地方事務局が受け入れ準備をしてくれた。手違いで連絡が遅くなったにもかかわらず皆苦労して集まってくれた。池田実さんとの一年交代で今年はボクが95年からの4回目。「お友達」になってしまった人が多く、1回目のあの緊張感と初々しさとはどこへやら、こんなにリラックスしてよかったのだろうか。「4・28闘争の現状と総括」の報告で郵政官僚と全逓本部の悪口を言いたい放題、その他、今回多く話題に上ったのは、「2003年郵政公社化の公共労働破壊と全逓解散を迎える中での組織選択」や「非正規労働者の闘い」や「国鉄闘争」等。

 4月16日(月)岡山県北 高梁市内で夕方24人が参加の交流会。岡山県最左派の全逓備中北支部は昨年最右派の支部と統合され備中西支部となり、変節しだした組合役員もいるという。エリアは、北は島根と鳥取との県境から南は瀬戸内海の島々まで、山・都市・海をカバーすることになった。支部機能を解体させたい狙いは解るが、これはちょっとやりすぎだ。2年前から、拠点の高梁局を狙い撃ちの強制配転が、中心活動家を避けつつ行なわれだした。

 4月17日(日)岡山県北 午前中、山間の小規模集配特定局で、パートさんも交えての和気あいあいとしたお茶飲み話などに参加させてもらいながら、一山越えた所の主婦がひょいとやってきては上がり込み雑談していく「不思議な」光景を見る。毎朝の朝刊を郵便屋さんが配達、番地も氏名も書かれていない「〇〇村・民生委員」という手紙もちゃんと配達するという。郵便屋さんはこうでなくっちゃ。7ケタ区分機には真似ができない。昼には、秋期葡萄物販「ニューピオーネ」栽培の農家を訪問、初めて見る葡萄の木のたくましさ、土づくりの汗水、農家の人の職人気質に敬服。

 ・・・・以下はスペースの関係で荒い報告になるけれどお許しを・・・・

 同日夕方、岡山県南 「囲む会」に10人が参加。全逓岡山中央の仲間を中心に、郵政倉敷労組の長年の親切をプレゼントし続けてくれている仲間、雇止め争議のゆうメイトさん(熊沢誠さんらの「職場の人権」集会で報告)、岡山一般NOA支部の日逓臨時期間社員(日逓正規社員へも人減らし合理化が押し寄せ一人5万円から10万円の月収減もなされるとの話)等。

 4月18日(水)岡山県南 午前中、岡山貯金局出身の「下市このみ市議」事務所へお邪魔。その後、児島局へ案内してもらう車中で「郵政岡山あたろう(当り前の労働運動)」再会準備の話など教えてもらう。郵政児島労組の3人とは勤務時間の関係で会えなかったが、青年労働者一人と昼食を供にした。

 同日夕方、広島県東部 郵産労と競合中という尾道局では全逓の支部行事と重なるなか、無理をして6人が参加してくれた。あの本部方針に抗しながらの現場全逓役員の苦労は、並大抵のものではない。

 4月19日(木)広島県広局 三原温泉サウナから瀬戸内海の島影を眺望した後、広局へ向う助手席で、全協中国の状況や民営化への対案戦略などの話を聞いた。広局の昼休み集会には13人が参加。先輩世代になる全逓組合員が、反マル生闘争時代の思い出を語りながら「本部は酷い」と怒ってくれる。

 同日夕方、広島県呉 郵政中国労組呉支部の事務所を経て、「伝送便くれニュース」呼び掛けの広島呉集会場へ。参集の15人を前に、「郵政内争議の紹介を」と言われて、分限免職撤回の勝利や人事交流=強制配転人事院闘争等々、たっぷり1時間もしゃべりすぎてしまった。

 4月20日(金)広島県・広島中央4・28共に闘う会 午前の集会。14人中、夜勤明けでお疲れの人が多数なのに、「物販状況、それに総行動や国鉄闘争のことも」と言われ、またまた1時間もしゃべりすぎてしまった。

 同日夕方、島根県浜田 日本海の海辺に建つ「凡人塾」に、全逓浜田・郵中労(益田)・地域の仲間5人が集いそのまま宿泊。「仏SUD独立労組」や「村の濃密な人間関係のしがらみ」など話は広がり、翌朝には海を前に、「浜にハングル語のボトルが打ち上げられる」「海上の大岩に松を植える計画」「海に浮かぶ泡が家へ吹き付けへばりつく」など刺激的な話をいっぱい聞けた。

 4月21日(土)広島県広島東・安芸府中 4・28を共に闘う会、支援する会の夕方集会。前日に郷里の海の美しさをたっぷり案内してくれた郵中労の仲間が運転する車は、再び中国山脈の「分水嶺」を越えて広島市内へ。翌日の郵中労レクで忙しいのにのに無理して参加してくれた12人へ、何とボクは、「郵便局の『お客さま』であるボクからの郵便局への苦情」をいっぱい言ってしまった。考えたならば、首を切られてから22年間、ずっとボクは『お客さま』という「強い立場」にあったのだった。集会参加の郵政労働者の「苦情処理」は、「官営と民営反対、真の公営を共に」だった。

 仲間の皆さん、大変お世話になりました。ありがとうございました。             

2001年5月 名古屋哲一(四・二八免職者)

郵政九州労組・郵政近畿労組大阪北「機関紙5月号」掲載

*タイトルはレイバーネット編集部


Created byStaff. Created on 2005-09-04 20:41:14 / Last modified on 2005-09-29 06:44:53 Copyright: Default

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