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Document 200610
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郵政首切り25年・名古屋哲一の月刊エッセイ

  メタボリックさんに朗報

 何年も前から、バッチシのプランニングをボクは宿し続けてきた。夢であり抱負でもあるが、夢や抱負という以上に極めて具体化された計画であった。

 毎月末の締め切り投稿文、これを月初めに書いてしまって、その後一ヶ月間を、やりたい、やろう、やらなければ、と思いつつで出来ないきた山のような事々にどっぷり浸るという、自由で心安らぐ生活への脱出計画だった。これはもう、原稿最優先で、書き終わるまで他のことは何もしないという、素晴らしく緻密に練られた計画だった。

何年も前からのこの計画は、ナンと、一度も実現されたことがない。月末の締め切り間際というか締め切り前後というか、ようやっと書き上げられて、投稿先の編集担当の人に迷惑おかけしますの繰り返しが続いている。人類の大多数は、締め切り日間近にならないと筆を手にしないDNAの影響下にあるのではないかとか、作家の井上ひさしだって遅筆で周りに迷惑おかけしますをやっているじゃないかとかを、普段はDNA信仰に反発し、且つ井上さんとはナンの関係もないボクは、思うのだった。

 とはいえ、計画の半分は実践できている。「書き終わるまで他のことは何もしない」という部分はバッチシ実践されているのだった。

*       *        *

「何もしない」って言うのはどのくらい何もしないかと言うと、「何もしない」と言うくらいだから「何も」なのであり0%なのであった。

 吉田拓郎の歌の中に「ボクの趣味はスーパーでのお買い物」みたいな共感するフレーズがあったけれども、以前ダイエットしていた時にはスーパーまでの数百メートルをジョギングするという、涙ぐましい努力をボクはしていたのだった。再びお腹がもっこりしてきた今、ジョギングはしていない。原稿執筆とは何も関係ないかもしれないのだけれど、していない。

 とりわけ昨年引っ越しして以来、未だ部屋の中央に片づかない段ボール箱6箱が鎮座していることをいいことに、以前は気が向くとやっていた室内ラジオ体操や腕立て伏せの類も一切やらなくなった。

 当然にも身体は「絶好調!」とは距離を置くようになり、毎年自治体でやっている無料の身体検診へも、「検診で変なトコが見つかるとメンドイので、好調になってからお伺いしよう」という理由で、この2〜3年行っていない。

*       *        *

でも「何もしない」とは言っても、テレビのスイッチくらいは押す(スイッチを押すので他のことは「何もしない」になってしまう)。数ヶ月前のこと、テレビをつけたとき偶然映ったのは「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」の話で、予備軍も含めると40才以上の男性の半数がこの生活習慣病にかかっているとのことだった。人類の大多数とまではいかないが、こんなに多くの仲間がいるのは心強い。

 そして「杜仲茶」。ちゃんと見てはいなかったのだが、この番組では、2週間だか2ヶ月間だか、「杜仲茶」を飲み続けさえすればお腹のもっこりが消えてしまうとの、激烈に嬉しいレポートがされたのだった。アァ、もっとちゃんと見ておけばよかった!

 オォ「杜仲茶」!。この番組のせいなのだろう、大きな薬屋さんへ行っても売り切ればかり、やっと1ヶ月ほど経って買うことが出来たのだ。「何もしない」ボクでも、「何もしない」人のためにある「杜仲茶」を入手するためには「何もしない」わけではなかったのだった。

 「杜仲茶」を飲み始めてから1ヶ月以上、「杜仲茶」を飲んでいるから安心安心と油っこいものばかり食べていたからなのか、お腹もっこりが消えない。やはり「杜仲茶」を飲んで見ようなんて思う人の大多数は、最低限油っこいものはほどほどにくらいの、ケナゲナ心がけを持つ人なのだろうし、そういった人を対象にテレビ番組は作られていたのだと思う。

 というわけで、「4・28ネット年末物販」のカタログに、「杜仲茶(2gx60袋・特価千円)」が新登場! ケナゲナ心がけを持つ皆様、是非とも買って下さい。

名古屋哲一(郵政4・28免職者)

「郵政ユニオン九州地本機関紙」及び「大阪・吹田千里支部機関紙」にも掲載

*タイトルはレイバーネット編集部


Created bystaff01. Created on 2006-10-26 16:45:47 / Last modified on 2006-10-26 16:46:22 Copyright: Default

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