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労働技術(labortech)による労働者連帯の強化
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韓国のビデオアクティビストのWebsin、プリズム11号より。

Feature/企画文

労働技術(labortech)による労働者連帯の強化!

2000年 米国レイバーテック会議参加記

米国のウィスコンシンで、12月1日から3日まで、進歩的労働運動とテクノロジ ーとの関係を探索するレイバーテック会議が開かれた (LABOR SOLIDARITY THROUGH LABOR TECH)。韓国の労働メディア会議のモデルにもなった一連のレ イバーテック会議の一つで、3年ぶりに開催された今回の会議には、韓国から プリズムのキムミョンジュンと高麗大のカンスドル教授が公式招請者として参 席した。

今回の会議の主題は、「労働メディアによる全地球的労組運動の構築- BUILDING NEW GLOBAL UNIONISM THROUGH LABOR MEDIA」だった。題目からも わかるように、この会議が米国活動家を中心として組織されたものだったと はいえ、国際的連帯の強化を主要な議題にしていた。(参考までで、海外の参 席者は韓国の二人の他にICEM-国際化学労連-のJim Catterson、APCのCris Baileyなどがいた。)

プログラム

全体のプログラムは、これまでのレイバーテックプログラムと同じように、 労働運動に関するメディア及び新技術の多様な側面を包括していた。具体的 には、メディアの面ではインターネット、ビデオ、ラジオ、ウェブキャスティ ングなどがあり、その他の分野別には新技術を活用する作業場監視、パブリッ クアクセス、衛星放送、オンラインリサーチなどの領域が含まれていた。

パンとバラ

ウィスコンシン大学の建物で開かれた会議を中心とする基本プログラムの外 に、別途に用意されたプログラムとして、ケンローチの新作パンとバラの試 写会、マウスコンシンで韓国でもよく知られた漫画家マイク・コナパッキと フックの労働漫画の歴史スライドショー、芝居「臨時職労働者-Tempslave」 挿入曲の公演、そして別途の場で進められたポスター展示及びビデオ上映な どがあった。

昨年の釜山映画祭にも招請された「パンとバラ」は、会議開幕前日の夜、ウィ スコンシン市内のある映画館を借りて上映された。人口二十万程度の小さな 都市に800余名程度の情熱的な観客が集まり、LAの施設管理労働者(janitor: 主にメキシコ系移民で清掃を担当する労働者)の闘争をいきいきと描いた英 国左派監督の映画に熱い賛辞が送られた。(この映画は韓国にも輸入され、 上映される予定なので、進歩運動に関心を持っている方は必ずご覧になるこ とを望む!)

そして、会議初日の夕方の時間を利用して進められたコナパッキの労働漫画 のスライド上映は、20世紀初から始まった労働漫画の歴史を一目で見渡せる 良い機会であった。この席で会ったコナパッキにいつマウスコンシンの続編 が出るか質問したのだが、残念なことにまだ特別な計画は持っていないとい う返事を聞くしかなかった。

インターネットを通した国際的連帯

主に米国労組運動の国内問題を中心に進んだ会議だったが、国際連帯を念頭 に置いた ――労働運動の進歩的性格とニューメディアの技術的性格上、不 回避な―― 主題が捕えられていた。この主題と関連して筆者が参加したワ ークショップは、インターネットを活用した国際キャンペーン、及びインタ ーネットの防御だった。

国際的水準でインターネットに関して注目すべき現実的な課題として会議で 論議された点には、大きく二つがあった。まず、APC(進歩通信運動連合)に 代表されるインターネット分野の運動領域で、いかにして労働運動の独自の 具体的なネットワークを構築するかという問題だ。特に、2001年2月に日本 で労働ネットワークがスタートすると、もし韓国の進歩ネットワークがAPC に加入することになれば、米国の労働ネットワーク及びその他の国の労働ネッ トワークと共に、なんらかの形で連帯の枠組を緊密に形成していかなければ ならず、これと関連してクリス・ベイリーはこのような連帯の強化をAPCの 枠組を借りて進めることを強力に主張した。二番目には、これまでは無限の 表現の自由が保障される空間とされてきたインターネットに対する各国政府 の攻撃が同時多発的に行われている状況で、どのようにしてインターネット での表現の自由を持続的に保障できるのかという問題だ。これに関しては、 特に各国のインターネット審議法制化推進作業に対する大衆闘争の組織化、 及び新技術の開発、及び国際連帯を通した検閲の無力化が主に論議された。

進歩的労組運動の強化とインターネット

個別のワークショップは、相当数がインターネットを活用した労働運動の強 化に置かれていた。特に、今回の会議では二つの点が注目の対象だった。レ イバーテック会議史上、初めてAFL-CIO(米国労組総連合)のインターネット 担当者が公式参加したのである。これは、レイバーテックの組織主体や参加 者が主に米国労働運動の進歩陣営に所属しているという点で ――それでパ ンとバラの一場面で、民主党に巨額の政治資金を提供する労組の中央に対す る批判に観客たちが熱狂的に反応し、会議期間中、頻繁にAFL-CIOの政治的 保守性と労働者の独自メディアに対する無関心が批判の対象として登場し た―― 特記するに値するものだった。

そしてもうひとつ、関心が集まった発表は、マイクロソフトの非正規職労働 者組織化事業を通じて誕生したウォッシュテック (Washington Alliance of Technology Workers, or Wash Tech) が進められている、オンライン業者の アマゾン労働者等の組織化への努力だった。

比較研究対象: 韓国と米国の労働者ビデオ

会議初日昼休みの提案主題は、韓国の労働者ニュース制作団の事例を通じて 見る労働運動で、ビデオを活用する基本的な問題意識とその具体的な活用方 法に関するものだった。

