本文の先頭へ
LNJ Logo 韓国:韓国ガス公社非正規支部の直接雇用闘争の話(2)
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1585972554839St...
Status: published
View


20日ストライキ現場闘争に転換、We'll be back soon!!

[ヨンジョンのバカみたいな愛](112)韓国ガス公社非正規支部の直接雇用闘争の話(2)

ヨンジョン (ルポ作家) 2020.03.09 13:55

2月7日から大邱の韓国ガス公社本社で働く 韓国ガス公社非正規職労働者たち(公共運輸労働組合韓国ガス公社非正規支部)が20日間のストライキ闘争を行った。 3日間、蔡熙峯(チェ・ヒボン)社長との面談を要求して社長室の座り込みもした。

韓国ガス公社の非正規職労働者たちは2017年7月に政府が発表した 常時・持続業務従事者に対する「公共部門非正規職正規職転換ガイドライン」によって 全ての非正規職労働者の直接雇用を要求している。

これまで2年以上、韓国ガス公社の正規職転換をめぐる議論が進められた。 韓国ガス公社側は、子会社転換を主張して昨年の年末には全職種の直接雇用案を出した。 だが定年を60歳に短縮し、非正規職労働者がする仕事が「青年選好雇用」だとし、 公開採用をするといった。 端緒からの意見を狭める暇もなく、 韓国ガス公社側は最近また消防・派遣を除く全職種の子会社転換を主張した。 直接雇用の案は「個人の案」だったと言った。

韓国ガス公社非正規支部は大邱地域のコロナ19拡散の深刻性に共感し、 組合員の健康と安全のために20日で現場復帰を決定した。 韓国ガス公社はストライキ中の非正規職労働者の出入りを止め、 トイレでコロナ感染予防のために手も洗えないようにした。 韓国ガス公社は地域経営の安定のために200億ウォンの 「共生ファンド特別支援」と脆弱階層を対象とする 2億3千万ウォン相当のマスクと殺菌消毒剤を支援するといいながら、 まさに韓国ガス公社の中で一緒に働く非正規職労働者たちには マスク一枚、手指消毒剤一本支給しなかった。

韓国ガス公社の非正規職労働者たちの15日目のストライキ闘争の話を通じ、 彼らの人生と直接雇用闘争の過程を二回にわたり、読者と分けあいたい。 〈筆者〉

一番つらいのは物扱いされること

「私たちも生きて世の中がくれるものを受け取り、 世の中が言うまま働いて生きてきたが、 もうそんなにして暮らしたくないとここに集まったようです。 これからもっと良い世の中のために年齢を問わず、 これから働ける期間を問わず、 今現在の闘争に忠実にしたい。」

警戒照明業務をしているクァク・ミンソク氏がマイクを持った。 ミンソク氏は今年35歳で、ガス公社非正規職労働者の末っ子グループに属する。 ミンソク氏はサムスン電子サービスセンターで携帯電話の修理業務を行い、 3年前に韓国ガス公社用役会社所属で勤務を始めた。 仕事を学びながら、警戒照明資格証明も取った。

「そこ(サムスン電子サービスセンター)は顧客のカプチル(パワハラ)から始まり、 大韓民国のすべてのカプチル(パワハラ)の最高峰です。 世の中で本当にひどいカプチル(パワハラ)が集まっている所です。 とてもストレスが強くて我慢できませんでした。 鬱病になり、人も嫌いになって。」

豪勢な韓国ガス公社のビルを初めて見て持っていた期待感がこわれるまで多くの時間はかからなかった。 4歳、6歳の子供を育てるミンソク氏は、韓国ガス公社で働きながらマイナス生活を逃れるのは容易でなかった。 以前の職場では1件当たりの手数料の差ぐらいはあったが、 韓国ガス公社非正規職労働者は何年働いても給与はいつも新入職員と同じだった。 号俸や勤続手当が全くないからだ。

ミンソク氏は韓国ガス公社の4千坪もの空間にある木や草、花を管理する。 季節に合わせて肥料と水を与え、枝刈りと越冬作業をする。 建物の中とテラス、宿舎洞にある木や植木鉢もミンソク氏が管理する。 池の管理と池の魚の掃除もミンソク氏の仕事の一つだ。 この広い場所の警戒照明業務を用役会社に所属する非正規職労働者3人がすべてしている。 ミンソク氏はこの仕事を正規職3人にしろといえば大騷ぎになるだろうと言った。 韓国ガス公社は既に用役に出した剪定業務を昨年突然、 三人の非正規職の警戒照明勤務者にしろといった、

