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20日ストライキ現場闘争に転換、We'll be back soon!!

[ヨンジョンのバカみたいな愛](113)韓国ガス公社非正規支部の直接雇用闘争の話(3)

ヨンジョン (ルポ作家) 2020.03.10 11:14

2月7日から大邱の韓国ガス公社本社で働く 韓国ガス公社非正規職労働者たち(公共運輸労働組合韓国ガス公社非正規支部)が20日間のストライキ闘争を行った。 3日間、蔡熙峯(チェ・ヒボン)社長との面談を要求して社長室の座り込みもした。

韓国ガス公社の非正規職労働者たちは2017年7月に政府が発表した 常時・持続業務従事者に対する「公共部門非正規職正規職転換ガイドライン」によって 全ての非正規職労働者の直接雇用を要求している。

これまで2年以上、韓国ガス公社の正規職転換をめぐる議論が進められた。 韓国ガス公社側は、子会社転換を主張して昨年の年末には全職種の直接雇用案を出した。 だが定年を60歳に短縮し、非正規職労働者がする仕事が「青年選好雇用」だとし、 公開採用をするといった。 端緒からの意見を狭める暇もなく、 韓国ガス公社側は最近また消防・派遣を除く全職種の子会社転換を主張した。 直接雇用の案は「個人の案」だったと言った。

韓国ガス公社非正規支部は大邱地域のコロナ19拡散の深刻性に共感し、 組合員の健康と安全のために20日で現場復帰を決定した。 韓国ガス公社はストライキ中の非正規職労働者の出入りを止め、 トイレでコロナ感染予防のために手も洗えないようにした。 韓国ガス公社は地域経営の安定のために200億ウォンの 「共生ファンド特別支援」と脆弱階層を対象とする 2億3千万ウォン相当のマスクと殺菌消毒剤を支援するといいながら、 まさに韓国ガス公社の中で一緒に働く非正規職労働者たちには マスク一枚、手指消毒剤一本支給しなかった。

韓国ガス公社の非正規職労働者たちの15日目のストライキ闘争の話を通じ、 彼らの人生と直接雇用闘争の過程を二回にわたり、読者と分けあいたい。 〈筆者〉

正規職採用ではなく正規職転換、それが公正

ホン支部長は、用役会社の非正規職の離職率が高いので、 採用する時も慎重を期するようになるといった。

「私は職員との融和が一番重要だと思います。 能力が高いよりも性格のほうが重要だ。 技術は学べば良い。 建物や装備、設備はどうせ誰でも新しく学ばなければならない。 技術がある人に学んで互いに交流するべきなのに、 それができなければ安全事故が発生します。」

ホン支部長は離職率が高く、粘り強く働く人を採用するのは容易ではないので、 これまで65歳未満に該当すれば年齢を考慮せず採用してきたのが現実といった。 最近では働いている労働者が組織融和のために自分より若い職員を取ってくれと要請を続けているが、 その要求を反映するのが容易ではないという。 就職難で青年の応募そのものが少ないわけではないが、 実際に働く気があったり働ける人は少なく、 何度も広告を出しても若い労働者を採用するのが難しい。 現在働いている少数の若い労働者たちはそうして入ってきたのであって、 青年選好雇用で入ってきたのではないということだ。 既に青年が忌避する非正規職雇用をある日突然正規職雇用にして、 公開競争採用するとし、 一人当り5千坪に近い警戒照明業務をして労災まで受けた労働者を追い出すのが公正かという質問だ。

「正規職転換をめぐって、政権が変わる時、 試験も受けずに運が良かったと誤解した人が多くいませんでしたか? 記事にそんなコメントがつけられたり、正規職転換を不公正かのように言って反対しているんです。 何か言えば『試験を受けて入ってこい」と正規職転換の趣旨と全く合わない話をしています。 正規職採用ではなく、非正規職の正規職転換でしょう。 これまで不当な待遇を受けてきた非正規職の労働に対して公正な処遇をして、 身分を正規職に変えてくれろということです。 それが公正ではありませんか?」

