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民主労総、青年に「権力」を分ける委員長が必要だ

[青年X労働組合]青年、民主労総、委員長

チョン・ナウィ(民主労総組織部長) 2020.10.20 12:19

今週末の10月24日から、民主労総委員長選挙のための候補登録が始まる。 全組合員直選で行われる今回の選挙は、 民主労総の委員長・首席副委員長・事務総長(書記局長)、16地域本部の本部長・首席副本部長・事務局長を選出する。 現在登録されている選挙人の数は95万人で、民間の選挙では最大規模だ。 また、民主労総内の最大産別労組の公共運輸労組(24万人)をはじめ、 全教組、保健医療労組などの主要組織選挙も共に行われる。今や「選挙の季節」だ。

[出処:民主労総]

今回の選挙で特記する点をあげれば女性候補者の進出だ。 民主労総は2014年末の直選1期選挙で女性割当制を適用し、 委員長候補3人のうち1人以上を女性で構成するようにした。 民主労総委員長選挙ポスターに女性の顔が見えた理由だ。 しかし地域本部選挙は選出役員首都地域ごとに違い、 女性割当制も義務的には導入されなかった。 そのため16地域本部の本部長候補はすべて「中年の男性」で、 わずかな地域で4〜5人の女性候補が事務局長などとして立候補した。 だが今回の選挙からは民主労総16地域本部すべてで3人1組を候補組として、 そのうち1人に女性を配置しなければならない。 中央よりも地域での女性役員進出が少なかったという点を考慮すれば、 大きな成果と見られる。

しかし今回行われる各種の選挙でも青年の顔は見えそうもない。 候補登録前だが、どこからも若い候補が出るという話は聞こえない。 必ず青年が候補に出なければならなかった訳ではない。 労働運動の世代交代、青年幹部の発掘、青年事業のための民主労総の事業配置が相変らず遅いという点を見せるようで残念だ。 次の選挙には若い顔が見えることを希望しながら、いくつかのことを提案したい。

第一に、「自分が望む幹部のイメージ」を捨て、 今民主労総に参加している青年幹部をまず教育して成長させる組織を作ることを望む。 87年世代が望む「幹部のイメージ」がある。 現場経験が豊富で献身的に活動し、対人関係が円滑で組合員に信頼されるなど、 多様な条件だ。 だが「現場で検証された」若い誰か民主労総や産別労組の幹部に上がってくることを望む「抽象的な気持ち」でしかなく、 近くで活動する青年活動家の成長には関心がない。 今はその期待を具体的な予算と事業に配置しなければならない。 単位事業場の青年層幹部と共に会って教育を受ける機会を作るなど、 青年幹部のネットワーク構築事業を設けなければならない。 これと共に民主労総、地域本部、加盟組織の事務局で 民主労組運動に参加する青年活動家のための体系的・長期的な教育プログラムを用意しなければならない。 この教育には民主労組運動の歴史、民主労総体系および運営方式、 労働法の基礎知識、事業企画と実行プロセスなど、 全般的な内容が含まれなければならない。 一日の教育ではなく、最低3か月、長ければ6か月程度の時間配置も必要だ。

二番目に、民主労総や加盟組織で同一選出機関での3選以上の立候補を禁止しなければならない。 民主労総は3年ごとに組合員直接選挙で委員長を、 代議員大会の間接選挙で副委員長を選出する。 16の加盟組織は組織ごとに役員選出機関と規定などが少しずつ違う。 だがどの選挙でも「現職プレミアム」がある。 現職役員は事業経験があり、その過程で多数の幹部、組合員と会い、関係を結ぶ。 組合員は公約での差別性が大きくなければ「知っている人」を選ぶだろう。 2、3年の任期はいつも短く、今回できないことを次にやりたいのが人の心だ。 3回、4回と役員を続けていく人が少なくない理由だ。 もうこれを制度的に変え、新しい顔、青年役員が登場する機会を増やすことを望む。

三番目に、青年組合員と直接対話する窓口を用意しなければならない。 今の民主労総には組合員が直接自分の意見を伝える方法はない。 コロナ時期、こうした方式の集会をしてみようと提案するには? 青年組合員が参加できる何かの事業を提案したいとしたら? 自分の意見が民主労総中央の意志決定機構に上がるには明確な方法はない。 ホームページの掲示板やFaceBookなどに意見を出すとしても、 それが民主労総の公式会議に伝えられなければ実際に事業や企画に反映されない。 青年層が直接の意志伝達と対話にさらに敏感な点を考慮すれば、 対話窓口は必ず必要だ。 カカオトークのチャンネルでも、ホームページ掲示板でも、特定委員会や失意事業でも、 青年組合員が直接意見を出す窓口を開き、 これを周期的に常任執行委や中央執行委に報告する体系を設けなければならない。 その意見が集まり、組織で公式に共有される過程から変化は始まるだろう。

四番目に、青年幹部のための「場」を作ることを望む。 労働運動の世代交代を望むのなら、新しく若い顔が各種の選挙に出てくることを望むのなら、 青年のための場を用意しなければならない。 それは青年委員会や青年事業に特定された少数の席ではならない。 民主党が最高委員に20代の青年を選任し、 進歩政党が比例議員当選圏に青年を配置するなど「最も重要な地位」を青年にあたえる「積極的措置」が取られる時代だ。 民主労総もまた主な意志決定機構に青年活動家、幹部を積極的に配置しなければならない。 これは単に「青年が出てくれ」という言葉では実現できない。 実際の事業を執行する室長の1/3を30代青年で構成したり、 副委員長選挙に青年候補を出すような積極的な措置が必要だ。 もちろん容易ではない。 多くが「そのようにしたくても人がいない」と言うだろう。 準備された人はいない。 探して、組織して、その人々と共に働く組織の条件を作る事が必要だ。

さらに若い民主労総、世代交代を準備する民主労総のための委員長の資格は何だろうか。 ペンスを知っていて、もっと柔らかい感じの民主労総宣伝物を作れる人? 違う。 青年に「権力」を分ける委員長が必要だ。 どの組織からも新しい人が出て、新しい方式で働けば、批判と失敗を繰り返すほかはない。 官僚組織で最も敬遠することだ。 やっていた人がやっていた仕事は表から見れば安定しているが、 事実同じようにやるので停滞する。 労働組合の会議、集会、教育なども、やってきたとおりに繰り返されている。 民主労組運動はすでに「停滞の機会費用」を支払っている。 もう労働組合運動が新しい機会費用を払う時だ。 今回の民主労総選挙がその始まりになることを希望する。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2020-10-25 17:31:34 / Last modified on 2020-10-25 17:31:36 Copyright: Default

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