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●映画「100,000年後の安全」
崩れ去った原発の牋汰歓析鱈 10万年消えない放射能の恐怖

 原発事故が起きてからというもの、出口の見えない日々が続いている。地震国日本、第二第三の事故が起こるかもしれない。『毎日新聞』の山田孝男編集委員は「浜岡原発を止めよ」と記事で訴えた(4月18日付朝刊)。いまや原発の“安全神話”は完全に崩れ去ったようである。

 7年前に公開された山川元監督の映画「東京原発」でも浜岡原発が取り上げられ、地震で原発が壊れると東京はひとたまりもないと警鐘を鳴らしていた。役所広司扮する東京都知事が局長クラスの幹部を集めて「東京に原発を誘致する」と宣言、すったもんだする映画だった。日本の原発産業は利権のために設けられた国策プロジェクトゆえ、無害な新エネルギーの開発研究はおざなりにされている仕組みも映画では追及している。当時は爐海韻どし瓩伴け止められていたが、原発事故の後で改めて見ると原発のイロハがよくわかり、一つ一つのセリフまでが胸に迫る。再公開が望まれる作品だ。

 もう一本、今見るべき映画が緊急公開されている。マイケル・マドセン監督の「100、000年後の安全」がそれだ。フィンランドの地震のない島の地底500メートルに放射性廃棄物の最終処理場をつくる話。かつて武谷三男が「原発は(汚物をため込む)トイレのないマンション」と指摘したように、原発ごみは捨て場のない「死の灰」なのだ。世界では435基が稼働しており、25万トン余の廃棄物はいまだに処分されないまま貯蔵(放置)されている。福島の現場も例外ではない。

 映画は、カメラが坑道深く入っていくシーンで始まり、処分場を造る「オンカロ・プロジェクト」の専門家の話をまじえ、掘削現場や原発内部を映し出しながら、10万年の間消えないとされる放射能の危険性を訴えている。オンカロとはフィンランド語で「隠された場所」の意だ。ほとんど宣伝されていないが、小さい映画館は若い人でぎっしり満員だった。(木下昌明/「サンデー毎日」2011年5月22日号)

*「100,000年後の安全」は渋谷アップリンクほか全国順次公開中

なお原発問題についてわたしは『月刊東京』の6月号に「日本の戦後と原発−『ゴジラ』から『100,000年後の安全』へ」と題したものを書いています。関心のある方はFAX03-5976-2573へ。定価400円です。


Created bystaff01. Created on 2011-05-11 21:21:20 / Last modified on 2011-05-12 12:46:16 Copyright: Default

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