ホン支部長は総予算を考えると、 非正規職の正規職転換がガス公社の既存正規職の利益を奪うわけでもなく、 さらに費用がかかるわけでもないと話した。

「私たちは初めから別途職群、別途賃金を主張しました。 私たちの仕事をそのままして、私たちの賃金をそのまま受け取る。 私たちが先制的にそう話しました。 ただ、用役会社が持っていった一般管理費や利益を私たちが用役会社を通す必要なく、 そのまま受け取る。 身分が直接雇用に変わっても、ガス公社正規職と同じ待遇をしてくれというわけでもありません。 ガス公社は正規職と非正規職の業務が一致する部分が多くありません。 非正規職業務は施設、美化、電算、特殊警備... そうした区分があります。 互いに利害関係も衝突もありません。」

現在、韓国ガス公社非正規支部が要求する別途職群、別途賃金の案は 「本当の正規職ではない形だけの正規職」、または「中規職」と呼ばれ、 雇用安定だけが保障される無期契約職だ。 この案が過度に譲歩した案だと思わないかと聞くと、 ホン・ジョンピョ支部長は労働運動内でとても批判されたと話す。 こうした消極的な直接雇用の案も韓国ガス公社は合理的な理由を提示せずに反対をしている。 また、資料をくれと言ってもくれず、子会社転換だけを主張して時間稼ぎをしている。

▲2月21日午後2時、退勤した韓国ガス公社の正規職労働者が直接雇用を要求する宣伝戦をしている非正規職労働者の前を通る。[出処:ヨンジョン]

世の中を変える闘争、君と私、一緒に行きましょう

ミンソク氏は政府指針履行を要求するストライキが長びき、 経済的な問題が心配になるのが事実だといった。

「妻もとても心配していますが、心配するだけでは世の中は変わりません。 がんばって何かでも変えれば、子どもたちにも堂々と話せるでしょう。 今は大丈夫です。 私が誇らしくて、つらくても世の中を変えようと考えてがんばっています。 私がしなければする人いないから。 あれこれ心配しても、誰もする人はいません。だから私がします。」

ミンソク氏は公共機関でさえこれなのに、 他の私企業の非正規職労働者は状況がさらに良くないだろうという。 公共機関が先に差別をなくすことで他のところも変わり、世の中も変わるのではないかと話す。 何よりも一緒に闘争する仲間たちが大きな力になっていると言う。

われわれは行きます
こうして行きます
君と私、一緒に行きます
明けの明星、辛い胸を抱いて
私たちは歩いていきます
きれいな光が暗闇の中に消えて
真実が孤独に揺れる時
肩を抱いてくれた
あなたの手
あなたは私の人です

韓国ガス公社の建物をながめながら「行きます」の歌に合わせて 楽しい律動をして、「罷業歌」を歌いながら、15日目のストライキ出征式を終える。

しばらく休んで韓国ガス公社非正規職労働者が組別の討論を始める。 大邱地域でコロナ19の確診者が急速に増加している状況で、 この闘争をどうすれば安全で効果的にできるのかについて知恵を集める。 暖かい日差しが春を知らせているが、 韓国ガス公社の非正規職労働者たちの正規職転換闘争条件は甘くない。 コロナ19の問題で前日に大邱市内の集会が取り消され、 2月27日に予定された公共運輸労組集会が取り消されるなど、闘争を知らせ 連帯を集めることが難しい状況だ。 何よりもストライキ闘争をしている非正規職労働者の健康と安全問題が心配されている。