「向うの松の下を見ると木が一直線になっていませんか? チェーン・ソーでそんなにきれいに切ることを剪定といいます。 私がその剪定をして左肩を痛めて労災を申請して、審査を待っているところです。 われわれは用役なので、非正規職なので、そんな仕事をさせます。 私たちは命令されても何も言えないから。 だからぜひ正規職にならなくてはなりません。」

ミンソク氏が韓国ガス公社で非正規職として働きながら、 一番つらいのは人ではない物扱いされることだった。 正規職労働者は警戒照明労働者に対して薬にする木の実を取ってくれと要求した。

「を酒漬けて、それをロビーに使いました。 初めは洗って渡し、一昨年はそのまま取って渡しました。 労組ができても取ってくれと言います。 しなくてもいいのかもしれませんが、そうすると別の所に矢が向かうでしょう。 ヘルス場もあるのですが、あまり行きません。 運動するとバカにされるような。 『なぜきたの?』といった視線で見るから。」

ミンソク氏が正規職になっても木の実取りをするようになるのか、 その仕事は誰がすることになるのか気がかりだ。 正規職労働者が甲の権利であるかのように要求した仕事をする人がいなくなるという不安感も、 直接雇用に反対する理由になっているのではないだろうか?

▲ストライキ闘争15日目、共に律動をしている韓国ガス公社非正規職労働者たち[出処:ヨンジョン]

青年がいないのに何が青年雇用?

人をバカにしたり差別するよりさらにみじめなのは、 いない人のように幽霊扱いすることだった。

「自分たちが必要な時だけ、私たちの助けが必要な時だけ、私たちを人と見ます。 そうではない時は、そのまま過ぎ去ります。 自分が行くのに前に障害物があってただ避けるんです。 それがさらにみじめです。」

公共部門正規職転換ガイドラインが出てきた時、 ミンソク氏はすぐ正規職になれると思った。

「しかし世の中は甘くありませんでした。 子会社が用役より良くないということは、 先に子会社に行った他の公企業でみんな判断できたのではありませんか。 先に子会社に行った人たちが嫌だというのに、 私たちがあえてそこに行く必要がないでしょう? 青年選好雇用ですか? 青年がいれば青年雇用です。 今ここに青年がいないのに何が青年雇用ですか? 今、青年は何をしていますか? 勉強しているでしょう。スペック積んで。」

青年選好雇用公開採用の話が出ると、ミンソク氏の声のトーンが上がる。 ミンソク氏は非正規職労働者が毎年契約書を書かなくても解雇されないように、 雇用を安定させろということが正規職転換ガイドラインの趣旨だといった。 また、正規職転換方式の選択権は、非正規職労働者たちにあって、 そのために闘争するのだと話した。

「募集広告を出しても何の関係もない人々が応募する場合が多いです。 失業給付のために入れる人もいて、すべての人がみんな入れました。 60%以上はみんな意味がありません。 二段階フィルタリングして面接を受けるのですが、 適格者がいなくてまた広告を出したり。 二回面接を受けたこともあります。 ある時はまったく応募がなくて、またある時はいっぱい入ってきます。 そして面接通知をすれば、ひどいことに半分しか来ません。」

韓国ガス公社施設パート用役会社の所長として勤務しているホン・ジョンピョ支部長(公共運輸労組韓国ガス公社非正規支部)は、 志願書が夏休みのシーズンには入ってこず、 名節や不景気問題がイシュー化される時は多く入ってくるといった。 そんな時はいわゆるスペックが良い人たちが応募する。 2017年の公共部門正規職転換ガイドライン以前と以後の差は全くない。 スペックが良い青年たちは、ここをしばらく留まっていく所だと考えることが多いといった。

「4年制大学を出て各種の資格証明みんな持っていてスペックが良いです。 面接してみると、働いたことがないのです。 それでもわれわれは一緒に仕事をするために採用したのに、 別の所に応募していなくなりました。 それは私達を利用することでしかないということでしょう。 私たちも組織なのに、ずっと出たり入ったりというのは困ります。 アパート施設を管理した人も来て出て行って、たくさん出て行きます。 ここがそこより勤務条件は良い方なのに、なぜそんなことをするのかと言います。」

どこに行くかわからず、工具をまとめて来いというから行ったら...

