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最下位の労働条件「西海線支部」が無期限ストに突入

低賃金、人員不足...「スト権」さえまともに保障されず

ユン・ジヨン記者 2019.10.29 17:06

軌道事業場の中で最下位の労働条件と言われる西海線(焼死〜遠視では)の労働者が 無期限ストライキに突入した。

民主労総公共運輸労組西海線支部は10月29日午前4時25分から 全面ストに突入したと明らかにした。 西海線は民間投資で建設された複線の鉄道で、 運営権を落札したソウル交通公社が 子会社の「素砂元時運営(株)」を設立して運営している。

[出処:公共運輸労組]

西海線の場合、軌道事業場の中で賃金、人員などで最下位の労働条件だと言われ、 離職率も相当だ。 そのため労働者たちは安全人員の補充と賃金体系改編、 熟練労働者養成、勤労基準法遵守などをストライキ要求条件に掲げた状態だ。

1人勤務が頻繁、低い賃金、離職率は30%

実際に西海線は運営人員不足で安全事故発生の憂慮が着実に提起されてきた。 労組によれば、親会社のソウル交通公社はkm当たり50人程度で運営されているが、 素砂元時運営(株)はKm当たり6人で運営されている。 12の駅のうち7つが1人駅として運営されていて、 技術分野や運転取り扱い分野の場合も 年次や指定休業が発生した時に1人で勤務するしかない。 消防、エレベータ、スクリーンドアなどを担当する機械分野の労働者も 業務遂行の強度によって2人1組が事実上、不可能な状況だ。

高い労働強度にもかかわらず賃金は最低賃金水準で、 不合理な賃金体系で進級や賃上げも容易ではない。 現在、素砂元時運営(株)に所属する142人の労働者のうち74人が 最下位職級の6級に入っている。 6級労働者の基本給は175万5000ウォン程度だ。 労組によれば、職級別に定員が決めているため、 退社者や昇進者が発生しない以上、進級が難しい構造だ。 概して経歴職の5級の場合、 10年経歴者や1〜2年経歴者も同じように186万ウォンほどの基本給を受ける。

[出処:公共運輸労組]

そのため熟練労働者の離職が頻繁にあり、 6級の場合、今年3月に入社した44人のうち12人(27.27%)が退社した。 退社者が増えたため、 会社は「業務職」という名前の1年契約職労働者を大挙採用し始めた。 西海線支部のキム・チャングン事務局長は 「業務職は6級社員相当の処遇を受けており、賃金は最低賃金水準」とし 「会社は最近、契約期間の12か月になった業務職職員に11か月の契約を延長した」 と説明した。 業務職でも42人のうち14人(33.33%)が退社した。

低賃金、長時間労働が続き、事業場内での勤労基準法違反事例も発生している。 66人の組合員は使用者側が総額2億9千700余万ウォン相当の 延長勤労手当てを支払わなかったとし、雇用労働部に陳情を提起した。 だが賃金が支払われず、結局事件は検察に送検された。

スト権さえきちんと保障されず

それでも西海線支部の労働者は労働基本権の「団体行動権」さえ保障されない。 人員雇用構造そのものが非正常的であるのに加え、 労働委員会が「必須維持率」の決定まで先送りしたためだ。 実際に西海線支部が全面ストに突入したが、現在、列車運行率は100%に達する。 列車運行と車両整備業務は韓国鉄道公社が担当しているためだ。 公共運輸労組のパク・チヨン公共機関事業局長は 「列車運行と車両整備、そして駅運営および施設維持補修を分離して運営するのは めずらしい事例」と説明した。

[出処:公共運輸労組]

当初、西海線支部は10月15日に無期限全面ストを予告していた。 だが使用者側が必須維持率なしでストライキをすれば不法ストライキで、 損害賠償請求が可能だと労組を圧迫し、ストライキが留保された。 現行の労組法によれば、鉄道と都市鉄道などの必須維持事業場の労使は ストライキ期間に最低の業務を維持するための必須維持協定を締結しなければならない。 労使間で合意できない場合、労働委員会がこれを決めることになる。

労使間の必須維持協定締結が不発になり、 労組は労働委員会に必須維持決定を申請した。 だが労働委員会が決定を今日明日と延ばしたため、 労組はやむを得ず会社と協定を締結しなければならなかった。 キム・チャングン事務局長は 「スト権という正当な権利があるのに労働委員会が必須維持率の決定を出さず、 労組に非常に不利な必須維持協定を締結することになった」とし 「スト権はあるのに、労働委員会がストライキの手段は保障しないという事実が皮肉だ」と指摘した。 そればかりか国土交通部も運行に支障が生じた場合、 運営費を削減する立場なので、 今後、労組に対する損害賠償請求の可能性も排除できない状況だ。

一方、この日の午前10時、 草芝駅統合事務所の前で開かれた西海線支部ストライキ出征式で、 チョン・ムンソン支部長とキム・チャングン事務局長は断髪闘争を行った。 チョン・ムンソン支部長は 「劣悪な処遇に多くの仲間が辞めていった。 開通メンバーはますますいなくなり、新規入社者もますます少なくなる」とし 「今回の闘争はわれわれの同僚を守る闘争」と明らかにした。 労組はストライキ2日目の30日に対市民宣伝戦を行う予定で、 31日にはソウル交通公社本社前糾弾集会をする計画だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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