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「LGが清掃労働者を凍えさせて殺そうとしている」

清掃労働者を弾圧するLGに怒った労働者・市民、LG製品とサービス不買運動

パク・タソル記者 2021.01.04 16:04

ソウル市永登浦区汝矣島洞にあるLGツインタワーの清掃労働者が 本館1階のロビーを占拠して座り込みを始めてから1月4日で19日になる。 30余人の組合員は昨年12月16日から雇用継承を要求して、 ストライキと共に座り込みを始めた。 彼らは暖房もない冷たい床で眠り、 外部の出入も禁じられたまま孤立させられている。 連帯市民と労働者が座り込みをしていた彼らに会いにきても、 建物に入れず残念にも帰らなければならない。 組合員たちは一度外に出れば、また入れないので、 体調が悪くてもがんばっている。 1月1日には2人の組合員が倒れて救急車まで呼んだが、 彼らは病院に護送されることを拒否して座り込みを続けている。

▲公共運輸労組ソウル地域公共サービス支部LGツインタワー分会アン・グムニェ組合員

LGツインタワー清掃労働者のアン・グムニェ(63)氏は 「LGが労働者を凍え殺そうとしている」とし 「使い捨てカイロと寝袋一つで真冬の厳しい寒さを粘っている」と憤慨した。 アン氏は「職員が退勤した夜の時間、週末はすべて暖房が切れる。 何の暖房器具もつけられないようにして、 ゴザの上に寝袋を敷いて、使い捨てカイロいくつかに頼って寝るのだけど、 寒くてすぐ目がさめてしまう」とし、 「扉が故障したと言って冷たい風が入ってくる扉も閉めず、 そのままになっているので座り込みをする所は本当にシベリアと同じだ」と説明した。 本来健康な方だったアン氏は3日に血圧を測った時、168という高い血圧が出てきた。

組合員たちをまた疲れさせるのは、用役職員が作る険悪な雰囲気と非人間的待遇だ。 アン氏は「時々衝突があるとよく言い聞かせてもみた。 だが返事もせず人をにらみながら制圧するのだが、 その目つきが眠るまでずっと心臓をどきどきさせる」と打ち明けた。

▲LGツインタワーロビーで座り込んでいる清掃労働者が4日の記者会見を支持して雇用継承を要求するプラカードを持っている。建物の外に出ると入れないので清掃労働者は中で記者会見を見ていた。

続いて彼女は 「孤立したまま孤独に戦う組合員を無視しないでくれ。 組合員の希望の雇用継承をぜひ実現させてほしい」と訴えた。 彼らにとって雇用継承は切迫した生存の問題だ。 だがジスINCとの契約を終了して新しく来た業者のベクサン企業は、 公正な手続きによる採用をすると明らかにしている。 施設用役業で新しい業者が営業を開始する時、 既存の人員を雇用する既存の慣行を完全に無視した手続きで、 労働組合はこれもLGの圧力によるものと見ている。 「用役業者が元請と協議せずこんな行動をするのは不可能」で、 「過去に弘益大をはじめ、労働組合瓦解を目的として用役業者変更を使って集団解雇を推進した事例と同じ様相」だという。

アン氏は 「われわれ清掃労働者は家長であり、雇用継承も重要だが、 労働組合を作ったからといってこんな弾圧を受けることにもう耐えられない。 家族がとても心配しているが、ひとりの力でも集めなければならないこの状況で、 私たちはここまできて諦めることは出来ないと励ましあう。 弾圧されるだけ、仲間の結束がさらに強まることを感じる」と 決然たる意志を見せた。

▲LGツインタワー清掃労働者集団解雇座込場で座っている組合員[出処:公共運輸労組]

▲LGツインタワー清掃労働者集団解雇座込場[出処:公共運輸労組]

食事と電気を切って新年から労働弾圧

1月1日にはLGツインタワー管理業者のS&Iコーポレーション(以下S&I)側が、 座り込みをしていた人への食事の搬入を防ぎ、電気と暖房を切る状況まで発生した。 その過程で外部警備員が食事を奪取して暴力的な言語を使い、公憤を買った。 外部警備員だけでなく、S&Iの職員も暴力的な状況を主導して物議をかもした。 S&IはLGが100%出資して作った子会社だ。