このような発表が別に行なわれた ――全員が集まる昼休みに―― 理由は、 韓国の労働ビデオ運動が持つ特殊な性格のためだ (韓国の労働ビデオ運動は、 米国の労働ビデオ運動に比べて相対的に歴史は短いものの、その製作と教育 の専門性や映画祭、研究活動、そしてこれを担当する組織の内部的なシステ ムの水準においては先んじているのは事実だ)。

そのような点で、韓国と米国の労働ビデオ運動は、互いに異なる教訓と資産 が得られる。上で言及した特性が米国の労働ビデオ運動が自身の強化のため に、韓国から勝ち取ることができる内容だとすれば、韓国の立場からはパブ リックアクセスの構造を效率的に活用し、また全国的に労組運動の中心地域 に散開しながらネットワーク(UPPNET)を構築したことは、運動の全国的成長 を試みるのに必要な他山の石だ。

新技術と作業場監視

プリズムのキムミョンジュンと共に参加した高麗大カンスドル教授の提案は 韓国の作業場監視状況とそれに対する労働運動の対応法に対するワークショッ プで進められた。(カンスドル教授の提案文はレイバーテックホームページ に転載されいる。英文)

なにしろ米国の場合、相対的に技術的発展の速度が早く、また作業場で労使 間の力学関係が資本側に非常に有利に作られているようで、技術を活用した 作業場監視の状況も相当な水準に発展している。例えば、トラック運転手の 場合、これまでは出発地と目的地の間の労働過程については、使用者側から 何も干渉がなかったこととは違い、今は衛星やその他の感知施設と遠隔通信 施設を結合して運転手の位置と一挙手一投足がそのまま露出されざるをえな くなっている。問題は、結局このような新技術が導入される時、労働者等の 対応戦略をどのようにすべきなのかに帰着するが、以前のレイバーテック (そして韓国の労働メディア会議でも)で何回も扱われたこの主題が、今回の 会議で別の角度から整理された点があるとすれば、それは団体交渉の過程で どのような明文化が必要かについての具体的な事例が大量に登場したという 点だった。

ラジオと労働運動

韓国ではいまだに未知の領域だが、ラジオは米国の労働運動と進歩運動にとっ てずっと主要な領域の位置を占めてきた。特にウィスコンシンの場合、WORT に代表される(プリズム8号の労働者ラジオ提案書参照 ――この提案書を作 成したフランクエイムズパークは今回のレイバーテックの主要主催者だ)、 労働者ラジオプログラムが地域共同体のラジオネットワークで進められ、や はりラジオが今回の会議の主な主題のひとつであった。

米国では、このようなラジオを活用する方式は、パシフィカと呼ばれる一種 の公民営混合構造の専門的で進歩的なラジオネットワークで ――したがっ て、合法的な構造で、最も代表的な放送局はサンフランシスコのKPFAだ――、 他の一軸には長い間、不法化されてきたがしぶとく生き残った地域次元のFM 小出力海賊ラジオ等がある。

現在の主要争点は次の通りだ。パシフィカの場合、不幸にも組織の中央集中 化が進められ、現在、パシフィカは急速に商業化されていて、この過程で理 事会による多くの政治的弾圧 ――はなはだしきは警察動員―― が強行され ている状況だ。このために、サンフランシスコではKPFAのそうした形態に抗 議する数万名のデモ隊が組織されたが、状況は予測不可能だ。小出力FMラジ オでは、現在FCC(米国連邦通信委員会)の一定の譲歩により、多くの放送局 がFBIの侵奪なくプログラムを進めている状況だが、これも状況は流動的だ。

FSTVの衛星労働者TVプログラム企画

今回の会議では、具体的かつ現実的な事業企画のための別途の会合も会議の 期間を活用して開催された (いくらインターネットがあるといっても、顔を あわせて決定することほど重要な組織的決定をするのは容易ではない)。特 に注目すべき会議は、2000年の初めに24時間、終日放送をした衛星TVチャン ネルを確保したフリースピーチTV(FSTV)の定期的労働TVプログラムの共同製 作提案だった。

FSTVの提案はこういうことだった。FSTVが1時間を正規編成すれば、各地域 の労働者ビデオ制作者が約3分から5分程度を担当し、速報の形(Newsreel)の 作品を製作して――定期的に――送れば、これを集めて地域別コーナーに構 成された全体プログラムを作ることだった。このようにすると、正規の労働 TVプログラムを各地域の活動家等の編集権を保障しながら構築できるように なる。討論された主題は、それをどのように定期的に行なうことができるか、 各コーナーのフォーマットをニュースリールだけに固定するのか、そして長 期的な財政確保をどうにするかなどだった。韓国の労働者ニュース制作団の 場合も、既に12年前に ――一組織の作業だったとはいえ―― 定期的なマガ ジン形式の映像物を製作したという点で、FSTVの提案は非常に興味深い企画 であり、一方では韓国ではそうした定期的な映像物をどのように復活させ、 強化できるのか、そしてこれを地域のパブリックアクセス構造やメディアセ ンターと、どのような関連で現実化できるのかを考えるきっかけとなった。

国際連帯の具体的摸索

最後に今後の連帯事業に関する提案を整理すると、先に言及したクリス・ベ イリーの提案の外にはFrank Emspakの提案があった。今後、まもなく具体化 されるものと思われるフランクの提案は、まさにインターネットを活用した 全国の労働者ラジオネットワークの構築と、このような米国ネットワークを 構築していく過程で、韓国の進歩的メディア運動陣営をつなげる問題だった。 これに関して、韓国の労働ネットワーク、及びインターネット放送団体等の 結合が必要と思われ、プリズムはそのような提案の紹介や議論の活性化をこ れからも進めていく予定だ。


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