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『悪材料』になった政府の『仲裁』

イーランド労使自主的な交渉を妨害した李相洙長官の言葉、言葉、言葉

イ・コンマム記者 iliberty@jinbo.net / 2007年07月20日18時21分

政府の公権力投入で、イーランド労使の関係はさらに悪化するものと見られる。 ニューコア江南店とホームエバー上岩店を占拠していたニューコア-イーラン ド一般労組共同闘争本部と民主労総は今、全国にあるすべての売り場占拠を しようとしているためだ。

政府の態度はこれまでイーランド労使の自主的交渉に障害として作用し続けた。 特に労働部の李相洙長官の相次ぐ『言葉』は、イーランド労使の交渉のたびに 使用者側の言い分を一方的に聞きながら、労組の怒りをかった。

嘘が判明した李相洙長官の「かなり正確なソース」

李相洙長官の言葉は、イーランド一般労組がホームエバー上岩店を 占拠してから11日後の7月10日に行われた労使代表交渉に始まる。

李相洙長官は交渉前日の9日、あるテレビ番組に出演し、「今日中に相当な進 展があるだろう」とし「かなり正確なソース」があると確信を持って話した。 交渉が開かれた10日午前には記者と会って「明日、労組が占拠座り込みを解く だろう」という言葉を流した。続いて李相洙長官は「イーランド労使が互いに 平和期間を決めて真剣に対話することになった」とし、まるで労使がすべてに 合意したかのように話した。そこで一部のマスコミは『交渉妥結』という誤報 を送りだすこともした。

しかし李相洙長官の言葉は会社側の話と同じだった。李相洙長官は9日、ホー ムエバーのアン・ソンイル労使協力室長がラジオ番組に出演し、「会社は交渉 で1か月間の平和期間を持って集中議論しようと提案した」という話をオウム のように言ったのだ。

労組の要求の歪曲もした。9日、李相洙長官は「労組は3か月以上の人を全員正 規職にしようと言っている」とし「労組も段階的な思考をするべきだが、一度 にすべてを得ようとしようとしているのではないかと思う」と話した。しかし 労組の要求は『3か月以上の労働者の雇用保障』だ。非正規職として暮しても、 今の仕事をそのままさせてくれという切迫した要求だったのだ。しかし李相洙 長官は事実まで歪曲して、まるで労組が無理な要求をしているかのような雰囲 気を作った。

そのため労組は「頼むから事実を確認して話せ」と強く非難した。

結局、10日に開かれた交渉は成果なく終わった。李相洙長官の「かなり正確な ソース」は嘘だったことがわかった。

李相洙長官、ひょっとして会社側交渉委員?

李相洙長官の言葉は16日に再開された交渉でも止まらなかった。会社側が「座 り込み解除なく追加交渉はない」とし、交渉場から出て6日後にようやく行わ れることになった労使の自主的交渉だった。

李相洙長官は、交渉が開かれた日の朝、ラジオ番組に出演して「会社側は売り 場占拠座り込みを解くという前提で、相当な譲歩をする雰囲気を見せている」 とし、交渉に入る前に会社側の『外注化中断1年延期』案を公開した。この時 から政府は「会社側は譲歩しているのに労組が占拠を解かず、うまく交渉が進 まない」という論理を提示し、「断固たる措置」すなわち公権力投入で労組を 圧迫した。

これに対して労組は「不公正な交渉」と強く反発した。イーランド一般労組は 「長官が言論プレーさえしなければ交渉は円満に進められる」、「会社側の立 場を代弁し続け、公権力投入を言うのなら、いっそイーランド グループの委 任状を受けて労働部長官が直接交渉テーブルに座れ」と非難した。

結局、労働部の李相洙長官による『仲裁』は、労使の自主的交渉を妨害する 『悪材料』として作用し、公権力投入という悪手で政府への世論を悪化させる ほどであった。

イーランド事態への非難の世論、政府に向かうか

李相洙長官のこうした『言葉』は、非正規法施行後にあらわれた問題を取り繕 うための最善(?)の努力だと見られる。民主労総はこうした政府の姿勢に「盧 武鉉政府が非正規保護法ではなく拡散法を作った根本的な責任があるのに、逆 に非正規労働者の生存権の要求を公権力で封じ込めるという蛮行を行い、自分 たちの無能性を隠そうとするもの」と指摘した。

そのため政府は今回の事態に対する根本的な責任を免れないものと見られ、 今後の労働界の闘争はイーランド非正規職労働者ばかりの闘争ではなく、 問題の根源である非正規法を作り、仲裁をすると言って、労使交渉を破壊した 政府に向かうものと見られる。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2007-07-22 03:01:18 / Last modified on 2007-07-22 03:01:19 Copyright: Default

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