▲1日、用役職員の1人が座込場中に搬入しようとしたチョコパイ一箱を持って逃走している。該当映像はSNSに掲示され、4日の現在広く知られている。[出処:公共運輸労組映像キャプチャー]

ビルの中で一緒に座り込みをしているある労組関係者は 「1月1日から組合員を監視して出入りを止める用役が増員された。 だが1日に食物搬入を防ぎ、組合員に悪口をあびせて暴力的な状況を主導したのはS&Iの職員だ。 LG側がこんな暴力事態とは関係がないという調子で話すのはまったくおかしい」と話した。

当時、食事奪取と暴力の現場にいた 「LGツインタワー清掃労働者集団解雇事態解決のための労働市民社会団体共同対策委員会(以下LGツインタワー共対委)」の関係者も、 とても危険な状況だったと証言した。 共対委で活動するパク・サンホン氏は 「ガラスの回転ドアから食べ物を搬入しようとする支援者と用役職員の間で対峙していたが、 用役職員が10人以上出てきて支援者がガラス扉に挟まれ、 ガラス扉が割れて大怪我をするところだった」とし 「管理者は用役職員に『がんばれ』と言うだけで、負傷を全く心配しなかった。 警察もこの事態を見ているだけで、ひどい」と話した。

食事搬入と電気供給は2日の昼から再開された。 3日午前には暖房がまた始まった。 LGもS&Iも、清掃労働者に何の謝罪もしなかった。 ただしこれらの企業はマスコミを通じて 「コロナ19防疫指針上、ビルの中でスピーカーを使えないように、 数時間電気の供給を切った」と釈明した。 食事搬入禁止については何の釈明も謝罪もなかった。

不買運動につながった怒り

一方、LG側の無策傍観と嘘で綴られた釈明は、 労働者・市民のさらに大きな怒りをかっている。 LGツインタワーの清掃労働者の闘争はすでにSNS等を通して知られており、 去る12月16日に集団解雇を通報を受け取ると、 清掃労働者に連帯する「一食連帯」に3000件近い入金があった。 SNSの利用者はLG不買を提案したりもし、清掃労働者の闘争を積極的に支持している。

これに1月4日午前、LGツインタワーの前では清掃労働者に集団解雇を通知した LGを糾弾してLG不買を宣言する記者会見が開かれた。

LGツインタワー共対委は 「LGはこれまで積み重ねてきた『倫理経営に気を遣う優しい企業』、 『良い製品を作って善行をして、広報も誤りを犯す残念な企業』というイメージが虚構に過ぎないということを自ら立証している」とし 「隣人愛寄付には120億ウォンを払っても、 10年間働いた清掃労働者は追い出すLGの偽善的な態度を止める方法は、 不買運動を含む社会的圧力しかないということが私たちの結論」と明らかにした。 不買運動はLGツインタワーの清掃労働者が「雇用継承」を受け取るまで続ける計画だ。

LGツインタワー共対委が指定した不買運動対象企業は、 LG電子、LG生活健康、LG U+で、 LGが30%以上の株式を保有する企業だ。 LGツインタワー共対委は1月4日からLG不買署名を始め、 LG製品を買わない、購買を保留する、周囲に不買を勧誘するという話をSNSで収集する計画だ。

記者会見でソウル西部非正規労働センターのキム・ヒヨン常任活動家は 「主に中年の女性たちが、若者たちがこない所で自分の命をかけてする仕事が清掃だ。 最低賃金で働かせてきながら、8時間以上働かせながら、7.5時間で契約し、 無給労働をさせながら、 金に狂って長く働きたい人々だと言論プレイをして幸せですか?」とし 「今から清掃労働者の雇用継承が保障され、 労働組合の要求が貫徹されるまでLGを不買する」と声を高めた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2021-01-11 05:15:27 / Last modified on 2021-01-11 05:15:29 Copyright: Default

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