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三つの事件で見るコロナ19最前線、大邱の1か月

[イシュー]確診者発生以後、新天地、ハンサラン療養病院まで

イ・サンウォン ニュースミン記者 2020.03.30 14:29

2月18日、大邱で初めてコロナ19感染者が確認された。 その後約一か月間、大邱だけで何と6275人(3月20日基準)の確診者が出た。 国内全体確診者の72.5%だ。 コロナ19清浄地域を誇った権泳臻(クォン・ヨンジン)大邱市長は、 一瞬にしてコロナ19対応の最前線に立つようになった。 そして一か月間、コロナ19に関するさまざまな事件が発生した。 そのうち三つの事件を中心としてコロナ19最前線、大邱の1か月を整理してみよう。

[出処:ニュースミン]

最初の事件は2月18日、31人目の確診者の出現だった。 計画のとおりなら、当日、大邱市は始業を控えて中国留学生管理対策を出す予定だった。 中央事故収拾本部は一日前の17日に全国すべての療養病院を対象として 中国旅行歴がある従事者を業務から排除するかどうかなど汚染履歴を調査し始めた。 この頃までは、中国がコロナ19感染の最大の危険要素であった。

中国留学生対策を発表することにしたその日の午前、 大邱市は発表時間を午後に変更した。 そして初の確診者発生の事実と共に、市長のブリーフィングをする予定だと知らせた。 この瞬間までは、主な感染要素が「中国」から「新天地」という集団に変わることになるとは誰も予想できなかった。

午前10時10分頃に始まった最初のブリーフィングまでは、 「新天地」は感知されず、重要な考慮要素でもなかった。 むしろ重く浮き彫りにされたのは31人目の確診者が病院に入院中で、 ホテルのバイキングや教会のような公衆利用施設に行った事実だった。 特に、病院で入院生活をした事実が重く浮き彫りにされた。 病院を通じて、連鎖的な感染が起きる危険性が高かったためだ。

大邱市はこの日の午前11時過ぎに、31人目の確診者が通っていた教会が新天地だという事実を公開した。 この時までは、この教会で大規模感染が起きたと予想した人は多くなかった。 午後3時頃に続けられた大邱市のブリーフィングでも、 教会に対する取材陣の質問は平易だった。 礼拝当時のマスク着用や接触者把握現況など、通常の水準の質問だった。

新天地に注目した報道が初めて出てきたのは午後のブリーフィングが終わった後だった。 ノーカットニュースは新天地教会側がコロナ19の感染の事実を隠して信徒に外部活動をさせたという事実を報道した。 ノーカットニュースはこの報道で大邱教会内部の状況を伝え、 信徒が1万人になると知らせた。 だが新天地が危険要素に浮上したのは、この記事のためだけではなかった。 翌日、追加の確診者が確認され、19日午前には確診者のうち7人が新天地の信徒と確認されたことが決定的だった。

3月19日のブリーフィングは前日とは雰囲気が180度変わった。 地域内の大型病院の院長が同席した。 権泳臻(クォン・ヨンジン)市長は大邱市に耐えられる水準ではないと言い、 中央政府の対策を要求した。 権市長は「新天地大邱教会が拡散の震源地になっている」とし 「格別の措置が必要だと考えられる。 正確な信徒の数は事実知るすべがない」と話した。 同時に31人目の確診者とともに礼拝に行った人は千人を少し越えると明らかにした。 会見場がざわめいた。

[出処:ニュースミン]

その後の状況は十分知られているとおりだ。 新天地だけで大規模な確診者があふれた。 3月20日、中央防疫対策本部集計基準で大邱確診者6275人のうち新天地の関連者が4369人(69.6%)だ。 新天地をめぐる各種の疑惑が出てきたが、 大邱市は多くの確診者を受け入れる病床がなく苦しんだ。 二つ目の重要な事件がここで登場する。 3月1日、寿城区の自宅で確診者1人が死亡する事件が発生したのだ。

病床の不足は多くの入院待機者を量産した。 適切な措置を受けられない人が増え、そのために急速に状態が悪化して死亡する事例が続出した。 3月1日だけで7人が死亡した。 そのうち2人が入院待機中に亡くなり、そのうち1人は自宅で亡くなった。 保健当局は警察が通知するまで、その事実を知らなかった。 保健当局の防疫網の外で死んだという意味だ。 彼らだけでなく、別の1人は1日の午前に応急室に入院し、夜に亡くなった。 他の患者も1人を除けば確診後、死亡までわずか3〜4日だった。

病床がなく、まともな治療も受けられずに死亡する事例が続出した日、 政府は生活治療センターの運営指針を発表した。 実際に患者がセンターに入所し始めたのは3日からだった。 だがその日に病院入院したりセンターに入所できないまま残っていた人の割合は61%だった。 防疫網の外で状態が悪化して死亡する事例はおよそ9日まで続いた。 死亡後の確診判定もこの日まで続いた。

9日頃に生活治療センターの運営が安定期に入った(入院・入所待機者の割合33.4%)。 新天地を対象として行われた全数診断検査も仕上げ段階(98%)に入った。 結局、準備されていなかった防疫システムが犠牲者をさらに増やしたと見るほかはなかった。 これを象徴的に示すのがまさに自宅での死亡事例であった。

最後の三番目の事件は、ハンサラン療養病院での集団発病だ。 大邱市は18日、西区のハンサラン療養病院で75人の確診者が発生したと明らかにした。 異常を感じた看護課長が検査を受け、16日に確診判定を受けた後、 全数調査で明らかになった。 大邱市は13日から療養病院や療養院など高危険施設に対する全数調査を進めていた。

ハンサラン療養病院の集団発病は、新天地集団発病が終わる段階で大邱が早期にコロナ19を克服できるかを計るバロメーターにならざるをえない。 大邱市は療養病院、療養院などに対する全数調査を終えた後、他の危険群に対する調査も進める予定だ。 療養病院での集団発病が確認されたのは幸いだが、 ここの確診者のほとんどが高齢の基底疾患者であることは憂慮すべき部分だ。 20日の晩、大邱市は達城郡貸室療養病院でも合計57人が確診判定を受けたと知らせてきた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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