ホン支部長に韓国ガス公社の非正規職に対するカプチル(パワハラ)と差別事例を聞くと、 本の二三冊は書けるだろうと言った。 韓国ガス公社の正規職労働者たちは、 普通想像するのが難しい仕事を非正規職労働者たちにさせていた。

「雨がずいぶん降る日なのに、突然正規職が車に乗せてどこかに行きます。 ガス公社職員の家でもなく、職員が貸している家で水が漏れるので、 そこに行って家の修繕をしろと言いました。 十余年前のことです。 私が直接行きました。 どこに行くのかもわからず、工具をまとめて持って来いと言うのですが、 後になってわかると...数えることもできません。」

ホン・ジョンピョ氏が韓国ガス公社で23年間非正規職として働きながら、 一番ストレスを受けたのは責任転嫁だといった。

「普通、私たちは担当課長や代理から業務指示を受けます。 仕事が終わったのに、上からガス公社の部長が指示を変更します。 するとそれがまたまた系統を踏んで降りてこなければならないのですが、 彼ら(正規職)の中で伝達されないのです。 そのとばっちりが私たちにきます。 悪口を聞いたこともあります。 自分の職員には事業評価を受けて進級しなければならないのでそんな悪口は言えず、 そのストレスを私たちにぶつけるんです。」

ホン支部長は非正規職労働者の業務評価がガス公社によって自由にされることがとても残念だといった。 非正規職労働者は同じように働いているのに、 正規職の誰がどう見るかによって彼らに対する評価が完全に違う。

「『責任を持ってがんばる人だ』、 『金をくすねようとする人だ』、それに対して何もできません。 いくらどんな反論を提起しても通じません。 問題になれば身内は大事にするものだと。 本社ビルを作る時、あらかじめ降りてきて働きました。 当時はちょっと施設の仕事が多かったです。 普通は夜中の1、2時に入り、週末にも出てきて働くことがよくありました。 その当時はご苦労さんと、後で完工したら表彰状を出さなければならないといいました。 そのうちに甲(韓国ガス公社)側の担当部長が1人変わりました。 すると何と言うかというと、 昼にできることなのに平日にできることなのに、 わざわざもっと金をもらおうと夜やって、休日にする。 そんな形で罵倒するのです。」

現在、韓国ガス公社で施設と美化、電算、特殊警備業務などをする非正規職労働者は、 その厳しいカプチル(パワハラ)と差別の時間に耐えて韓国ガス公社を作ってきた人々だ。 良くないこと、つらいことを拒まずに、韓国ガス公社のために誠実に黙々と働いてきた人々だ。 施設課電算側には京畿道城南の時からガス公社で働いてきた非正規職労働者も少なくない。 最近入社した労働者は先輩の業務ノウハウを尊重して一つ一つ学びながら働いている。 ホン支部長は韓国ガス公社のためにこのように黙々と働いてきた非正規職労働者を正規職転換しろというのが 公共部門正規職転換ガイドラインの趣旨ではないかと言う。 しかし韓国ガス公社は正規職転換どころか社長と会うために社長室に来た非正規職労働者を 「部外者」「不法」云々して出て行けと言うだけだ。

▲韓国ガス公社の前に非正規職労働者がかけた横断幕[出処:ヨンジョン]

正規職採用ではなく正規職転換、それが公正

ホン支部長は用役会社非正規職の離職率が高いので、 採用する時も慎重を期するようになるといった。

「私は職員との融和が一番重要だと思います。 能力があるよりも性格が重要だ。 技術は学べばいい。 建物や装備、設備はどうせ誰でも新しく学ばなければならない。 技術がある人に学んで互いに交流するべきなのに、 それができなければ安全事故が発生します。」

ホン支部長は離職率が高くて、粘り強く働く人を採用するのは容易ではないので、 これまで65歳未満に該当すれば年齢を考慮せずに採用してきたのが現実だといった。 最近は既に働いている労働者が組織融和のために自分より若い職員を取ってくれと要請し続けているが、 その要求を反映するのは容易ではないという。 就職難により、青年の応募自体が少ないわけではないが、 実際に働く気持ちがあったり仕事ができる人がめずらしいので、 何度も広告を出しても若い労働者を採用するのが難しい。 現在働いている少数の若い労働者たちはそうして入ってきたのであって、 青年選好雇用だから入ってきたのではないということだ。 既に青年が忌避する非正規職雇用を突然正規職雇用にして公開競争採用したからといって、 一人当り5千坪近い警戒照明業務を遂行し、労災まで受けた労働者を追い出すのが公正かという質問だ。

