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名古屋コラム

郵政首切り20年・名古屋哲一の月刊エッセイ

 もうチット「節度あるデタラメ」を

 国労北海道(550人)で分裂策動がなされ、脱退組合員約270人が第二組合の道鉄産労(1300人)と合流、10月26日に「JR北海道労組」を結成するという。政府・自民党・JR西日本資本などが新労組のバックにいるらしい。JR東日本資本の懐深く入り込む革マル派主導の北海道旅客鉄道労組(6800人)と対抗させようとして、バックにいる彼らが指令したのだろう。

 こうして「四党合意」で破産した国労右派勢力は、今後もボロボロ落ちていく。 しかしマア、自分自身「悲しいな」と思うのは、9月14日の国労全国大会まで本部書記長だった寺内寿夫という人物がこの分裂劇の首謀者だったと聞いても、全然驚かなくなっていることだ。この大会で、査問委員会副議長でもあった彼は、闘う闘争団員ら22名へ「国労の統一と団結に反する」と権利停止処分を強行したのだった。

 そして彼はまた、首を切られた1047人の内の一人、国労闘争団員でもあるのだ。だからといって、全然驚けないボクがいる。

 「まっとうな道に戻れ」などという大それた要求を彼にするつもりはない。しかしせめて「嘘デタラメにももうチット節度を」と、お願いできないものだろうか。「節度あるデタラメ」というのははなはだしい言語矛盾ではあるが、この際仕方ない。普通犯罪人は犯罪を隠そうとするものだが、彼は10月15日付「寺内本部前書記長から組合員の皆さんへ」という文書を出し、「私自身、国労が組織で責任を持って今回の行動をすべきと思い、本部書記長として努力してきた」等と書いている。

彼の身になってみれば、ここでこそ「酒田国労本部現委員長らなんかよりも私の方がもっともっと忠実な番犬なんですよ〜」とアピールしておく必要があったのでは? 彼らはもう既に、どこまでが「節度あるデタラメ」でどこからが「節度を越えたデタラメ」なのかの判断能力もなくなっているのでは? こういう判断能力が一番無くなっている人をトップに選んでいく革命的なシステムが、出来上がっているのでは?

だが、鉄建公団訴訟原告団等々、闘う仲間は胸を張りさわやかに歩を進める。

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 一昔前は「節度あるデタラメ」の「基準」がもうチット「厳し」かったような気がする。反政府党や労組のチェック機能の後退、新自由主義グローバリズム等々、時代は変わった。「公約破りは大したことではない」と公言してもリコールされない総理大臣。テレビで自分が語っているビデオを目の前で見せられても「記憶にない」を繰り返しその後何年も財務省大臣を務められた塩爺。子供たちへの影響が心配だ。

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 91年には全逓本部が、嘘とダマシで「提訴取り下げ、郵政省再受験」を4・28免職者へ指令し受験者全員が不合格、そして免職者全員を全逓から切り捨てという、当時は「画期的」な出来事があった。その年の全逓全国大会では、今年の国労大会とは違いさすがに全逓本部は責任をとって総辞職、しかししかし、この同じ大会で引責辞任した伊藤基隆本部書記長が委員長に立候補して見事に当選した。これ以前、4・28免職者でもある京極全逓西北地区書記長は、免職者が組合業務をしないで自らの4・28裁判の傍聴へ行ったからと賃金カットした。98年最高裁決定で組合員資格を認めさせたボクら4人が全逓本部と交渉中、中村本部執行委員らは91年当時の全逓新聞が「犠救特例金を支払った」と記載しているが支払っていないことを認めつつ、「当時は支払ったという認識だったのだから間違いではない。間違いではないから訂正も謝罪もしない」と言い続けた。このデタラメ、「全逓本部は大嘘つきだ」と現場の組合員に暴露しても、現場組合員はとうの昔にそんなことをご承知で冷めていたので、反応は小さかったのだった。

 青年期からのボクの活動は、「事実を皆へ暴露する・伝える」ことが中心だった。今やそれだけではなく、大衆的心理の在り方や行動への水路等々、さらに工夫された人々の心に届く活動が求められているのだろう。

                             名古屋哲一(4・28免職者)

郵政九州労組・郵政近畿労組吹田千里支部「機関紙10月末号」掲載

*タイトルはレイバーネット編集部


Created byStaff. Created on 2005-09-04 20:41:04 / Last modified on 2005-09-29 06:44:52 Copyright: Default

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