個人の車に横断幕を付けてデモをしたり、1人用テントを持ってきてデモをしようという意見も出てくる。 寄付を集めて、新聞広告掲載をしようという意見や、 蔡熙峯(チェ・ヒボン)社長の家の前で一人デモをしようという意見も出てきた。 現状況ではイシュー化も難しく、非難を受けかねない状況なので、 ひとまず現場に復帰してまたストライキをしようという意見もある。 直接雇用されるのかについて懐疑的な意見も出てくる。 ガス公社が十分にできることをしないのだから、 希望を持って最後まで見届けなければならないという意見もある。 誰か互いに慰めあって行くしかないという話もする。 争議権がなく、ストライキに参加できない組合員たちは、 宣伝戦のほかに律動を習って連帯するなど、多様な闘争をすべきだという意見も出てくる。 1人1人気持ちを合わせ、闘争を決意する。 清掃労働者は4月までストライキをすると宣言もした。

▲現場復帰に関する激しい討論を通して現場復帰決定をした韓国ガス公社非正規職労働者[出処:公共運輸労組韓国ガス公社非正規支部]

I'll be back、多くもなく、少なくもなく、政府指針の通り

「解雇ない直接雇用ガス公社決断しろ!」
「非正規職弾圧するガス公社糾弾する!」
「再び非正規職子会社を反対する!」
「子会社はもうひとつの用役だ直接雇用争奪しよう!」

組別討論の後に昼の宣伝戦を始める。 午後2時になると、正規職労働者がどっと出てくる。 韓国ガス公社の正規職労働者は金曜の午後2時に早期退勤をする。 ソウルに通勤する正規職労働者のための配慮だ。 彼らのために韓国ガス公社はソウル-大邱を往復するバス3台を運行している。 正規職労働者がリュックサックと旅行用カバンを引っ張って、 プラカードと横断幕を持つ非正規職労働者たちの前を無関心な表情で通り過ぎる。

空のシャトルバスが出発すると、 ストライキ中の非正規職労働者たちがプラカードと横断幕をたたむ。 正規職はみんな出てしまったが、 ストライキに参加できない非正規職労働者たちは 相変らず韓国ガス公社建物の中で働いている。

2月23日に政府がコロナ19危機警報段階を「警戒」から「深刻」に上げたが、 韓国ガス公社は相変らずストライキ中の非正規職労働者にトイレで手を洗うこともさせない。 結局ストライキ中の非正規職労働者たちは2月25〜26日の二日間、 激しい議論と悩んだ末に20日間のストライキ闘争を中断し、 2月27日の現場復帰を決める。 コロナ19問題の深刻性に対する共感と共に、 闘争中の非正規職労働者の安全と健康のための決定だった。 現場復帰をするとすぐ、韓国ガス公社は最低の人員を除いて在宅勤務の指針を出した。 非正規職労働者も最小人員を除き在宅勤務に入った。

韓国ガス公社は2月24日、大邱・慶北地域の中小企業と小商工人を対象として 経営安定のために200億ウォンの共生ファンド特別支援を施行する立場を明らかにした。 その翌日には地域脆弱階層を対象として2億3千万ウォン相当のマスクと殺菌消毒剤を支援するといった。 そして関連の内容をマスコミを通じて広報し続けている。 その「温情」がなぜ同じビルで何十年も韓国ガス公社の業務をしてきた 非正規職労働者には向かわないのか苦々しい。 韓国ガス公社も、用役会社も、現在韓国ガス公社で働く非正規職労働者には マスク一枚、消毒剤一本支給せずにいる。 韓国ガス公社はこれさえ「元請使用者性責任」を回避するからやらないのだろうか?

これについて韓国ガス公社非正規職労働者の考えを聞いてみようかと思ったが途中でやめた。 「そんな優遇は望みません。 マスク? くれても関係ないし、くれなくても関係ありません。 私たちが望むのは直接雇用なんです」 どこかから韓国ガス公社非正規職労働者パク・ヒョンスク氏の声が聞こえてくるようだった。 多くもなく、少なくもなく、ただ政府の公共部門正規職転換ガイドラインのとおりに 韓国ガス公社のすべての非正規職労働者を働いていたその場で直接雇用して、 本来の定年のとおりに働けるようにしてくれと。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2020-04-04 13:18:23 / Last modified on 2020-04-04 13:46:55 Copyright: Default

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