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名古屋哲一のコラム

 

郵政首切り20年・名古屋哲一の月刊コラム

 人間にはやってならないことがある

 23年目へ突入する郵政4・28反処分闘争・・・多くの教訓を携えて

こんな手抜きをしても良いのだろうか? 良いのだ。ボクは許す。誰も許してくれないかもしれないので、心優しいボクだけは許す。ボクはボクを許してしまう。締切を過ぎてもズ〜〜〜ット音沙汰なしというよりは、よっぽど良い。

 今月号のこの投稿文は、全労協新聞4月末号に郵政全労協が書いた記事と、どういうワケかほぼ同文になるだろう。しかもその記事のなかの4・28ネット記載の文は、4月27日の4・28ネット第10回総会議案の冒頭ページと、どういうワケかほぼ同文になるだろう。偶然とは恐ろしいものだ。

 下手をしたら、全労協新聞と、総会議案と、この投稿文の3つのうち2つが、4月16日から1週間の中国地方4・28連鎖集会の旅があったりもして、ズ〜〜〜ット音沙汰なしとなる所だった。それが、素晴らしい機転と言うか、必要は発明の母と言うか、1つの文が3回も活用されるハッピーエンドとなった。良いことだ。とてもとても良いことなのだ。

 手抜きに怒り心頭に達している読者の方は、「有名人の文とか、ひょっとして歴史的文献とかだって、こんなふうに手抜きで書かれていたのかもしれない」との隠されていた真実を悟ることができて得をした、それに比べて名古屋君は何て正直なんだろう、ぐらいに考えてお気を静め、ご一読下さい。すみません。


 4・28免職者の全逓本部による91年切捨てだけはどうしても許せないというのが、私たち郵政全労協結成の最大理由の一つとなっている。人間には、左だろうと右だろうと、とにかくやってはならない事があるからだ。私たちは4・28闘争を、そして同じ思いから、4党合意攻撃に抗して闘う国労闘争団を、支援してきたし、し続けるだろう。以下文は、4・28ネット(郵政4・28闘争を共に闘う全国ネットワーク)が自らの闘いに抱く想いを述べたものだが、私たちの想いとつながるものであり、また、郵政官僚や全逓本部には理解できない想いでもあるのだ。           

  *         *        *

 61人の首切りを含む8183人への郵政省(今年から総務省・郵政事業庁)による不当処分から22年、全逓本部による首切りから10年、現在7人の免職者が職場復帰を求めて裁判等を闘い続けています。私たち4・28ネットは、結成以来、免職者全員の統一と支援を目指して活動を続け、10年目へと歩を進めます。

 「17年に及ぶ差別・合理化を許さない」と全国の郵便局で越年して闘った反マル生闘争、この闘いの火は今も4・28闘争として活き続けています。命令と服従・営業尻叩き・強制配転・過労死と自死など新マル生攻撃が強まるなか、全国の現場での創意工夫した闘いと連携しながら4・28闘争は進んでいきます。

 4・28処分は反マル生越年闘争への報復処分として東京に集中し、且つ、闘争指導に従った現場の若い一般組合員を狙い撃ちにした苛酷なものでした。これはまた、全逓=官公労つぶしと労戦再編(→政治再編)を目論んだ政治的処分でもありました。国鉄闘争への攻撃と同じ「国家による不当労働行為」です。

 「権利の全逓」を投げ捨てた全逓本部は、労資アベックで進むのに邪魔になったからと免職者を組合から放り出しました。しかも「提訴取り下げ・郵政省の再採用受験」など、脅しと嘘とダマシを使って、且つ恥じることをしませんでした。こうして、当たり前の新しい労働運動創りも、4・28闘争の一つの課題となりました。そして私たちは、98年末最高裁決定により組合員資格継続問題で大勝利を得ることができました。が、その後も全逓本部は免職者への敵対を続けています。

 国家が本気になっての弾圧である4・28処分、その後の敗走の結果としての2002年予定の第2組合と合併で全逓解体という経過を見るとき、一人一人の自立に基礎付けられていなかった従来の「全逓一家主義」的団結の質が問われています。千葉と秋田での分限免職裁判の勝利や様々な人事院闘争など、これらは皆自立しての現場の仲間によるものです。また、もっぱら本工と企業内に眼を向けていた団結の在り方も問われています。この間の、パートさんや連戦連勝中の日逓下請け労働者の闘いには目を見張るものがあります。そして、郵政民営化の流れが、新自由主義と行革リストラ・郵政官僚の腐敗と天下り・郵便不着誤配と郵貯簡保の儲け主義などと一体になっているのを見るとき、私たちの労働の中身と社会的有用労働・「私たちの郵政事業論」と対案戦略・公共労働運動の役割とその横へのつながり等も、問われているでしょう。

 これらの課題に挑戦しながら、私たち4・28ネットは、裁判闘争と東京総行動・けんり総行動を運動の両軸に活動を進めてきました。また物販活動において、反処分の輪の拡大と、免職者の自活態勢・長期闘争態勢の確立を目指しています。幸いにも、敵の全国性に対して郵政現場仲間の全国性があり、全労協等々身に余る地域的・社会的支援を受けながら、全逓本部が見捨てても4・28闘争は継続・定着・前進できることを示してこれました。しかしまだまだ不十分な点が沢山あり、今後、飛躍的な強化が求められてもいます。そして原職復帰とマル生無き職場を実現させたいと切望しています。             

2001年4月 名古屋哲一(四・二八免職者)

郵政九州労組・郵政近畿労組大阪北「機関紙4月号」掲載


Created byStaff. Created on 2005-09-04 20:41:14 / Last modified on 2005-09-29 06:44:53 Copyright: Default

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