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現代車本社の象徴石を死守しろ

象徴石をめぐる労組、現代車、そして警察

パク・タソル記者/写真ジョンウン 2016.07.04 15:27

良才洞の現代車本社前、布で覆われた大きな碑石がある。 「HYUNDAI MOTOR GROUP」と太い文字で大きく刻まれている碑石だ。 測ったことはないが、幅4メートル、高さ2メートル以上だと思う。 その前には正装した男たちがいる。 「共に作る先進集会文化でグローバル競争力強化」と書かれたたすきをかけている。 彼らは今集会中だ。 瑞草警察署に集会申告を出して昼夜立っている。 スマートフォンでSNSもして、時には険悪な表情もして。 これらの男たち、巻いた帯の文句のように本当に先進集会文化のために集会をしていたのだろうか?

金属労組ユソン企業支会が良才洞現代車本社前で座り込みを始めてもう1か月経った。 現代車本社前の無期限座り込みは、ハン・ガンホ烈士の死に触発された。 これまで現代車が労組破壊に介入した証拠は検察からも出てきた。 現代車の労組破壊の責任を問うためのユソン企業支会の努力は至難だった。 忠清道にある2つの工場から現代車本社があるソウル市良才洞まできた。 用役は初日から記者会見を妨害した。 横断幕を蹴飛ばして、場所を守るために座っている人々を膝でトントンと叩いた。 先に集会申告を出したという理由をあげた。 警察は労組員2人を連行した。 残った座込者たちが現代車を象徴する碑石の前に焼香所を作り、烈士の遺影を守った。 焼香所は警察が取り囲んでいるため、出入が統制されていた。 そうしてちょうど3日を送った。

現代車は彼らを決して現代車の前に留めておかなかった。 警察は不法集会だとして組合員を連行した場所に24時間用役を待機させた。 その上、首から出入証をかけた職員まで動員して、正門といえる碑石の前に立った。 そこは要塞だった。 しっかり占領していれば勝利できるような要塞。 用役はその要塞を守る傭兵だった。 用役の集会妨害は同じ方法でうんざりするほど繰り返される。 警察署で待機して先に集会申告を出し、あらかじめ集会場所を先行獲得するのは基本だ。 暴力状況を誘発して警察の介入を誘導したりもする。 労組と用役の間で衝突が起きれば、警察は事前に衝突を予防するという名目で集会申告を返戻する。 労組が警察の判断を無視して計画した集会を続ければ、不法集会になる。 スピーカーを持って出てくる警備課長の「皆さんは今、不法集会をしています」で始まる言葉はおなじみだ。

最近、現代車は本社の象徴石と呼ばれるこの碑石に布をかけた。 すべての文字は布で隠れて見えず、巨大な石ころのシルエットだけがわかる。 おかげで報道機関の記者が用役と労組、警察の衝突を撮影して行っても、現代車の名前は見えなくなった。 とても大きく、どの角度から撮っても露出した現代車の名前だった。 烈士の実兄のクク・ソッコ組合員は、イメージ管理次元の対策だと見た。 「現代車の象徴だというが、彼らのロゴがマスコミに出るのを敬遠しているのでしょう」。 座込場を守っていたある組合員は 「あの碑石にタマゴでも投げられるかと思って防いでいるのかもしれない」と話した。 時々組合員たちが鄭夢九(チョン・モング)会長をまねたステッカーを付けたりもしたというので、 使用者側が碑石の前に集まることを防ぐ意図が目に見える。

碑石と碑石の前の空間がとても重要だと考えているので、ここで集会を開いた労組はそれほど多くない。 ユソン企業支会が碑石の前に焼香所を作ったのはたった3日だった。 それさえ今まで無かった。 ドンヒオート、現代車社内下請支会など下請社の集会は、間違いなく周辺に押し出された。 ユソン企業支会も近くの農協ハナロクラブの前にテントを張って集会を続けている。 労組が周辺に押し出されるまで、現代車の碑石の前は修羅場になったりした。 用役は労組を押し出すために、労組は場所を死守するためにもがいた。 警察の行動は一糸不乱だったが基準がなかった。 時々、組合員たちは悪い用役にやられる時があるが、警察に助けを要請しても無視された。 だから警察は資本とグルだと非難された。 憲法裁判所は「集会場所が直ちに集会の目的と効果に対して重要な意味を持つので、 誰でも『どの場所で』自分が計画した集会をするかを原則として自由に決定できてこそ、 初めて集会の自由が効果的に保障される」と判決している。 現代車の碑石の前であれ、どこであれ、集会場所は労働者の自由だ。 社内下請支会が本社前で集会を試みる時は、碑石の前の空間に立つことができないようにぎっしりクギを打ち込んだりもした。 上がることができないようにしようというのだ。 まさにその場所をよく利用するのは警察だ。 高い碑石に上がれば採証がよくできるからだ。

労組は「幽霊集会」を中断しろと声を高める。 単に会社の前の空間を先行獲得するための集会の真似で、他の集会を妨害する目的だということだ。 幽霊集会を容認する警察に対しても批判が出てくる。 労組が集会する時は不法だと言って何度も引き出した前歴がある。 警察はこのダブルスタンダードをどう説明するのだろうか。 瑞草警察署の関係者は「幽霊集会の基準は曖昧ではある」が、 「(用役らが)時々シュプレヒコールをあげたりもして、幽霊集会とばかりは言えない」と話した。 労組集会だけ不法と規定するダブルスタンダードに対しては、権限外の事項だとして答えなかった。

先進化のたすきをかけて集会をする彼らに近付いた。 集まっている用役から1メートルぐらい離れて、管理者のように見える男に集会の理由と目的を尋ねたが、答えないといった。 用役にも今、集会をしているのか、何時間するのかと尋ねた。 「私たちにそんなことを尋ねるな」という回答と共に鋭い目が突き刺さった。 「先進集会文化」を「共に作ろう」と言いながら、まさに市民の関心は不愉快なようだった。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2016-07-16 01:52:14 / Last modified on 2016-07-16 01:52:16 Copyright: Default

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