「正規職転換をめぐり、政権が変わった時に試験もせず運命を直すと誤解する人々が多くありませんか? 記事にそんなコメントがつけられたり、 正規職転換を不公正なように言って反対しているんです。 強く言えば『試験を受けて入ってこい』正規職転換の趣旨と全く合わない話をしています。 正規職採用ではなく非正規職の正規職転換でしょう。 これまで不当な待遇を受けてきた非正規職の労働に対して公正な処遇をして、 身分を正規職に変えてくれということじゃないですか。 それが公正ではないのですか?」

ホン支部長は総予算を考えると、非正規職の正規職転換がガス公社の 既存の正規職の利益を奪っていくわけでもなく、費用がかかるわけでもないと話した。

「私たちは初めから別途職群、別途賃金を主張しました。 これまでの仕事をそのままして、私たちがもらう賃金をそのままもらう。 私たちが先制的にそう話をしました。 ただ、用役会社が持っていった一般管理費や利益は、 用役会社を通さずそのまま受け取る。 直接雇用で身分が変わってもガス公社の正規職と同じ待遇をしてくれといっているのではありません。 ガス公社は正規職と非正規職の業務が一致する部分が多くありません。 非正規職業務は施設、美化、電算、特殊警備... こうした区分になります。互いに利害関係も衝突もありません。」

現在、韓国ガス公社非正規支部が要求する別途職群、別途賃金の案は 「本当の正規職ではない形だけの正規職」または「中規職」と呼ばれた 雇用安定だけが保障される無期契約職だ。 この案が過度に譲歩した案だと思わないかと聞くと、 ホン・ジョンピョ支部長は労働運動内でずいぶん批判されたと話す。 こうした消極的な直接雇用の案さえ、 韓国ガス公社は合理的な理由を提示もせずに反対している。 また、関連した資料をくれと言ってもくれず、 子会社転換だけを主張して時間稼ぎをしている。

▲2月21日午後2時、退勤した韓国ガス公社の正規職労働者たちが直接雇用を要求する宣伝戦をしている非正規職労働者の前を通る。[出処:ヨンジョン]

世の中を変える闘争、君と私、一緒に行きましょう

ミンソク氏は政府指針の履行を要求するストライキが長くなり、 経済的な問題が心配になるのが事実といった。

「ワイフも心配をたくさんしますが、心配しても世の中は変わりません。 がんばって何かを変えれば子どもたちにも堂々と話せるでしょう。 今は大丈夫です。 私が誇らしくて、つらくても世の中を変えるという気持ちでがんばっています。 私でなければやる人いないから。 あれこれ心配すると、誰もやる人がいなくなります。 だから私がします。」

ミンソク氏は公共機関でもこうなのに、 他の私企業の非正規職労働者はさらに状況が良くないだろうという。 公共機関が先に差別をなくすことで、他のところも変わり、 世の中も変わるのではないかと話す。 何よりも一緒に闘争する仲間たちが大きな力になっていると言う。

われわれは行こう こうして行こう 君と私、私たち共に行こう
明けの明星 辛い胸を抱いて こうして歩いて行こう
きれいな光が暗闇の中に消え、真実が孤独に揺れる時
私の肩を捉えてくれたあなたの手 あなたは私の仲間です

韓国ガス公社の建物をながめながら「行こう」の歌に合わせて 楽しい律動をして、「罷業歌」を歌いながら15日目のストライキ出征式を終える。

しばらく休んで韓国ガス公社の非正規職労働者たちが組別に討論を始める。 大邱地域でコロナ19確診者が急速に増加している状況で、 この闘争をどのように安全かつ効果的にできるのかについて知恵を集める。 暖かい日差しが春を知らせているが、 韓国ガス公社の非正規職労働者たちの正規職転換闘争の条件は簡単ではない。 コロナ19の問題で前日の大邱市内集会が取り消され、 2月27日に予定されていた公共運輸労組集会が取り消されるなど、 闘争を知らせ支援者を集めるのが難しい状況だ。 何よりもストライキ闘争をしている非正規職労働者たちの健康と安全問題が心配されている。

