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ユソン企業労働者5回自殺の試み...「夫、御用労組に加入して使い捨てされる」

[インタビュー]適応障害憂鬱症で入院した労働者の妻

チョン・ジェウン メディア忠清記者 2012.01.20 08:01

ユソン企業労働者のユ某氏が5回自殺を試み、忠南道天安の某病院精神科に入院 している。彼の妻、イム某氏は本紙とのインタビューの途中、涙を流し続けた。 興奮して言葉もますます速くなった。

ユソン企業の『ユ』の字を見ただけで眠れずに飛び起きるという妻と、5回も 自殺を試みた夫。いったい彼らに何が起きたのか。

家で3回、会社で2回、自殺未遂
「会社は個人的な問題として労災認めず」
労災を認めれば民主労総所属労組が動く?

ユソン企業で30数年間、青春を捧げて働いた夫ユ氏は、会社で2回、自宅で3回 自殺を試みた。昨年8月には適応障害による憂鬱症と診断された。

イム氏によれば、民主労総金属労組所属ユソン企業支会が昨年の夏、ずっと 『夜は眠ろう』と夜間労働撤回を要求しストライキに突入した時、夫は参加 しなかった。

当時、昼間連続二交代制施行について労使交渉している間、使用者側は5月18日、 労組員だけを対象に職場閉鎖を通知した。労働者はあっという間に工場の外に 追い出され、その夏はビニールハウスで3か月ほど籠城した。会社が雇用し、 鉄パイプ、消火器、ハンマーなどで武装した用役警備は、工場の正門を守り、 労働者の出入りを阻止した。

[出処:資料写真]

ストライキの途中で一部の労働者が工場に復帰し、ユソン企業支会から脱退、 その間に作られた複数労組に加入した。ユソン企業支会は会社が介入して作った 『御用労組』だという。

「夫は最初に会社に復帰した49人のひとりで、復帰後すぐに旧労組(ユソン企業 支会)を脱退し、新労組(複数労組)に加入しました。復帰した後、1か月間会社 でストレスを受けました。同僚を裏切ったという自責感などでひどくストレス を受けていました」

適応障害による憂鬱症と診断されたが、労災は認められなかった。イム氏が 『助けてほしい』と7回も会社側と会ったが返事は同じだった。

「夫が病気にかかった理由について、会社は個人的な問題として片付けました。 知らんふりをせず、ちゃんと陳述しただけで労災が不承認にならなかったでしょ う。ソウルの道も知らない私が本社に行って社長と会っても返事は全く同じで、 管理者も足を組んで座って話す姿は人をからかっているようで... 話すたびに 言うことが変わりました」。

また、イム氏は会社側が労災の認定をしないことに、納得できない根拠をあげ たと主張した。労災を認めれば、ユソン企業支会が闘争に出るというのだ。

「先例を残してはいけないといいました。夫に特典を与えれば旧労組(ユソン企 業支会)がデモをするなどで動く口実を与えるので労災認定はできないといいま した。夫は本当に優しい人です。会社は忠臣になれといいました。ところが新 労組に入ると、後で入った人だから、今になってもう知らない? 労災を受けら れないように操作して個人事情だ? これは本当にひどい」。

イム氏は病院費と生活費で苦しんでいる。退職金の中間精算を要請しても、 会社はこれを受け入れなかった。

「労災は認定できないと言い、会社をやめろといいました。情けなかったです。 それで会社をやめるというと、退職金も払えないと言い、また会社をやめろと 言う。言うことが変わり続けました」。

まだ憂鬱症は完治していないが、夫ユ氏は昨年12月に出勤した。そして会社 でまた自殺を試みた。

「12月12日午後5時まで働いて、13日は半日働きました。また自殺を試みました。 死にそうだと、申し訳ないという携帯メッセージが来ました。自殺しそうだと 思い、000に行けと連絡しました。夫は我慢できず、脱衣場で首を吊って死のう と... 管理者はどれほど夫を嫌っていたのか。いじめられたのでしょう。私が また精神科に夫を入院させました。とてもつらかったです... 率直に自分の手 で監禁したも同然で...」

「いつも会社側で働いて、あんなにバカになった夫」
ユソン企業『道徳的にも問題がある』デモをする

イム氏は涙をこらえ続けたが、泣きそうになっていた。大学生の二人の娘、 小学校6年の息子と仲よく暮らした一家庭の生活が破綻した。彼女は切迫していた。

「昨年8月から6か月間、1か月の病院費だけで250万ウォンが出てきました。私 がユソン企業に大金をよこせと言っているわけでもありません。退職金をくれ と言っても、それもだめだと言うのです。いったい夫の病気がなぜ個人的な 病気でしょう。私は失うものもありません。会社で焼身したい... 私はそれ程 切迫しています。夫は睡眠剤でも飲んで眠っていて... 私は二か月下血が続いても きちんと病院にも行けません... 睡眠もとれません。私が入院すれば誰がこの 仕事をするでしょう」。

同時に、会社に対する怒りは高まるばかりだ。彼女は会社と戦う方法を選んだ。 『いつも会社側働いて、あんなにバカになった夫』のために『デモ』をする と言う。

「会社が脅迫したので、私は『法なんか知らない、おばさんのやり方でやる』 と言いました。結局会社を信じて新労組に入った夫は使い捨てにされました。 私はデモが嫌いで労組なんかも知りませんが、明日から本社に行ってデモをし ます。会社が何と言ったと思いますか? ユソン企業は李明博大統領も恐くない と言ったのです。昨年の夏は、ストライキをしても目ばたき一つしなかったと 自慢していました。ユソン企業は道徳的にも問題がある会社です」。

▲イム氏が18日に夫の同僚のユソン企業支会組合員の前に立った。難しい歩みだった。彼は「会社を信じるな」と言った。

そして彼女は初めて夫の同僚のユソン企業支会組合員の前に立った。難しい歩 みだった。18日、ユソン企業牙山工場の前で開かれた集会の舞台に立ち、彼女 がマイクを持った。

「ぜひここにこなければならないように思ってきました。ユソン企業のみんな に申し訳なくて、涙が... 夫は御用労組に加入しましたが、使い捨てされまし た... 私はお金もなく、バックもありません... それでも子供たちは大きくな り、小学校6年の息子に正義が何か言ってやりたいと思います... 皆さん、会社 を信じないで下さい」。(記事提携=メディア忠清)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-01-21 00:33:38 / Last modified on 2012-01-21 00:33:43 Copyright: Default

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