個人の車に横断幕を付けてデモをしたり、1人用テントでデモをしようという意見も出てくる。 寄付を集めて新聞に広告を掲載しようという意見や、 蔡熙峯社長の家の前で 一人デモをしようという意見も出てきた。 現状況ではイシュー化も難しく、非難を受けかねない状況なので、 とにかく現場に復帰してまたストライキをしようという意見もある。 直接雇用されるのかについて懐疑的な意見も出る。 十分にできることをガス公社がしないのだから、 希望を持って最後を見届けようという意見もある。 誰か互いに慰労しながら行くしかないという話もする。 争議権がなく、ストライキに参加できない組合員たちは、 宣伝戦のほかに律動を習って一緒にするなど、 多様な闘争をしようという意見も出てくる。 1人1人が心をあわせ、闘争を決意する。 清掃労働者は4月までストライキをすると決意した。

▲現場復帰に関する激しい討論で、現場復帰を決定した韓国ガス公社非正規職労働者[出処:公共運輸労組韓国ガス公社非正規支部]

I'll be back、多くもなく、少なくもなく、政府指針だけでは

「解雇ない直接雇用、ガス公社は決断しろ!」
「非正規職を弾圧するガス公社糾弾!」
「再び非正規職子会社に反対する!」
「子会社はもうひとつの用役だ 直接雇用争奪!」

組別討論を終えて、昼の宣伝戦を始める。 午後2時になると、正規職労働者たちがどっと出てくる。 韓国ガス公社の正規職労働者たちは、金曜午後2時に早期退勤をする。 ソウルに出退勤する正規職労働者のための配慮だ。 彼らのために韓国ガス公社はソウル-大邱を往復するバス3台を運行している。 正規職労働者がリュックサックと旅行用カバンを引っ張って、 プラカードと横断幕を持つ非正規職労働者たちの前を無関心な表情で通り過ぎる。

空のシャトルバスが出発すると、 ストライキ中の非正規職労働者たちがプラカードと横断幕をたたむ。 正規職がすべて出ていったが、 ストライキに参加できない非正規職労働者たちは、 相変らず韓国ガス公社のビルの中で働いている。

2月23日、政府がコロナ19危機警報段階を「警戒」から「深刻」に上げたが、 韓国ガス公社は相変らずストライキ中の非正規職労働者がトイレで手を洗うことさえ妨害した。 結局、ストライキ中の非正規職労働者たちは、2月25〜26日の2日間、 激しい議論と悩みの末に20日間のストライキ闘争を中断し、 2月27日の現場復帰を決める。 コロナ19の問題の深刻性に対する共感と共に、 闘争している非正規職労働者たちの安全と健康のための決定だった。 現場復帰をするとすぐ、韓国ガス公社は最低限の人員を除いて在宅勤務の指針を下した。 非正規職労働者たちも最小人員を除いて在宅勤務に入った。

韓国ガス公社は2月24日、大邱・慶北地域の中小企業と小商工人を対象に、 経営安定のために200億ウォンの「共生ファンド特別支援」を施行するという立場を明らかにした。 その翌日には地域の脆弱階層を対象として2億3千万ウォン相当のマスクと殺菌消毒剤を支援するといった。 そして関連の内容をマスコミを通じて広報し続けている。 その「温かい」心がなぜ同じビルの中で何十年も一緒に韓国ガス公社の業務をしてきた非正規職労働者には向かわないのか、苦々しい。 韓国ガス公社も、用役会社も、現在韓国ガス公社の中で働く非正規職労働者には、 マスク一枚、消毒剤一本支給しない。 韓国ガス公社はこれさえも「元請使用者性責任」を回避するためなのだろうか?

これに対して韓国ガス公社非正規職労働者の考えを聞いてみようか思ったが途中でやめた。 「そんな優遇は望んでいません。マスク? くれても関係なく、くれなくても関係ありません。 私たちが望むのは直接雇用なんです」 どこかから韓国ガス公社非正規職労働者パク・ヒョンスク氏の声が聞こえてくるようだった。 多くもなく、少なくもなく、ただ政府の公共無紋正規職転換ガイドラインのとおりに 韓国ガス公社がすべての非正規職労働者たちを働いていたその場で直接雇用して、 本来の定年のとおりに働かせてくれと。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2020-04-04 12:55:54 / Last modified on 2020-04-04 13:08:58 Copyright: Default

関連記事キーワード



世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について